故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

先延ばしの結果

2016-04-15 02:50:07 | よもやま話

困ったことがあると、そのことは後回しになります。
澱のようなすっきりしないものが、溜まってきます。

私の場合は、仕事を優先し、仕事以外のことをほったらかしにすることが多かった。
専念していることは、毎日なんとかしようとするから片付いていきます。
片付かないことから逃げようとするから、いつまでも解決しません。
なんかの拍子に思い出し、苦いものがこみ上げてきます。
私は、そうして生きてきました。

多くのツケが残ってしまいました。

60歳を過ぎて、このまま死ぬわけにはいかないと観念しました。
ツケの解消には、数年かかりました。
ツケの多くは、家族との関わりのことでした。
時間をかけて、寄り添いました。
どの子も大人です。それなりの扱いとなります。
仕事は、生きられる程度で良いと初めて気づきました。
子どもたちは、自分の足で歩けるようになっていました。
親らしいことをしてきませんでした。

どの子も、新鮮な目で私に向き合ってくれました。
これまで、こんなにゆっくり話したことが無かったと思ったようです。
仕事の時と同じように、それでも片付かないしこりに出会いました。
関心を持つがために、さらに慎重に関係を持つことができました。
多くの時間、家族のことを考えるようになりました。
足りないと感じるようになりました。
後戻りできないことも多くありました。

自然と親離れ、子離れの時となりました。

清算ができた訳ではありません。
本当のツケは解消できてはいません。
子どもたちは少しだけ許してくれたのです。
彼らは、それぞれの道を歩き始めていました。

妻と二人だけの生活になりました。

この数年、「先延ばしの結果」に向き合わざるを得なかった。
新しい生活を始める準備だったと今は思います。

点と線 後も先とて おのれ引く

2016年4月15日

コメント
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