『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

[Remembrance of Aeneis] Ⅳ To founding land of nation 『建国の地へ』 第2章  プトロトウムにて  37

2020-02-25 06:03:43 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 イピロス王暦の8月6日の朝が明ける。
 ぺリオスが工事現場の幕舎に泊まり込んでむかえた朝である、泊まり込んで3日になる、構築している土塁の外掘りには山から水をひいている、その水を浴びてサッパリする。
 明日は工事の休日としている、今日の工事を終えたら館に帰る段取りにしている。
 工事の現場は、館のある場所に比べてかなりの高所である、幕舎で過ごす夜は快適といえないまでもそれなりに過ごしやすい。
 作業者らと共に過ごす、親しみを感じる、彼は彼なりに一同と同感を共にする、そこに強まる信頼と連帯感の絆に喜びを感じている。
 アエネアスとイリオネスが城壁構築建設工事の現場に顔を見せる。
 『おう、ぺリオス領主殿、おはよう、いい朝だ!』
 『おう、アエネアス統領殿、おはよう』
 『おう、イリオネス軍団長、おはよう』
 『おはようございます、いい朝です』
 『アエネアス統領にイリオネス軍団長、今日が限りの日だな。アエネアス統領が率いる船団の者らの応援の手貸しをもらって、懸念していた工事の進捗が予定より大いに捗った厚く厚く礼を言う!ありがとう!』
 ぺリオスが手をさしのべる、アエネアスがその手を固く握る、イリオネスがアエネアスと替わって手を握る。
 『どうですかな、朝の工事現場の幕舎の飯場は!朝食を一緒にやらないか?』
 『おう!いいね、ぺリオス領主。一緒する』
 三人は、作業者らと共に朝食のパンを飲み物で胃のおさめる。
 自分らと同じ朝食のパンをほおばっている統領と軍団長にパリヌルスらが気づく、二人に朝の挨拶をするパリヌルスら三人、アエネアスが三人に告げる。
 『今日だが、昼食の休憩時に一同に出航の件を伝える。口外禁止を解く!もう話してもいい。詳しくは一同が浜に戻った時に全員に説明する。今日、作業を終えたら君らと一緒に浜に帰る。以上だ』
 『了解しました。私らからは、出航のことを一同には伝えません』
 『おう、解った!』
 彼ら五人の意思伝達が終わる。
 昼食の休憩時となる、統領と軍団長が一同とともに昼食の時を過ごす、アエネアスが一同と顔を合わせる。
 『おう、一同ごくろう。今、君らに伝える大切な用件を持ってきている。聞いてくれ!詳しいことは浜に戻って、改めて伝える。今日を含めて7日以内に次の航海に向けてこの地を出航する!軍団長、アトを説明してくれ』
 『今、我々が携わっている城壁構築建設工事に対する参加は、本日をもって終了する。ぺリオス領主殿とは話はついている。今日は君らと一緒に浜に帰る!以上だ』
 これを聞いた一同が歓声をあげた。