アエネアスは、感極まって口を開いた。
『お~い!トリタス、これはたまらん、いい匂いだ。浜で焼く魚の匂いはたまらん。すきっ腹にしみる』
『そうでしょう、そうでしょう。この匂いが一番目のご馳走です。次に一献かたむける。魚のほほげたの肉を塩あんばいで口に運ぶ。あごが外れそうになる、そして、舌つづみです。思わず『うまいっ!』と吼える、これが醍醐味です』
四人は、席に着き旬の初めの脂がのりはじめた魚を味わった。
『うっう~ん、うまいっ!』アエネアスが吼える。続いてイリオネスも吼える、トリタスがこだまよろしく声をあげた。同席している浜衆も旬に向かいつつある焼き魚を味わって、そのうまさと歓びを共有した。
アエネアスら三人の感慨は、ひとしお、身に溢れた。トリタスが声をかけてきた。
『イリオネスどの、統領は、この私に何か用事があったのでは?』
トリタスの慎重な問いかけに、イリオネスは答えた。
『それはある。話は統領が話されるまで待て。それよりトリタス、浜衆に言いつけて、お前が乗る馬を用意させておけ。今日これから、お前を連れて、エノスの砦にエノゼリアス領主を四人で訪ねる』
『判りました』
トリタスは、浜衆に馬の準備を指示した。
『お~い!トリタス、これはたまらん、いい匂いだ。浜で焼く魚の匂いはたまらん。すきっ腹にしみる』
『そうでしょう、そうでしょう。この匂いが一番目のご馳走です。次に一献かたむける。魚のほほげたの肉を塩あんばいで口に運ぶ。あごが外れそうになる、そして、舌つづみです。思わず『うまいっ!』と吼える、これが醍醐味です』
四人は、席に着き旬の初めの脂がのりはじめた魚を味わった。
『うっう~ん、うまいっ!』アエネアスが吼える。続いてイリオネスも吼える、トリタスがこだまよろしく声をあげた。同席している浜衆も旬に向かいつつある焼き魚を味わって、そのうまさと歓びを共有した。
アエネアスら三人の感慨は、ひとしお、身に溢れた。トリタスが声をかけてきた。
『イリオネスどの、統領は、この私に何か用事があったのでは?』
トリタスの慎重な問いかけに、イリオネスは答えた。
『それはある。話は統領が話されるまで待て。それよりトリタス、浜衆に言いつけて、お前が乗る馬を用意させておけ。今日これから、お前を連れて、エノスの砦にエノゼリアス領主を四人で訪ねる』
『判りました』
トリタスは、浜衆に馬の準備を指示した。