カエルの一生
昔、タマゴがありました.タマゴは川辺の葉っぱからポチャンと川の中に
落ちて、水中を漂いました.やがてタマゴからシッポが伸びてきました.
そしてオタマジャクシになりました.オタマジャクシから足が出てきました.
やがて、カエルになりました.カエルは歌いました.
カエルピョコピョコミピョコピョコ
さてある日、カエルはヘビににらまれます.
みなさん、ヘビににらまれたカエルを見たことはありますか?
カエルはね、ヘビににらまれると、動けなくなるのです.
一方、カエルを見つけたヘビは、鎌首をもたげます.長い胴体の頭部のほうを
数十センチ持ち上げ、カエルをにらみます.
英語でね、fascinate [ファッシネイト] という言葉があります.「悩殺する」という意味
ですが、美女が男を骨抜きにするときに使う言葉なのですが、これは
ヘビにも応用されていまして、カエルを食べるときに、その恐怖の姿を
カエルの視覚に映しカエルをしびれさせてしまうのです.
そうしておいて、ヘビは一気にカエルを頭から食べちゃう.
カエルはヘビの口から二本の足をパタパタさせてクーンと言って
鳴くのですが、これがカエルのこの世の最後の言葉になります.
職業柄、カエルの通訳をさせていただくと、
「さよなら」と言っているんでしょうね.
これがカエルの一生です.
でも、みなさん、仏教的見地では、これは「あっそうなの」
で済まされるのです.
なぜか?
それは因果の法則で説明されまして、
そのカエルは、前世で、ヘビだったときがあるのです.
一方カエルを食べちゃったヘビは前の世か、その前の世かは
特定できませんが、ヘビに食われたカエルだったのです.
原因は結果を生む.いいことをすれば、いい結果が生まれる.
悪いことをすれば、悪い結果が生じる.
美味しいものを食べると、自分が美味しくなるため、他人に
今度は食べられちゃう.これが六道輪廻の苦しみでございます.
出家する気になりましたか?
でも、可愛い妻子がいると、できませんよね.出家はまた次の世で
やって下さい.
ではさいなら.
ゴタぴょん法師
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