決断は下した。明日の航海が、舳先が波を割る様がイメージとして浮かぶ。二人の気持ちは落ち着きを取り戻していた。
『おう、パリヌルス、急いでいるのか。ちょっとばかり、ヒマはあるか』
彼は手をかざして陽の位置を確かめた。
『ちょっとばかりか、、、』
『そうだ、ちょっとばかりだ。俺の船によっていけ、お前に見せたいものを持っている。見ていくか』
『よしっ、よかろう、見ていく』
二人は会話を交わしながら、オキテスの二番船のところに来た。彼は航海に必要と思われるものを入れている、くたびれてはいるが丈夫そうな袋を持ってきた。彼はやおら袋に手を突っ込み、木の板で作った箱型のものを取り出して、パリヌルスに見せた。
『ほっほ~、これは何だ。初めて目のするものだが、、、』
『これをここに、こう差し込んで使う』
『そうか、それをセットしたら何であるか察しがつく。ただ何となく判るような気がするところまでだ。お前、試してみたのか』
『おう、試してみた。レムノスからここに向かっているときに使ってみた。まあ~、重宝と言えば重宝なものであった。使うにはちょっとした知識もいる、決めておきたい基準もいる。それはこれからの課題だ。道具としての名前はまだない』
『おう、パリヌルス、急いでいるのか。ちょっとばかり、ヒマはあるか』
彼は手をかざして陽の位置を確かめた。
『ちょっとばかりか、、、』
『そうだ、ちょっとばかりだ。俺の船によっていけ、お前に見せたいものを持っている。見ていくか』
『よしっ、よかろう、見ていく』
二人は会話を交わしながら、オキテスの二番船のところに来た。彼は航海に必要と思われるものを入れている、くたびれてはいるが丈夫そうな袋を持ってきた。彼はやおら袋に手を突っ込み、木の板で作った箱型のものを取り出して、パリヌルスに見せた。
『ほっほ~、これは何だ。初めて目のするものだが、、、』
『これをここに、こう差し込んで使う』
『そうか、それをセットしたら何であるか察しがつく。ただ何となく判るような気がするところまでだ。お前、試してみたのか』
『おう、試してみた。レムノスからここに向かっているときに使ってみた。まあ~、重宝と言えば重宝なものであった。使うにはちょっとした知識もいる、決めておきたい基準もいる。それはこれからの課題だ。道具としての名前はまだない』