生涯いちエンジニアを目指して、ついに半老人になってしまいました。

その場考学研究所:ボーイング777のエンジンの国際開発のチーフエンジニアの眼をとおして技術のあり方の疑問を解きます

雪下出麦 雪の下で麦が芽を出す

2021年01月01日 13時28分05秒 | 八ヶ岳南麓と世田谷の24節季72候
雪下出麦 雪の下で麦が芽を出す(冬至の末候で、1月1日から4日まで)

甲府盆地の朝霧
 天気の良い冬の朝の景色は、白い真綿の布団の上に富士が悠然としかもくっきりと座っている。布団の下にはすっぽりと甲府盆地が隠れている。夜には、そこにキラキラと光る町の明かりがある。



冬の朝の散歩は、他の季節とは違った楽しみがある。どの山々もくっきりと見えるし、それぞれの雪のかぶり方を比べるのも面白い。八ヶ岳の南斜面は、さすがに雪は少ない。少し西に廻ると、裏側はびっしり積もった雪山を見ることができる。甲斐駒の岩肌は風が強いせいなのか、岩肌の性質なのか、雪がつくことはない。しかし、北岳と千丈の頂上は常に真っ白で、どの角度から見ても一目瞭然である。そんな事は、毎回繰り返しのことなのだが、寒さを忘れさせる景色なのだ。

つらら
このあたりのつららは見事なものだ。一晩でも立派なものが何本もぶら下がる。屋根の雪が徐々に解けるときはなおさらだが、そうでなくとも驚くほどの水が滴っているのだ。これは、ログハウス特有のものかも知れない。室内の暖気が直接に屋根に当たるので、夜露はどんどん製造されて、軒先へ下る。そして、その途端にマイナス10℃以下の冷気に晒されて一気に凍るのだろう。だから、留守宅につららは決して下がることはない。一方で、長逗留のお宅のつららが、なんと軒先から地面まで繋がって氷柱になっていたことがある。我が家のつららは、さすがにそこまでは無理なようだ。



長く細いつららと、短く太いつららがある。この差は、気温か湿度か風の影響なのだろう。湿度が高ければ、夜露が大量に流れて、地面まで届くつららになるのかもしれない。
むかし、まだ子供の頃につららをアイスキャンディー代わりにしゃぶったことを思い出す。東京でつららを見かけなくなったのは何時からだろうか。ここには、氷りつくために、トヨと云うものがないが、そのためではなかろう。


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