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ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

「なぜ戦争は起こるのか。」

2022-09-05 17:33:04 | 日記

演劇作家で演出家の鴻上尚史さんが書かれたエッセイに、2005年の終戦記念日に放送されたラジオ番組の話が載ってました。

小学生の子供たちと一緒に戦争について考えてようって企画で、鴻上さんが進行役を務められたそうです。

で、子供たちは「戦争はどうして起こるんですか?」っていう、ド直球な質問をやっぱり投げてくるワケです。さて、あなたならどう答えますか?



そのとき、ゲストのドキュメンタリー作家=森達也さんはこう答えられたそうです。

「戦争が起こる理由なんて無いんだ」

えっ、そうなんですか!?って、小学生じゃなくても驚きますよね。

「実は、戦争に起こる理由なんて無い。でも、それじゃあ戦争が起こったとき、大人は恥ずかしいから、理由をでっち上げるんだ。石油とか、可哀想な人を助けるとか、土地を取り返すとかね」

「じゃあ、理由も無いのに、どうして戦争は始まるんですか?」

「1つハッキリ分かる理由はね、戦争は『今やらないと、やられる』って、人々が思うから起こるんだ」

さもありなん! めっちゃ腑に落ちます。



鴻上さんは幼少期に、呑み屋で軍隊自慢をする中年オヤジたちの会話を、よく聞かされたそうです。

彼らは遠回しに、殺戮の自慢をするワケです。そうして現地の人たちをバカにし、暴力を誇る姿はとても醜く、戦争に対する嫌悪感を自然と鴻上さんに植え付けた。

良くも悪くも、そんな具体的な感覚を持った世代の人たちが、もうすぐいなくなっちゃう。

「その思考が鈍化された時、とてもヤバイことが起こると僕は思っているんです」って、鴻上さんは10年以上前に書かれてます。

その通りになりそうですね。


 

コメント (2)
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