HASSY局長のハサカル日誌

伊勢志摩バリアフリーツアーセンター事務局長HASSYが
日々のハサカル(気になる)出来事など記録していきます。

式年遷宮で新しく生まれ変わった伊勢神宮のバリアフリーについて私たちの考え(長文)

2013-10-10 09:04:02 | お木曳き・式年遷宮
10月2日(水)に内宮さん、10月5日(土)に外宮さんの遷御の儀が無事執り行われました。
20年に一度の式年遷宮行事が8年間の歳月をかけて滞りなく行なわれ、常若の精神で新しい「神宮」となりました。

この数日、伊勢がタイムリーということもあって、立て続けに

10月1日(火)の朝日新聞「ひと」(全国版)
10月2日(水)NHK第一ラジオ「すっぴん」(全国区)にて1時間の生インタビュー
10月2日(水)伊勢新聞 遷宮特別号

にて、「伊勢志摩バリアフリーツアーセンター事務局長野口あゆみ」として紹介されました。
そして、そのどれもが「神宮」と「バリアフリー」に関する内容でもありました。
センターの活動を始めて11年間。
メールや電話等々で

「どうして伊勢神宮はバリアフリーでないの?」



という疑問を時々いただきます。
式年遷宮記念(?)という機会でもありますので、「神宮のバリアフリー」について、長文になりますが、このブログで私たちの考えを皆さんにお伝えしておこうと思います。


まず、御遷宮前と後で参道、正宮前のバリアフリーがどうなったかお知らせいたします。
(砂利参道を走行しやすいタイヤの太い電動と手動の車いすの貸し出しは、外宮・内宮とも10数台ずつあります)





■■ 内宮 ■■
(遷宮前)
宇治橋から片道約800メートルの玉砂利参道。
ご正宮前には、踏み面の広い階段が32段+一般的な踏み面の階段が7段ありました。


(遷宮後)
宇治橋から片道800mの玉砂利参道を行くと、以前の敷地の左隣(手前側)が新宮。
ご正宮前の階段は現存しますが、敷地の高さが少し低くなったので、踏み面の広い階段が18段+一般的な踏み面の階段が7段です。以前よりマイナス14段です!

すみません、白石持のときの写真で分かりにくい写真です


■■ 外宮 ■■
(遷宮前)
表参道、北御門の火除橋から正宮まで300mほどの玉砂利参道。
正宮前には、15cmほどの段差一段あり。


(遷宮後)
火除橋から正宮まで300mほどの玉砂利参道を行くと、以前の敷地の左隣(奥側)が新宮。
正宮前に以前あった段差は解消され、フラットになりました!!



神宮は御鎮座されて2000年、昔とほぼ変わらぬ姿で存在しています。
私たち伊勢で生まれ、育っている者にとっては、あの姿が伊勢神宮であり、玉砂利を踏みしめながらご正殿に近づき、その距離で気持ちを高めていき、神様と人間との結界というバリアを乗り越えてたどり着くというイメージであります。

だからと言って、障がい者や高齢者にはこの砂利の参道はキツイでしょう!
せっかく遠方から、お参りにきたのに、これはないでしょう。
神社の総本山がそれでいいの?
階段横にスロープを作ればいいんじゃない?
砂利の参道に車いすの道を!
伊勢市や三重県がバリアフリー指導をすればいいのでは?
伊勢志摩バリアフリーツアーセンターは神宮へ要望を出しているのか?

と、ご意見もあるかと思います。はい。

私たちも、活動し始めた頃は正殿前にスロープや参道の一部にでもコンクリートの道を…と思ったこともありましたが、神宮さんとお話しすることや、その歴史、背景、参拝される障がい者、高齢者と一緒に参拝したり、お話を聞いたりしていくうち、考え方が変わってきました。

私の主人も交通事故で現在、車いす利用者でありますが、神宮参拝に行くときには、一緒に行くメンバー等にサポートしてもらいながら、参拝いたします。



不平も言いません。
むしろ、障がい者用の特別な参道でなく一般の方と同じ参道を行けることの喜びを感じています。
ゆっくりですが、ひとこぎ、ひとこぎ、目の前のバリアを越えながら神様に近づく。

ツアーセンターが活動を始めて2年目あたりで、神宮参拝のお手伝いをしてほしいという要望がちょこちょこと出てくるようになってから、キャンペーンやいろんなイベントを行いながら、現在は、地元のボランティアたちの手による参拝のサポートをおこなっています。
(常駐のボランティアがいるわけではないため、2週間以上前のお申し込みをお願いしています)


ただ、近年たくさんのお申し込みがあり、ボランティアの需要と供給が追い付かないこともあるため、グループ旅行の場合などは、出来るだけ、お仲間の介助で…とお願いしますが、老々介護や少人数のご旅行の際は、出来るだけお手伝いできるよう相談をお受けしております。





現在は、無料ボランティアですが、いつかは有償化として、たくさんの方に利用していただくようなシステムもただいま、検討中です。
また、最近では、参拝客の方が手を貸してくださることもあります。
おそらく、普段はボランティア活動などされない方でも、神域内に入ると、人を思いやる心が芽生えてくるのでは?
と思います。
とても素晴らしい光景だと思います。
また、場合によっては、階段下からの遥拝という方法もあります。
遥拝でも神様に届く気持ちは何ら変わりはありませんし、身体の状態やその日の天候(雨など)によっても、無理なさらない方が良い時もあるるでしょう。


神宮の姿は2000年前とはあまり変わりないかもしれませんが、参拝者の姿は昔に比べると随分変わってきています。
障がい者、高齢者、外国人、ペット連れ等々。
そのため、少しずつですが、変化はあります。
神苑にベンチを設置したり、神宮のパンフレット等をお渡する窓口。
ペットを預かれるゲージの設置、タイヤの太い車いすの貸し出し台数も10年ほど前は2~3台でしたが、いまや10数台あります。
車いす対応のトイレの改修、AEDの設置。
その他いろいろ。
車いすも以前は、人目にふれるところに置いていなかったため、だれも車いすの貸し出しに気付かないこともありましたが、今は目のにつくところにおいてあり、みなさんが気付くような仕組みを作ってあります。

2000年もの歴史のなか、少しずつ、良い方向に変わってきています。
みなさんにとっては「そんなくらいで納得?」と思われるかもしれませんが、以前はもっと頑として動かなかった神宮さんが、2000年もの間のこの数年でそれだけ動いただけで私たちは感激するほどのところである神社なのです。そんな位置づけでもあります。

私たちが考える神宮のバリアフリー化(神宮さんに限らず観光地のバリアフリー化)は、
「スロープを作ってほしい」
「砂利をコンクリートに」
という要望を訴えるものではなく、今現在行っている神宮参拝サポートのお手伝い、バリアの情報発信による、参拝アドバイス等により、今まで参拝し難かった障がい者、高齢者に安全に参拝してもらい、まず需要を認識してもらいます。


神苑のベンチやタイヤの太い車いすの貸し出しなども、需要を認識したための、素晴らしい変化だと思います。
もちろん、作らなくてもそれらに対して不服があるわけではありません。
むしろ、神宮の御膝元で暮らしてきた人にとって、2000年の変わらぬ姿をこの時代で変えてしまうことに、大きな形の変化は、戸惑いや残念な気持ちもあります。



そんな、変わらないことも大切だと思う出来事もあります。
戦時中に内宮周辺に疎開されていたというお母様とそのご家族がいらっしゃた時にサポートのお手伝いをさせていただいたことがあります。
お母様は、かなりの認知症であり、お手伝いしているときは話しかけても、始終無表情でした。(認知症の方特有の症状ですね)
お帰りのとき、神宮の宇治橋の上で五十鈴川を眺めながら、

「この五十鈴川の下流には烏帽子岩という岩があって、お母さんが小さいころは、その岩からよく飛び込みませんでしたか?このあたりの子どもたちはあの岩が度胸試しの岩として有名ですよね?」

と、言ったら、突然、言葉こそ発しないけれど、子どものようないたずらっぽい表情になり、まわりの皆さんがビックリするくらい手を叩いて笑い出しました。
おそらく、お母様が小さいころ見た宇治橋上からの五十鈴川の景色と、今の景色にそう変わりがないから、その言葉と景色とが重なったのだと思います。

昔来た時と変わりない風景…、日本には少なくなりましたが、そんな風景が守られているからこそ、神宮が「こころのふるさと」
と言われるのだと思います。

魅力的な場所は魅力的なまま。



バリアフリーだから行くのではなく、「そこへ行きたい」から行く方法を皆で考える。
「行けるところ」より「行きたいところへ」を合言葉に活動をし続けてします。

私たちは活動をしていて思います。
障がい者、高齢者の旅行は、一般の旅行者より素敵な体験が出来る要素がたくさんあるのでは?と。
神宮のように、人の手を借りなくてはいけないところがあるからこそ、地元の人や参拝者とのコミュニケーションをとることができ、出会いがない旅行よりはるかに楽しいひと時が過ごせます。
もし、神宮に玉砂利がなくなり、階段もスロープになり、誰もが手軽に行けるようになれば、行きやすくはなるけれど、人との交流もなく、印象も残らないと思います。




参拝のサポートをしていると、時々正殿前で「ここまで(階段上)来れるなんて夢のようです、ありがとうござます」と、泣き出す方もいらっしゃいます。
正殿にたどり着いた車いすのおばあちゃんが、神様より先にサポートしてくれたボランティアに手を合わせたこともありました。

いろんなサポートがあって正殿前にたどり着いた障がい者、高齢者の方が手を合わせた時は、まずは、ここまで連れてきてくださった家族や仲間などのサポートに感謝し、そんな人を育んでくれた社会や環境に感謝し、そして、神様への感謝となるのかもしれません。
まさに本来の、ご正殿で手を合わせる「感謝」の気持ちです。(神宮さんは、お願い事ではなく「感謝」を述べるところです)
もしかすると、その過程がなかったら、「自分本位のお願い」だけに止まっていたかもしれません。

そこへ行くことだけが目的ではなく、そこへ行くまでの過程が重要なのだと思います。
過程がなければ、その場に立った景色は全く違うものとなってしまいます。


例えでお話しすると、山登りが大好きな男性が、事故や病気で身体が不自由になったとしましょう。
その方が、どうしても、また山登りをしたいとなったとき、「●●山なら、車で頂上まで上がれますよ」と、周りの人に連れていってもらったとしても、きっとその男性はあんまり喜ばないと思います。

あの、山に登る苦労の過程があるからこそ、頂上からの景色は違って見えてくるのです。
頂上に立つことだけが目的ではなく、その過程を含めた全てが満足感に繋がるのだと思います。
強い「登りたい」気持ちがあれば、いつか健康な時に山登りした時と同じ気持ちで頂上に立つときがくるでしょう。

私たちは神宮さんが「バリアフリーでない」とは思っていません。

なぜならば、神宮さんは、参拝にいらっしゃる方を拒むことがないからです。(もちろん、酔っぱらっていたり、人に迷惑をかけるモラルに反するような方には声をかけているようですが)


今後も、参拝したいと願う方がいれば、私たちは地元民として、サポートを出来るだけ行い、一人でも多くの方に参拝を実現していただきたいと思います。

そして、参拝を願う方の多さ、その思いの強さを私たちが伝え続けていくことで、いつかなんらかのバリアフリーな形への変化が生まれることでしょう。
障がい者、高齢者だけを考えるのではなく、全ての参拝者に違和感なく、自然に、まるで2000年前からあるかのような、そんなバリアフリー化がいつか叶うかもしれません。

「スロープ作れと指導されたから」などというお仕着せのバリアフリーでなく、たくさんの方の「必要なこと」を汲みとり、その思いに答えるためのバリアフリー化。
後者にこそ、気持ちのバリアフリーが含まれていると思います。

私たちは、そのように気持ち=ソフト面を練り込みながらのバリアフリーの観光地を目指していきたいと思っています。

もしかすると変わらなくてはいけないのは、神宮さんではなく、人間なのかもしれません。


長文になりましたが、

ぜひ、みなさん、新しいお宮となった神宮、そして伊勢志摩へいらしてくださいませ。(混雑が落ち着いたころが良いかと…)

あからさまに変わっているところはないかもしれませんが、心が含まれた、障がい者、高齢者への配慮を神宮や伊勢志摩地域全体で感じていただければと幸いです。




長文、最後まで読んでいただいてありがとうございました。

お白石持全体会議

2013-04-24 22:21:56 | お木曳き・式年遷宮
今年の夏7月8月毎週、金・土・日・月に行われます「お白石持行事」。
特別神領民のおもてなしをするための全体会議を月イチでおこなっております。
さらにコア会議としてサポート隊の会議もこれとは別で月イチでおこなっています。
本日は全体の会議。
こうして、少しずつ白石持が近づいてきています。



これから全国からいらっしゃる、特別神領民へのおもてなしでサポートをしてくださる方を募集いたします。
地元の方で、興味のある方は、ぜひ、お手伝いよろしくお願いいたします。
センターにもチラシがありますよ。

また、5月15日(水)19:00~ には伊勢商工会議所でボランティア説明会があります
詳細↓
http://isesengu.jp/blog/?p=216

23日(土)、伊勢神宮 外宮参拝のお手伝いします!

2013-03-21 21:05:13 | お木曳き・式年遷宮
車いすde伊勢神宮参拝プロジェクトの第三弾の行事は、伊勢市外宮前のパルティで行われる「いせ市民活動フェスティバル」の一環として行います。
フェスティバル会場に受付ブースを置き、
「外宮さん、行きたいけれど不安だわ」
「車いすの家族を連れて行きたいけれど…介助の自身がないわ…」
等々、参拝に不安を感じている方たちに、ボランティアがサポートいたします。

今までは、内宮さんでしたが、今回は外宮さんですよ!
しかも以前は、申し込み制でしたが、今回は、10:00~14:00の間、好きな時間に外宮前の市民活動センターへ来ていただければ、その都度対応させていただきます。


しかも、今回、地元高校生ボランティアが約40名も集まりました。ビックリです。

当初は、そんなに集まると思っていなかったので、正宮の参拝のみと言っておりましたが、希望があれば、風宮、土宮などの別宮へのお手伝いも行います。
(多賀宮は、階段が大変なので、歩いて上がれる方のサポートは行いますが、基本階段下で遥拝です)

そういえば、外宮さん、だいぶといっていないな~、と思っている方、ぜひ、この機会に、ボランティアと一緒に参拝しませんか?
午前中にちょこちょこ参拝を希望する方から問い合わせ来ておりますが、空きはまだまだあります。
遠慮なく、どしどし、お誘いあわせの上いらしてくださ~い。


式年遷宮が続いていることで伊勢は伊勢であり続けられるのかも

2013-02-23 22:38:53 | お木曳き・式年遷宮
最近中学校の同窓会をして
昨日の白石持ちの会議に出席して
本日祭りやイベント町の様子等を映像で長年撮り続けているNPO知人のN氏と電話で話をしていて
数年前のお木曳のことを思い出して…。

ここ、数か月でいろいろ考えるところがありました。

式年遷宮が20年に一度の理由は伝統継承や風水のことであったり、いろいろ言われていますが…。

もっと民衆の視点で考えてみます。

数年前のお木曳を出来るだけたくさん、町衆のお木曳を見ました。
その中で若者の生き生きした姿。
結婚していなかったら、私あの団の男の人と結婚したいかも…。などと(人視点でなく、団単位で見てしまう…)考えながら見学。

と、そんな風に祭りを見ていた人は私だけでなかったはず。
ここで、男女の出会いがあるわけで、結婚した数年後のお白石持ちで、子ども木遣りに子どもがでているかもしれません。
絶対ありましたよね?この前のお木曳で出会ったカップル→そして結婚。

そして、お白石持ちのこの年。
ビックリするくらい、外宮前をはじめ、伊勢市内ではたくさんお店やら宿泊施設が新しく建てらたり、改装されたりしています。
それに伴い、就職場所も徐々に増えてきているように感じます。

そして最近、遠方に就職していた同級生が続々と地元伊勢に帰ってきたり、帰ってきたいという声を聞きます。
確かに、就職のチャンスは今かもしれません。

そう思うと、遠くに行ってしまった伊勢の若者を戻すチャンスが遷宮でもあります。

お木曳や白石持ちの民衆行事で出会いが生まれて子孫繁栄が促され、20年に一度の遷宮を機に、経済がまわり、新しいものが流れて、人が戻ってくる。

それらが必ず20年に一度やってくる伊勢。
そんな遷宮が続く以上、伊勢は伊勢であり続けることが出来るのかもしれません。

伊勢神宮とは、伊勢市民にとって、そんなことも含めてとても重要な存在なのだと改めて感じました。

3月15日(金)NHK「ドラクロワ」に出演します ← 詳細はクリック

お白石持ち行事 特別神領民の全体会議

2013-02-22 22:29:13 | お木曳き・式年遷宮
今年の夏に行われるお白石持ちの特別神領民に係る方たちが集まって、全体会議をサポート隊として出席してきました。
最初に少しミニ講演があり、そのあと行事についての説明。

沢山の人達があつまり、いよいよはじまります。という雰囲気がヒシヒシと伝わってきました。

※写真はあとで

3月15日(金)NHK「ドラクロワ」に出演します ← 詳細はクリック

白石持ち 特別神領民 もてなし・サポート会議

2013-02-08 23:55:10 | お木曳き・式年遷宮
夜は、今年7月~8月に行われる、白石持ち行事に行われる「特別神領民」に参加される方々へのもてなしサポートのための会議がありました。



いよいよですよ。
全国からいらっしゃる、特別神領民のみなさんに「伊勢に来てよかった~」「また来たいわ~」って思ってもらえるようなおもてなしを私たちと一緒にしませんか?



・よりそいサポート
・もりあげサポート
・なんでもサポート



老若男女、誰でもお手伝いできるサポートがあります。
ぜひ、一緒にサポートボランティアしませんか?
また、詳しい情報が入り次第、こちらでもお知らせしますね~。

今年最初の車いすde伊勢神宮参拝プロジェクト会議

2013-02-06 23:47:08 | お木曳き・式年遷宮
今年入って、最初の「車いすde伊勢神宮参拝プロジェクト」の会議です。
はじまった当初は、神宮参拝の経験者、未経験者、いろんな想いがぶつかって、すり合って…の繰り返しをしていましたが、どんどん、そんな仲間の想いが同じところに来ている感じがします。

今日の会議は、今年の「車いすde~」は何処に重きを置くか?
なんたって、今年は遷宮の年でもあります。
沢山の方が、伊勢にいらっしゃることになるでしょう。
今年に限らずこれからもずっと来勢ていただくために、この「車いすde~」を知ってもらうことが大切だと。

6月のバリアフリー観光フォーラムを予定していますが、とりあえず、このころに、ひとつ「車いすde ~」どどーんとひとつ発表を考えています。
むふふ。
数年前、考えていたことが、どんどん現実へと近づいていく様子って楽しい。
私が押し付けているわけじゃないよ。
言わなくてもみんながその方向へ自然と近づくのって、そんな風に思っていたのって私だけやかなったんや。と、確認できることです。



ともあれ、今年は

3月23日(土)市民活動フェスティバルにからめて、外宮参拝サポート(随時)
6月22日(土)バリアフリー観光全国フォーラム翌日に内宮参拝サポート(申込制)
9月のどこか(日程未定)で今の社殿最後の参拝サポート(申込制)

を考えております。

神宮参拝をお考えのみなさん、ボランティアしてみたいって思う方、このブログでもまた情報発信していきますので、どうぞよろしくおねがいいたします。

2013志摩ロードパーティハーフマラソン「バリアフリーパーティラン」参加者、ボランティア募集しています!! ← クリック

白石持ちおもてなし&サポート隊プロジェクト新年会

2013-01-30 22:33:37 | お木曳き・式年遷宮
病み上がりだというのに…という声があちらこちらから聞こえてきますが…。
白石持ちプロジェクトの新年会でもあった、本日。



今年は式年遷宮、そして民衆行事である「白石持ち」が行われます。

77団もある、まちの奉献の他に、7月下旬から9月始めにかけて、毎週ほぼ金・土・日・月と、行われる「特別神領民」による奉曳があります。
「特別神領民」とは、神領民(伊勢市民)ではなく、全国から白石を奉献にいらっしゃる、主に、神社の氏子さんたち。
それは、それは、すごい人の数です。
そして、それはそれは、高齢の方も多いのです。



そんなことを気付いたのは、7年前のお木曳行事の時。
これは、安全に楽しく奉献してもらうためには「見守りながら盛り上げるためのサポート隊」が必要だと…。

そこで、立ち上げられたのが、おもてなし&サポート隊。
これ、私の大先輩が立ち上げた楽しみながらボランティアするゆるゆる組織。(ゆるゆる組織とは頼りないのではなく、気軽に楽しみながら行うボランティアなのです)
私はそのボランティア集めや、ばりふり部門でお手伝い。

ボランティアってどんなことをするのかというと
①特別神領民の奉曳時、参加者のみなさんを
 ・奉曳を盛り上げる
 ・体調悪人とかいないか声を掛けながら応援(特に今年は真夏の行事なのでコレ重要)

車いす出動!!ってこともあります
 ・写真などの撮影番
③給水係(真夏なので重要)
 ・お茶を作る、入れる
 ・奉曳している方々にお茶を配る
④木遣り係

 
7年前は研修会もしました

実際コレするとですね…。

・伊勢に住んでいること誇りに思えてくる
・みんなの楽しい姿を見て、こちらも笑顔に
・伊勢の観光、まちづくりのために役だっている
・毎週末参加すれば、毎週末お祭り
・全国の方々とお話ができる

なんせ、楽しいです。




そんなボランティアを今年募集し、結成することになるのです。
みなさん、いかがですか?
今から、夏の週末予定を開けておいてくださいね。


カワイイサポート隊も見れるよ

そんなおもてなし&サポート隊をお木曳の時から参加していたメンバーが集まり、新年会という名の景気づけの日が今日、止みあがっているバヤイではないのだ。

前置き&宣伝長かったですね。

会場はバリアフリー改修もしてくれた「おく文」さん。

 

 



上品でおいしいお食事と、改めての自己紹介。
新しい顔もあって、ワクワクしてきます。
そして、発見!
お嫁に来て伊勢の魅力にハマって参加してくれている人が多いこと。(年齢も様々です)
しかも、九州勢が多かった…。

そして、昔のお木曳、白石持ちの映像の数々。


一番古いものは80年前の白石持ち、昭和5年ものでした。
凄い映像が残っているものだと、みんな食い入るように見ていました。

みんなが集まり、楽しいひととき。
夏の暑い外宮前、内宮前で汗をかく自分たちを想像しながら、気持ちは白石持ちへ!!

 
最後はやっぱり木遣りで〆ないと、采のかわりにシャンパンボトル?(笑)



2013志摩ロードパーティハーフマラソン「バリアフリーパーティラン」参加者、ボランティア募集しています!! ← クリック

2012 初穂曳

2012-10-15 23:43:15 | お木曳き・式年遷宮
恒例、伊勢神宮の神嘗祭の民間行事「初穂曳」のサポート隊出動!です。

 

初穂曳とは、その年採れた新米を神宮に奉納するお祭りです。
20年に一度のお木曳や白石持ちが20年間忘れず行うことができるもの、この年に一度の初穂曳があるからとも言われています。

今年は、センタースタッフのめぐみちゃんと出動。
二人とも祭り大好きなので、それはテンションアゲアゲですよ。
でも、祭りといっても、このサポート隊というのはホストに徹する。
ので、私たちが祭り気分をで騒ぐものでないのです。

 

本来神宮へ奉仕する祭りに参加できるのは神領民(伊勢市民)限定ですが、特別神領民という、伊勢市民ではないけれど、参加出来る枠が特別に設けられ、全国からみなさんやってきます。
今年も800人。多いです。

それらに参加される方の中には、高齢の方もいらっしゃるので、主に「見守り」ですが、緊急な事態にも素早く対応できる体制で挑んでいます。
だから看護師さんも同行してくれます。
初穂曳に参加される、特別神領民の方々が、事故のないよう、そして楽しく参加できるようなサポートを行うのが、私たちの役目。
ボランティアで行っています。

朝8:30に集合して、参加される方が続々とやってくる中に、対象者となりそうな方はいるのだろうか?とよーくチェック。
すると、います、います。



車いすの方、白杖をついている方、杖を使われている方などなど。

昨年の大雨とはうってかわって、今年は天候に恵まれ、事故等々もなく、無事終わりました。
車いすの出動もなく、看護師さんが活躍する場面もなかったです。よかった~。


 



私は18歳ごろから当時勤めていた会社の方針で毎年この初穂曳には会社全員で参加していました。
賑やかなことがもともと好きではありましたが、そこで祭りの楽しさを知り、どっぷり若いときに思う存分楽しみました。

祭り衣装に凝ったり、その時の祭りの激しさ、若い祭り団体もたくさんあり、その人達との交流。
騒いで、騒いで、練って、練って限度をわきまえず、怒られることもありました。
祭りに集まる人達とも、すぐに仲良くなったり…。
終わってからの飲み会…昨日のようによみがえってきます。

地元のことをもっともっと好きになった、そんな場でもありました。

今では会社の先輩が発足した祭りのグループに入り、現在も祭りのときにはその法被を着て、出動しています。
このサポート隊もその祭りのグループの先輩たちが作ってきて今があります。
素晴らしいことだと思います。

祭りが終わった後の反省会で話しをしている中で、気づいたことがあります。

まつり大好きで、本来なら飛び込んで騒いでいる人たちの集団がこういった祭りの裏方にまわることに抵抗がないのは、今思い返しても、楽しかった若いころ(20年前ぐらい)、もう、はちゃめちゃにハジケることができた若いときがあったからこそなのだと思います。(そんなに騒げるほど身体がついていかないというのが大きいのかもしれませんが)
若いころに「遊んでおけ」とはこのこと?


若い衆に祭りの楽しさを知ってもらい、継続して祭りに参加してもらえる気持ちを持ってもらうため、当時、今の私たちぐらいの年代の方たちが私たちを祭りの中で泳がせてくれた20年前。
自分が若いころには気づかなかったけれど、今、私たちの役目はその若い衆に祭りの楽しさを知ってもらうことでもあるのかもしれませんね。
だからもっと、集まれ若い衆!

初穂曳、そして、お木曳、白石持ちと続いていくためには、こういった裏方が大切であり、それらに携わることができる喜びをかみしめた今年の初穂曳でした。

来年はいよいよ、式年遷宮。
白石持ちの特別神領民サポート隊も動き始めます。
こんな風に、サポートしてくれる人たち、募集しますので、ぜひぜひ、集まってくださいね。

車いすde伊勢神宮参拝プロジェクト開催

2012-06-03 23:28:22 | お木曳き・式年遷宮
2月から会議を積み重ねて、みんなで準備してきた「車いすde伊勢神宮参拝プロジェクト」実行の日がきました。



ボランティア:総勢70名
集まった人たちは、地元企業と高校生、大学生。
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皇學館大学/皇學館高校/明野高校/宇治山田高校/宇治山田商業高校/三重電子株式会社/株式会社伊勢萬/ハピックス/(特)Mブリッジ/(有)Quest/千巻印刷産業株式会社/ありんこ(明和町社会福祉協議会障がい者通所授産施設)/デイサービスセンターくじら(伊勢市社会福祉協議会)/工房そみん(伊勢市社会福祉協議会二見支所)/霊友会/河田フェザー/(特)伊勢志摩バリアフリーツアーセンター
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対象者:伊勢市民10名
今回の対象者は「伊勢在住者」限定。
これらを1部(8:30)と2部(10:30)に分けて行いました。

なぜに、今回は伊勢市在住者?と思われるかもしれません。
観光客はサポートしてくれる家族と一緒に来て、参拝出来る人は多いですが、実は、地元である伊勢市民の方が神宮に参拝できていない人意外と多いのですよ。
近すぎて、「神宮参拝したいんやけど…」と、いまさら家族になかなか言い出せない。
「近くて遠い伊勢神宮」なのです。

 


ボランティアに対して、対象者が少なくない?と思いますよね。
そうです。ちょいと少ない目。
結局定員の20名に達しなかったのです。
PR不足かな?
でも、大丈夫です。
当日、対象者はたくさんいるはず、その時居合わせた対象者をナンパしてお手伝いしちゃおうて作戦も考えてあります。

 

さて、朝、7:30に内宮前へ。
既にスタッフとボランティアがちらほら。
準備をしていると、ボランティアが続々と集まってきました。
第一部のメンバーです。
一部の対象者は7名。
しかし、明け方の雨のせいで、一名欠席。
内宮前、もう晴れてきてるんだけど…。残念です。

ボランティアの配属も決まっていましたが、急遽人数調整。

朝礼が始まり、対象者も集まってきました。

 

 

いよいよです。
全員があつまり鳥居をくぐり、宇治橋を渡り始めました。



参道、途中や階段下でもできるだけ、お手伝いが必要な人たちには出来る限り声をかけさせていただきました。



「外宮さんは毎年初詣に行くけど、内宮さんは15年ぶりかなぁ?」
という進行性の病気で車いすの旦那様のご夫婦。

「ちょっと前までは一緒に来れたんやけど、年々身体も弱ってきて、夫婦二人では参拝できんかったよ」
と、奥さんが車いすの旦那様。



途中、観光客でお手伝いしたグループの愛知県からみえたおばあさんは、ガンの手術が成功してそのお礼参りだという。
階段は自分の力で一生懸命上がり、上がりきったら、涙をながしておられました。
その姿をみて、同行していた方々も「あの人が階段上がった、よかった、よかった…」と涙を流しておられました。
ボランティアの学生たちもウルウルしていました。

 

様々な思いで、参拝していただきました。

 

  


第二部は、さらに対象者が少なくて3名。
それに対して、ボランティアが54名。(一部から引き続き参加のボランティアさん含む)
二部は特に地元高校生が多かったです。



苦肉の策として、車いすの観光客をナンパする班。
そして、階段下で対象者を上げる係である「階段下あがり隊」(後ろ髪ひかれ隊というと古いと言われそうなので、渡り廊下走り隊風に)を発足。

私は全体を見て回る係として走り回っておりましたが、階段下最初見に行ったときには少し手持ち無沙汰っぽかったけど、対象者が到着するとともに、途中ナンパした車いすの観光客さんたちが続々とやってきて、階段下あがり隊大忙しとなりました。

 

と、言っていたら、突然の土砂降り。
最近、こんな変な天気が突然やってきます。
まさかなので、もう、濡れるしかありません。

ボランティアの中には、カッパを持参している子もいて、しかも、自分は濡れながら対象者の方に、カッパで濡れないようにしてくたり…。
みんないい子たちばかりです。(涙)

二部も、前回の白石持ち以来の内宮参拝ですという電動車いすの脳性まひの男性。
今回、申込いただいた方の中で一番ご年配の86歳の女性は、一生懸命自分でも麻痺していない方の右手右足で車いすをこぐなどしておりました。とても元気です。

 

みんな口々に、ボランティアたちへの感謝の言葉をかけてくださり、ボランティアたちの心にも残ったのではないかな?

これらの活動は、年2回は行っていく予定です。



沢山の方たちに神宮参拝をしていただきたいことはもちろん。
地元の学生や企業の方々がボランランティア経験をすることにより、プライベートでお手伝いが必要そうな方を神宮で見つけた時でも、自然と声をかけてサポートできるようになっていただければと思います。
そんな地元民を一人でも増やしていくことが、この車いすde伊勢神宮参拝プロジェクトの目的でもあります。

 

いつか、この団体がなくても、参道では声をかけあい、助け合いながら参拝する人々の姿あたり前になるときを夢見ています。
私がおばあちゃんになるころには…。