真 実 の レ ポ ー ト
初心に帰れ! 今回の鳥海山、大失敗でした。
前に訪れたこともあり同じルートから山頂を目指すことにしたため、
安心感もあり山の基本を全く無視してしまいました・・・・・・・・・・・・・・。
もちろん地図は持参しました。磁北線も記入し出発地や中間地点の
高度も大きく記入しました。もちろん、出発時に高度を合わせて歩き
始めるつもりで・・・・・・・。おまけにシルバーコンパスとGPSも持って
いますので準備は万全のはず・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でした。
実際には、出発地点で高度を合わせることはしないことはもちろん、地図を見ない・・・・。
最初に間違えた。
御浜小屋の手前で道を大きく南に外し、しばらくして、どうやら間違えていることに気づく。
ここは連れのハナタレ爺さんに「あそこに新山が見えているからこのまま行けばよい。」
と負け惜しみを言って・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・よたよたと正規のルートに戻りました。
次に間違えた。
御浜小屋から扇子森北側を巻いて御田ヶ原分岐に向かうところ。
昨日、宿で一緒だった方と合流し、スキーで一緒に下りました。(私はシールをつけたままで)
その時、雪質の変化に驚きました。(かなり硬いバーンになっていた)
彼は、迷うことなく(最初からここを降下地点と考えていたに違いない。)ここに到着し、
「この先で千蛇谷に下りるよりは、ここから斜滑降を切って谷に降りたほうが楽だよ。」と
ひるむことなく間違いなく30度以上はある斜面に飛び込んで行きました。ひぇ~~~。
最初にジャンプターンを見事に決めて一気に谷底まで滑って行ったのです・・・・・・・・・。
そもそもついて行ってはいけなかったのです。先ほど知った雪の硬さからここは自分ではとても無理。
だいたい人についていってろくなことはない。我々はノーマルな七五三掛を目指すことにしました。
最期の決定的な間違え。
まだ、地図を確認しません。
歩きやすい雪面をシールで登り、七五三掛に向かいますが雪面を歩いているので夏道が見えません。
ここで言い訳を一言。
「七五三掛は、あの標柱が立っているところだ。」などと言われたもんだから、
とにかく標柱を目指そう・・・と思い込んでしまったことが傷を大きくしました。
ここでまた先行者の動向に気を取られた。
時々、千蛇谷を覗き込みながら進んでいく様子が、まるで千蛇谷への降下地点を
探しているように見えたのです。実はとっくに七五三掛を過ぎて登っていたのです。
いよいよ斜度がきつくなり、アイゼンを付けて雪面を登りあげると
目指していた標柱の頭がみえ、やっとついたと思うが・・・・・・・・・・。
標柱には「文殊岳」とあります。
七五三掛方向は0.8km下とあります。
「なんてこった!」
ここで初めて地図を取り出しました。
「いや、まいったな。」
そのころ、ハナタレ爺さんは「こんな登りではなかった。」と呟きながら頑張っていました。
そして、例の急斜面に差し掛かる前、アイゼンを装着し登り始めて一番きついところで、
アイゼンの片方が脱げるという大ピンチに陥る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
上から私が「おーい。」
下からハナタレ爺さん・・・・口数少なく・・・・
そりゃーそうです。大ピンチでしたから。
必死でやっと窮地を脱した彼に一言。
「道を間違えたよ。」
これが文殊岳登山の顛末です。
帰りにはGPSを出し、七五三掛の付近まで滑り降りハイマツをこいで降下場所を確認。
最初から地図を見れば良かった。 大後悔しても後の祭り。
もう、千蛇谷を登り返す気力もなく、下山することとなったのです。
今回の山行で思い知ったこと。
地図を見ろ!
あまりにも当たり前のことですが・・・・・。
初心に帰ってやり直します。とほほ・・・・・・。