
もしあの時違った選択をしていたらどうだったんだろう?
もしパラレルワールドがあって別の選択をした自分が存在していたら?
そんな設定のSFスリラーです。
同じテーマでもファンタジー設定ならもう少し分かりやすかったかもしれないのですが、サイエンスのトリックがよくわからず、前半苦戦しました。
それでスポイラーを少し読んでそこら辺を理解してから、続きを読み進めていくことにしました。
ちなみにうちの子供たちに「今読んでる小説の設定が理解できなくて・・・こうでこうなんだけど・・・・」って説明をすると、二人とも「Schrödinger's cat」がどうのこうの言ってました。「そうそう、そういえば、そんな単語が出てきた!」
ということで、日本語で調べてみましたが全然理解できませんでした。みなさんは知ってますか?
詳しいことはわからないけれど基本の設定さえ理解できればもういいやと割り切ると、なかなかグイグイ引っ張られて面白い話になっています。
展開も早いし、主人公が男性だと「自分語りに酔いしれている」作品が多い中、この主人公がいい意味で自分勝手で力強くてモタモタしていないのがいい。
エンディングも好きな感じで終わって読後感も良し。
ほかのレビューを読むと、色々つじつまが合ってなかったり、スッキリしない点があるらしいのだけど、そもそもそこは気にしないと早い段階で決めたので、単純にドキドキハラハラで楽しめました。
7 out of 10