一足早く、自治会役員が「敬老の日」のお祝いにと「紅白饅頭」を持って来てくれた。
70歳以上の区民に「紅白饅頭」でお祝いするのは、我が地区の昔からの伝統行事。自治会役員がお年寄りの家を1軒1軒回ってお祝いするのは、田舎ならではの心温まる行事だと思っている。
その「紅白饅頭」、大きくて一度に1個も食べられないので、いつもカットして家内と半分っこする。残った1個は、いつもいつの間にか消えてなくなっている。
・・・町のお祝い・・・
町から70歳以上の住民に、敬老のお祝いとして2千円を振り込むとの文書が届いた。
かつては、敬老の日には歌謡ショーや漫才など芸能人を招いてのイベントが開催されていたが、コロナになってからはイベントが中止となり、その代わりとしてお祝い金になった。
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お祝い金になってから、いろんな声が聞こえてきた。
『今までイベント案内が来ても、聞きたい・見たいと思うような有名芸能人でなければ欠席していたので、祝い金の方が嬉しい』
『会場へ行くのに車の運転もできないし、人に頼んで乗せて行ってもらうほどのこともないしと欠席していた。介護施設とか病院に入っている人も多分同じだったはず。祝い金だと全員に振り込んでくれるし公平でいい』
『これまで旧町単位でお祝いの仕方が違っていたし、1人当たりに換算したら金額に差があった。コロナで町全体が公平になった』
・・・敬老の日って?・・・
敬老の日のお祝いは自治体によってさまざまらしいが、敬老の日は「老人を敬愛し長寿を祝う日」だと言われると、敬愛されるような生き方をしているわけでもなし、平均寿命にも届いていないので長寿でもないし、自分は該当するとは思えない。
一方で、お年寄りになれば介護や医療や年金など若い世代に支えられて生きている。感謝すべき立場なのにお祝い金まで頂けるとは・・・
順繰りとはわかっていても、歳老いて世間をみる視点が変化してきたのかも知れない。
さて振り込まれる2千円。未来を担ってくれる孫達にケーキでもご馳走しようかなあ・・・