『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

第2章  トラキアへ  150

2010-02-17 09:38:31 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 『浜頭、聞きますが、2月の襲撃のことですが、敵は、何人くらいでやってきましたか。』
 『敵は、小型の軍船2隻で40人余りででした。』
 パリヌルスは、それを聞いて決断を下した。
 『サレト浜頭、判りました。オキテスとも相談の上、これから、直ちに浜頭の浜の沖に見張りの漁に出ます。また、今夜、小部隊もそちらに向かわせます。』
 『そのようにしていただけるのですか。感謝します。宜しく頼みます。』
 『浜頭、言い添えておきます。私たちの行動は、隠密行動です、過ぎた歓待はしないでください。いいですね。私たちの部隊の者たちは、小船数艘に分乗して漁をしながら、そちらに向かいます。また、部隊の半数30人は陸上を徒歩で向かいます。渡河の舟は浜頭のほうで手配頼みます。平常を装って過ごしてください。以上です。』
 パリヌルスは、オキテスを呼び寄せて、直ちに検討した。トリタス、サレト両浜頭は、アエネアスと二言三言、言葉を交わして浜小屋を去っていった。
 オキテスは、パリヌルスと話をしたあと、手っ取り早く漁の仕度をさせた小舟を4艘をサレト浜頭の浜に向かわせた。そのあと派遣する部隊を整えた。隊長にはアミクスとタルトスを選び、陸上を行く部隊を直ちに進発させた。残った30人は、漁師を装い3艘の小舟にて向かうことにして夕陽の沈む頃を待った。