古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

コヤマカメラが閉店したんですってね。

2011年01月10日 04時32分50秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
 去年の暮「三木山森林公園でバードウオッチングがある」と市報に出ていましたので、二人で参加しました。道子さんはかつて「日本野鳥の会」にちょっとだけ入っていたことがあり、裏山に飛んでくる野鳥に関心があるのです。裏山の竹を切ったので、そのスペースに見なれぬ小鳥が飛んでくるようになりました。その名前を知りたかったのです。
 森の研修館でミーティングのあと、みんなで野鳥ウオッチングに出掛けました。写真は双眼鏡をぶら下げて、みんながウロウロしているところです。落葉しているので小鳥を見つけやすく、あとで確認したら見た鳥は30種近くになりました。もっともあの会では、カラスやハトも数に入れるのですね。
 新年は公園のバーベキュー広場でミーティングをすることになり、参加するつもりでしたが風邪気味で行きませんでした。でもこの会に入って鳥の名前を知りたいと道子さんがいうので、軽い双眼鏡を買うことにしました。双眼鏡といえば、十数年前退職したときに、コヤマカメラで双眼鏡をバードウオッチング用に買いました。でもいまとなってはこれが重くて、使っていると首も腕もだるくなるのです。そこでまず出店できいてみたら「コヤマカメラは閉店してありません」といわれてしまいました。
 ええっ!? …… 「コヤマカメラは永遠です」とは思わないけど、どんなカメラがいま出てるか、ときどきショーウインドーをのぞいたりしてたのにいつの間に閉店したんだろう。
 ネットで見たら2009年4月に閉店。ずいぶん前のことです。時代の流れですね。あーあ。
 ぼくがはじめてカメラを買ってもらったときのことを思い出します。山陰の片田舎に住んでいたのですが、カメラがようやく庶民の間に出回りはじめた頃のことでした。
 カメラに憧れる中学生だったぼくは、学校が終ると本屋に出掛けて毎日カメラ雑誌をめくりました。カメラの広告を見るためです。レンズやボディーの光る写真をほれぼれと見ます。このカメラはシャッターはセイコーで250分の1、レンズはロッコールで明るさ2,8とか何度も見て暗記してます。
 そんなに見たいのならどうしてカメラ屋さんのショーウインドウで実物を見なかったかって? カメラ屋さんというのはなくて、写真屋のウインドウには写真機を置いてない時代でした。
 あまりにぼくの『カメラ病』がひどいので母親がカメラを買ってくれました。オリンパス・シックス! 当時流行りの高級カメラです。昭和28年高校一年生のとき、ぼくはカメラを手にしました。学校から帰るとまず手を洗い、革ケースを開けてカメラを取り出します。ボタンを押して蛇腹を繰り出し、ファインダーをのぞきます。あの胸のときめきはいまも覚えています。
 次に悩んだのは、ぼくがカメラを持っていることを友だちに話すかどうかでした。言いたいし、言えばみんなが押しかけてくるし。でもついに話してしまい、友だちは連れ立ってぼくのうちまでカメラを見にきました。
 いまの「レンズ付きフィルム」(使い捨てカメラ)が出た頃からカメラへの思いは冷めてきました。あんなに憧れていたカメラが使い捨てにされるなんて。それにしてもコヤマカメラが閉店したんですか。ひとりでしばし感慨にひたりました。
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