甘酸っぱい高校生の恋愛小説。
母親が新しい男と結婚したため新しい学校に転入してきたエレノアは、赤毛のモジャモジャ頭に太っちょ、エキセントリックな服装、といじめられる要素ばっちり。
案の定、通学バスに乗った瞬間から口撃を受ける。
ギャング達とは一定の距離を保ち当たり障りなく付き合っていて、バス内では自分だけの空間を死守していたパークは見かねて、隣の席をオファーする。
それから二人は互いを意識しながらも無言を突き通し、いつしかほとんど会話もないままコミックを一緒に読んだり音楽を一緒に聴き始める。
家庭にも学校にも居場所を見つけられないエレノアにとって、パークと過ごすバスでのひと時が唯一の救いになる。
一方、自分を消して周りに適当に合わせる事で調和を保ってきたパークは、人と違うという事実に自分とは正反対の方法で対峙しているエレノアに憧れを抱いていく。
語り手がエレノアとパークの二人で、一つのエピソードについてそれぞれの心中が語られるところが魅力的な構成。とにかくバスの中で不器用に距離を縮めていく二人が微笑ましい。
幸せな家庭で両親に愛情たっぷりに育てられているパークは相手の気持ちを優先して考えることに対して、問題のある家庭で愛情不足で育っているエレノアは自分の気持ちを大事に生きているところが印象的。自分を守ることができるのは自分だけの環境だとそうならざるを得ない。
7 out of 10
主人公の一人パークはアイリッシュと韓国人のハーフで、弟がほぼ白人で大柄なのに対して自分は東洋人の血が濃くやや小柄で黒髪。そのことにいつもひけのようなものを感じている。
時代設定が昔なので今現在同様にマイナーな東洋人の我が子達とパークのアイデンティティーの感じ方は相当違うようだ。ただ、東洋人男子はモテない、というのは時代が変わっても共通らしい(笑)
母親が新しい男と結婚したため新しい学校に転入してきたエレノアは、赤毛のモジャモジャ頭に太っちょ、エキセントリックな服装、といじめられる要素ばっちり。
案の定、通学バスに乗った瞬間から口撃を受ける。
ギャング達とは一定の距離を保ち当たり障りなく付き合っていて、バス内では自分だけの空間を死守していたパークは見かねて、隣の席をオファーする。
それから二人は互いを意識しながらも無言を突き通し、いつしかほとんど会話もないままコミックを一緒に読んだり音楽を一緒に聴き始める。
家庭にも学校にも居場所を見つけられないエレノアにとって、パークと過ごすバスでのひと時が唯一の救いになる。
一方、自分を消して周りに適当に合わせる事で調和を保ってきたパークは、人と違うという事実に自分とは正反対の方法で対峙しているエレノアに憧れを抱いていく。
語り手がエレノアとパークの二人で、一つのエピソードについてそれぞれの心中が語られるところが魅力的な構成。とにかくバスの中で不器用に距離を縮めていく二人が微笑ましい。
幸せな家庭で両親に愛情たっぷりに育てられているパークは相手の気持ちを優先して考えることに対して、問題のある家庭で愛情不足で育っているエレノアは自分の気持ちを大事に生きているところが印象的。自分を守ることができるのは自分だけの環境だとそうならざるを得ない。
7 out of 10
主人公の一人パークはアイリッシュと韓国人のハーフで、弟がほぼ白人で大柄なのに対して自分は東洋人の血が濃くやや小柄で黒髪。そのことにいつもひけのようなものを感じている。
時代設定が昔なので今現在同様にマイナーな東洋人の我が子達とパークのアイデンティティーの感じ方は相当違うようだ。ただ、東洋人男子はモテない、というのは時代が変わっても共通らしい(笑)