アエネアスとイリオネス、二人が船台の場の風景に見入っている、感動の風情である。
ドックスが気づく、二人の前に立つ、軽く会釈する。
『おう、ドックス、ご苦労!』
『今日は、いい日和です。近頃、日足も少々長くなって作業にはかどりが出てきています。うれしい次第です』
『お~お、建造作業の進みが順調に見えるな。重畳重畳!こうして見る5基の船台上で艇が出来あがっていく、この光景は、いつ見ても壮観である、見る者を圧倒する、感動だな。それも月半ばを過ぎての船台の場の風景が素晴らしい!この風景がたまらなく好きだ!』とイリオネスが述べる。
『そうですか。そのように言われると現場を仕切っている私は、極めてうれしい限りです』
統領も声をかける。
『ドックス、ごくろう!お前あってこそ、いい船が出来あがっていく。この作業風景がたまらない感動をくれる。この事業は我らの誇りである』
『統領、ありがとうございます。その言葉いただきます』とドックス、感激で頬を赤らめる。
『おう、受け取ってくれるか、互いに感動だな』
アエネアスが手を伸ばす、握るドックス、感動場面にイリオネスが微笑む。
二人は建造の場の巡察を終える。
会所におちつく、二人の目が合う、声をかける。
『イリオネス、ここのところ、計画の立案作業を追う余りに現場の巡察を怠っていたな、反省反省。トラキアで小船を造っていたあの頃を思い出すな。あれが過ぎ去った遠い過去に思える。ものを造ることはいいなとしみじみと感じている』
『そうですね!全身の智と心、そして、技を持って全霊を注ぎ込む、モノを造りあげる。いいですね』
『智心技体の汗を見る!それを目にして管理者として心に汗を掻く!冥利に尽きる!この感動いつまでもと想う』
『その統領の感性がすごい!感じ入ります。統率する者として心ですな』
二人は心の内を話し合う。
帰ってきたオロンテスが今日の成果報告に顔を出す、オキテスが来る、パリヌルスが姿を見せる、一同の顔がそろう、イリオネスがアエネアスと目を合わせる、目で問いを交わす、アエネアスの気持ちを問う。
アエネアスが口を開く。
『おう、一同がそろったな。伝えたいことがある』
『はい、伺います。言ってください』パリヌルスらが答える。
『一同に伝える。明後日、早朝より会議をやる。場所は軍団長の宿舎だ。その結果を持って、午後半ばに全員に対して意思の表明をする。軍団長、そのように段取りしてほしい』
『解りました。一同!いいな、いま、統領の言われたように事を進める。各事業部の計画検討会議だ。明後日、早朝より行う。場所は統領が言われたように俺の宿舎だ。午後には統領の意志を全員に伝える。パリヌルス、アレテスにその旨を伝えて出席させてくれ』
『解りました』
『一同、聞いておきたいことがあれば聞いてくれ』
『それはありません』
来るべき時がおとずれる、一同の心が決まる時である、その打ち合わせが終わる。
矢が弦を離れる時がこくこくと迫ってきている、一同をせきたてた。
ドックスが気づく、二人の前に立つ、軽く会釈する。
『おう、ドックス、ご苦労!』
『今日は、いい日和です。近頃、日足も少々長くなって作業にはかどりが出てきています。うれしい次第です』
『お~お、建造作業の進みが順調に見えるな。重畳重畳!こうして見る5基の船台上で艇が出来あがっていく、この光景は、いつ見ても壮観である、見る者を圧倒する、感動だな。それも月半ばを過ぎての船台の場の風景が素晴らしい!この風景がたまらなく好きだ!』とイリオネスが述べる。
『そうですか。そのように言われると現場を仕切っている私は、極めてうれしい限りです』
統領も声をかける。
『ドックス、ごくろう!お前あってこそ、いい船が出来あがっていく。この作業風景がたまらない感動をくれる。この事業は我らの誇りである』
『統領、ありがとうございます。その言葉いただきます』とドックス、感激で頬を赤らめる。
『おう、受け取ってくれるか、互いに感動だな』
アエネアスが手を伸ばす、握るドックス、感動場面にイリオネスが微笑む。
二人は建造の場の巡察を終える。
会所におちつく、二人の目が合う、声をかける。
『イリオネス、ここのところ、計画の立案作業を追う余りに現場の巡察を怠っていたな、反省反省。トラキアで小船を造っていたあの頃を思い出すな。あれが過ぎ去った遠い過去に思える。ものを造ることはいいなとしみじみと感じている』
『そうですね!全身の智と心、そして、技を持って全霊を注ぎ込む、モノを造りあげる。いいですね』
『智心技体の汗を見る!それを目にして管理者として心に汗を掻く!冥利に尽きる!この感動いつまでもと想う』
『その統領の感性がすごい!感じ入ります。統率する者として心ですな』
二人は心の内を話し合う。
帰ってきたオロンテスが今日の成果報告に顔を出す、オキテスが来る、パリヌルスが姿を見せる、一同の顔がそろう、イリオネスがアエネアスと目を合わせる、目で問いを交わす、アエネアスの気持ちを問う。
アエネアスが口を開く。
『おう、一同がそろったな。伝えたいことがある』
『はい、伺います。言ってください』パリヌルスらが答える。
『一同に伝える。明後日、早朝より会議をやる。場所は軍団長の宿舎だ。その結果を持って、午後半ばに全員に対して意思の表明をする。軍団長、そのように段取りしてほしい』
『解りました。一同!いいな、いま、統領の言われたように事を進める。各事業部の計画検討会議だ。明後日、早朝より行う。場所は統領が言われたように俺の宿舎だ。午後には統領の意志を全員に伝える。パリヌルス、アレテスにその旨を伝えて出席させてくれ』
『解りました』
『一同、聞いておきたいことがあれば聞いてくれ』
『それはありません』
来るべき時がおとずれる、一同の心が決まる時である、その打ち合わせが終わる。
矢が弦を離れる時がこくこくと迫ってきている、一同をせきたてた。
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