ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『風聞き草墓標』

2016-08-22 21:32:15 | 
 リオオリンピック閉会。なんだかんだ言っても、結局見ていた。力が入って応援していた。
 『陸王』を読んだせいか、マラソンでは選手の靴が気になってしょうがなかった。あの蛍光イエローの靴は、どこのかな?確かに宣伝効果あるなあ。閉会式で歌っていた曲「チコチコ」?は、『幻の女』で出てきたような気がする。

『風聞き草墓標』 諸田玲子 新潮社
 夏のさかり、町奉行・大岡越前守が訪ねてきた。二十余年前、大地震や富士の噴火が続くなか、財政を取り仕切った辣腕奉行・荻原重秀。その死にまつわる写本が出回り、関係者が不審な死を遂げていた。勘定吟味役の娘で、重秀の嫡男の許婚だったせつは否応もなく巻き込まれ、江戸を発つ。重秀の嫡男と父が奉行を務める佐渡をめざして。
 風聞き草とは、荻(おぎ)というススキに似た植物。表紙に描かれている。萩(はぎ)と間違えないように。まあ、私が途中まで間違えて読んでいたのですがね・・・。
 一年前の出来事と現在の出来事が交互に時系列に書かれる。せつは、なぜ佐渡へと旅をしているのか。誰が次々と事件と関わりのある人を殺すのか。気になって、ページを繰る手が止まらなかった。そして、過去の出来事が現在に追いついた時、事態は動いた。
 せつの武家の奥方らしく背筋の伸びた、凛とした姿が美しい。
 
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