hinajiro なんちゃって Critic

本や映画について好きなように書いています。映画についてはネタばれ大いにありですのでご注意。本は洋書が中心です。

Pollyanna

2016年12月04日 | 洋書
1985年放送のハウス食品世界名作劇場の「愛少女ポリアンナ」が大好きでした。
「よかった探し」をするポリアンナが可愛くて可愛くて。

両親を亡くした11歳のポリアンナは母方の叔母に引き取られます。
独身で堅物の叔母ポリーとの暮らしはなかなか窮屈なものですが、自由時間に町に出かけてはいろんな人に声をかけて仲良くなっていきます。
亡くなった父とよく遊んでいた「よかった探し」を町中の人たちに広めて、周りの人達を幸せにしていく少女の物語。

今回原作はLibriVox をiPhoneにダウンロードして、運転中とご飯支度の間に大音量プラス超高速で聴き、後からところどころ無料のkindle本で読み直すというちょっと雑な読み方をしましたが、やっぱり面白かったです。
ポリアンナの飄々とした感じ、ついついお喋りが止まらないところ、勘違いして突っ走るところ、笑いどころがいっぱいなんですが、実は明るさもポジティブ思考も努力なんだって事がますます愛おしく思えました。

8out of 10

不思議なんですけど、最後の二章がすごく雑なんですよ。録音ミスかと思ったけれど、本の方もまるで数ページ飛ばしたかのような急な展開。
それとやっぱり大人が読むとね、あまりにも都合の良い展開もちょっと気になってしまうし、大人の独り身の男の人が幼い女の子を養子にもらいたがるところとか微妙に思えちゃったりとか、なので面白かったけれどちょこっと減点。

ちなみに、この原作が出た後に現実を直視しない楽観主義の事を「ポリアンナ症候群」と呼ぶというか心的疾患として実際そういう言葉ができたそうですが、それってなんか違うんじゃない?って思っちゃいます。
何も考えなしに全てを楽観的にとらえていると言うのならそうかも知れないけれど、ポリアンナは結構センシティブですから、そんな風に使われたくないなぁと思いました。

ポリアンナの青春編はギャグ小説と呼ばれているそうですから、このまま続編も読んでみようと思います。
コメント