『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

第1章  二つの引き金  64

2007-06-11 07:42:51 | トロイ城市は炎上消滅の運命であった。
 オデッセウスとメネラオスは、連れ立って、ミラマンドロスの館を出て、港のほうへ足を運んだ。
 この一ヶ月、いや、本国を船出して、七ヶ月、心の中のあせりを別にして、こんな平穏な気持ちで歩くことはなかった。
 ミレトスの港は、大きく、それなりに整備されていた。この時代の港としては、港の規模は大きなほうである。港に、係留されている船は、一枚帆の黒い軍船が、大小あわせて6隻、それに加えて、交易船と思える船が10隻ぐらいである。また、この時代の船の係留方法は、岸壁に船体を横付けにはしない。船首を岸壁につなぎとめる方法で係留されている。船への乗降は船首からである。または、浜への乗り上げで停泊していたのである。
 天候は良く晴れている。風は、海からの風で、航走している船を見れば、遠ざかる船は、漕走であり、帆走の船は、港へ向かっている。
 二人は、海を見つめて、じぃっと考えた。太陽の高さ加減から見て、夕時に近かった。

第1章  二つの引き金  64

2007-06-11 07:39:06 | トロイ城市は炎上消滅の運命であった。
 オデッセウスとメネラオスは、連れ立って、ミラマンドロスの館を出て、港のほうへ足を運んだ。
 この一ヶ月、いや、本国を船出して、七ヶ月、心の中のあせりを別にして、こんな平穏な気持ちで歩くことはなかった。
 ミレトスの港は、大きく、それなりに整備されていた。この時代の港としては、港の規模は大きなほうである。港に、係留されている船は、一枚帆の黒い軍船が、大小あわせて6隻、それに加えて、交易船と思える船が10隻ぐらいである。また、この時代の船の係留方法は、岸壁に船体を横付けにはしない。船首を岸壁につなぎとめる方法で係留されている。船への乗降は船首からである。または、浜への乗り上げで停泊していたのである。
 天候は良く晴れている。風は、海からの風で、航走している船を見れば、遠ざかる船は、漕走であり、帆走の船は、港へ向かっている。
 二人は、海を見つめて、じぃっと考えた。太陽の高さ加減から見て、夕時に近かった。