ギアスとアレテスが姿を見せた。
『おはようございます』
『おう、おはよう。オキテスは』
『オキテス隊長は統領、軍団長と打ち合わせです』
『判った。彼がいないか。まあ~、いいだろう、差しさわりのないことから打ち合わせを始める。一同揃っているな』
パリヌルスは彼らとの目線を合わせながら一同を見回した。
『諸君っ、おはよう。異国の小島の朝だ。気を抜くな。異変はお前らの命を奪うぞ、油断は禁物だ』
言いながら、オロンテスのほうへ身体を向けた。
『朝いちの用件は朝食の件だ。オロンテスよろしく頼む。ところでだが、今日の夕食、そして、明日一日の食事計画を作ってほしい。オキテスも加えて検討しなければならない。そういうことだ』
オキテスが戻ってきた。
『おう、パリヌルス、そして、居並ぶ諸君、おはよう。統領と軍団長には、天候の推移とそれに伴う行動、その他の情況を説明した。返ってきた答えは『任せる』のひと言であった』
彼は言いながら空に目を移した。
『雨粒を落とそうとしているこの曇天は、全くいかん。全天薄墨色の雲ではないか、どこにも明日が見えない。パリヌルス、どうする』
『昼過ぎまで様子を見ようではないか』
『君たち、今の話を耳にしていたな、昼過ぎまで様子を確かめた上で明日の事を決める。いいな。夕めし前に打ち合わせをやる。判ったか。では、今日の作業の指示をする。まず、船の点検だ。船は昨日の荒い波にもまれている、目に見えないところを念入りに点検してほしい。それから、明日からの糧食のことだ。これはオロンテスの指示で作業を行う。人員の配分はオロンテスのところへ半数をさいてくれ。以上だ。質問はあるか』
『判りました』
エノスから、この小島まで南下すると大気が肌にあたたかく感じられた。
風浪の小躍りはおさまる気配がなかった。
『おはようございます』
『おう、おはよう。オキテスは』
『オキテス隊長は統領、軍団長と打ち合わせです』
『判った。彼がいないか。まあ~、いいだろう、差しさわりのないことから打ち合わせを始める。一同揃っているな』
パリヌルスは彼らとの目線を合わせながら一同を見回した。
『諸君っ、おはよう。異国の小島の朝だ。気を抜くな。異変はお前らの命を奪うぞ、油断は禁物だ』
言いながら、オロンテスのほうへ身体を向けた。
『朝いちの用件は朝食の件だ。オロンテスよろしく頼む。ところでだが、今日の夕食、そして、明日一日の食事計画を作ってほしい。オキテスも加えて検討しなければならない。そういうことだ』
オキテスが戻ってきた。
『おう、パリヌルス、そして、居並ぶ諸君、おはよう。統領と軍団長には、天候の推移とそれに伴う行動、その他の情況を説明した。返ってきた答えは『任せる』のひと言であった』
彼は言いながら空に目を移した。
『雨粒を落とそうとしているこの曇天は、全くいかん。全天薄墨色の雲ではないか、どこにも明日が見えない。パリヌルス、どうする』
『昼過ぎまで様子を見ようではないか』
『君たち、今の話を耳にしていたな、昼過ぎまで様子を確かめた上で明日の事を決める。いいな。夕めし前に打ち合わせをやる。判ったか。では、今日の作業の指示をする。まず、船の点検だ。船は昨日の荒い波にもまれている、目に見えないところを念入りに点検してほしい。それから、明日からの糧食のことだ。これはオロンテスの指示で作業を行う。人員の配分はオロンテスのところへ半数をさいてくれ。以上だ。質問はあるか』
『判りました』
エノスから、この小島まで南下すると大気が肌にあたたかく感じられた。
風浪の小躍りはおさまる気配がなかった。