マクロスは、殺気を漂わせて答えた。
『俺たちの事か。我々はこのたび小島一帯の地に居を定めたトロイの民だ。レフカオリの山麓の樹林帯の検分が、俺らの旅の目的だ』
彼は気で圧した。
『ほう、そうか。しばし待たれよ』
声がけした者が砦らしからぬ建物の中に姿を消した。間をおかずに一人の男を伴って姿を現した。体格は大きい、容貌にいかつさはないが目線が異様に鋭い、その男は武器を身に着けていなかった。二人がマクロスたちに歩み寄ってくる。男が話しかけてきた。
『そのほうらの用向きは耳にした。お前らの事は知っている。統領は達者か?先日お前らの居住地に招かれた折に会っている。聞くが、お前らの旅の日程はどうなっている?』
『俺ら、一行の旅の日程か、現地一泊、二日の日程だ』
『そうか、いいだろう。タブタ、こっちに来い』と言って、マクロスの背後にいる四人のうちの一人を手で招いた。
『タブタ、一泊二日の旅だ、支度をして来い』
彼は言い終わって、マクロスのほうを向いた。
『お前の名を聞こう。俺は、一族を仕切っているガリダだ』
『俺は、一行を率いていく任を負っているマクロスだ』
『判った、マクロス。俺の方からも案内人をお前たちにつける。タブタというものだ。道中、何かと役に立つはずだ』
話し合う二人の語調が変わってきていた。言葉に親しさを帯びてきている。
マクロスは、ソリタンと目を合わせた。ソリタンの目は『OKしろ!』と語っていた。
『ガリダ殿。それはかたじけない。ご厚意を歓んで頂戴する。お世話になる』
少しばかりの間が空いた。その案内につくタブタが旅装を整えてやってきた。タブタはマクロスに簡単に挨拶をした。
『タブタです。頭領の言いつけで案内の役を務めます。よろしく』
『俺は、一行を率いているマクロスだ。このたびは世話になる、一泊二日の旅だ。宜しく』と返した。
マクロスは、ガリダのほうへ身体を向けた。
『ガリダ殿。この配慮を歓んでうけます。私、帰参した折には統領にこのことを伝え、改めて挨拶に伺います』
『判った。道中の無事を祈る。タブタ、お役に立てよ!』
『判りました』
一行は土豪の頭領ガリダとの挨拶を終えて、レフカオリ山麓の樹林帯を目指した。
マクロスとソリタンは、顔を見合わせた。
『隊長、うまく行きましたね』
『おう、うまくいった。しかし、あれだな、我々の統領も大したもんだ』
マクロスは歩きながら一同に声をかけた。
『お~い、者ども!歩きながらでいい、名を名乗って自己紹介をして、タブタと握手を交わせ。7人!一心同体でレフカの樹林帯を目指す!いいな』
一同は、『おう!』と短く返事を返した。
一行の旅の目的遂行の連帯感が一気に高まった。
トピタスは、マクロスの人心掌握の技に感じ入った。
『俺たちの事か。我々はこのたび小島一帯の地に居を定めたトロイの民だ。レフカオリの山麓の樹林帯の検分が、俺らの旅の目的だ』
彼は気で圧した。
『ほう、そうか。しばし待たれよ』
声がけした者が砦らしからぬ建物の中に姿を消した。間をおかずに一人の男を伴って姿を現した。体格は大きい、容貌にいかつさはないが目線が異様に鋭い、その男は武器を身に着けていなかった。二人がマクロスたちに歩み寄ってくる。男が話しかけてきた。
『そのほうらの用向きは耳にした。お前らの事は知っている。統領は達者か?先日お前らの居住地に招かれた折に会っている。聞くが、お前らの旅の日程はどうなっている?』
『俺ら、一行の旅の日程か、現地一泊、二日の日程だ』
『そうか、いいだろう。タブタ、こっちに来い』と言って、マクロスの背後にいる四人のうちの一人を手で招いた。
『タブタ、一泊二日の旅だ、支度をして来い』
彼は言い終わって、マクロスのほうを向いた。
『お前の名を聞こう。俺は、一族を仕切っているガリダだ』
『俺は、一行を率いていく任を負っているマクロスだ』
『判った、マクロス。俺の方からも案内人をお前たちにつける。タブタというものだ。道中、何かと役に立つはずだ』
話し合う二人の語調が変わってきていた。言葉に親しさを帯びてきている。
マクロスは、ソリタンと目を合わせた。ソリタンの目は『OKしろ!』と語っていた。
『ガリダ殿。それはかたじけない。ご厚意を歓んで頂戴する。お世話になる』
少しばかりの間が空いた。その案内につくタブタが旅装を整えてやってきた。タブタはマクロスに簡単に挨拶をした。
『タブタです。頭領の言いつけで案内の役を務めます。よろしく』
『俺は、一行を率いているマクロスだ。このたびは世話になる、一泊二日の旅だ。宜しく』と返した。
マクロスは、ガリダのほうへ身体を向けた。
『ガリダ殿。この配慮を歓んでうけます。私、帰参した折には統領にこのことを伝え、改めて挨拶に伺います』
『判った。道中の無事を祈る。タブタ、お役に立てよ!』
『判りました』
一行は土豪の頭領ガリダとの挨拶を終えて、レフカオリ山麓の樹林帯を目指した。
マクロスとソリタンは、顔を見合わせた。
『隊長、うまく行きましたね』
『おう、うまくいった。しかし、あれだな、我々の統領も大したもんだ』
マクロスは歩きながら一同に声をかけた。
『お~い、者ども!歩きながらでいい、名を名乗って自己紹介をして、タブタと握手を交わせ。7人!一心同体でレフカの樹林帯を目指す!いいな』
一同は、『おう!』と短く返事を返した。
一行の旅の目的遂行の連帯感が一気に高まった。
トピタスは、マクロスの人心掌握の技に感じ入った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_yaho.gif)