ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『アウシュヴィッツのお針子』『爆弾』『広重ぶるう』

2023-07-02 23:02:35 | 
『アウシュヴィッツのお針子』 ルーシー・アドリントン 𡧃丹貴代実訳 河出書房新社
 ナチス幹部家族らの服を仕立てることで、地獄を生き延びたユダヤ人女性たちがいた。針と糸、そして強い友情の絆で抵抗した、不屈の物語。
 アウシュヴィッツ収容所長ヘスの妻をはじめとして、ナチス幹部家族の服を仕立てるユダヤ人女性たち。ユダヤ人の殺戮のそばで、居心地のいい家庭を築こうとしていたヘス夫妻。このギャップは、なんなのだろう。冷酷な一面と家庭的な一面、人間ってなんなんだと思ってしまう。反対にユダヤ人を助ける人もいる。私自身がドイツ人側の立場なら、どうしただろうと思うと怖い。

『爆弾』 呉勝浩 講談社
 些細な傷害事件で、とぼけた見た目の中年男が野方署に連行された。たかが酔っ払いと見くびる警察だが、男は取調べの最中「十時に秋葉原で爆発がある」と予言する。直後、秋葉原の廃ビルが爆発。まさか、この男“本物”か。さらに男はあっけらかんと告げる。「ここから三度、次は一時間後に爆発します」。警察は爆発を止めることができるのか。
 なんでだか、記憶がない。読んでから時間がたったからだろうか?
 
 
『広重ぶるう』 梶ようこ 新潮社
 武家に生まれた広重は、浮世絵師を目指す。しかし、美人画も役者絵も酷評ばかり。葛飾北斎と歌川国貞が人気を博する中、広重は鳴かず飛ばずの貧乏暮し。ある日、舶来の高価な顔料「ベロ藍」に出合った広重は・・・。
 葛飾北斎や伊藤若冲と比べると平凡というか小物ぽい感じの広重。そこが親近感がわく。でも、東海道五十三次とかスゴイことを成し得ている。火事場の活躍は、臨場感があってよかった。しかし、同じ作者の『ヨイ豊』と比べると、ちょっと物足りない感じがした。
 広重の図録を見ながら、楽しんだ。

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