『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

[Remembrance of Aeneis] Ⅳ To founding land of nation 『建国の地へ』 第2章  プトロトウムにて  30

2020-02-14 08:13:30 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 誤字をしました深くお詫びいたします。
 ぺリオスが終結している一同を見わたした。
 ぺリオスが集結している一同を見わたした。
 訂正いたします。
              山田秀雄
 

 

[Remembrance of Aeneis] Ⅳ To founding land of nation 『建国の地へ』 第2章  プトロトウムにて  30

2020-02-14 06:03:32 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 港湾工事の完了完成の祝宴を終えて一夜が過ぎる、プトロトウムの朝が明ける。
 ぺリオスの館の門前の広場にぺリオス配下の者らが集まっている、アエネアスの船団の者らが隊列を整えて到着する。
 ぺリオス配下の者らが船団の者らを迎える、彼らは、昨日の祝宴の興奮がさめてはいない、到着した船団の者らを両の手を広げて迎える、肩を抱いて昨日の感動を語り合う。
 今日の支度を整えたぺリオスが姿を見せる、門前に集った者らの交歓風景に見とれる、工事現場の監督らが、アエネアスとイリオネス、そして、パリヌルスら隊長連、今日はオロンテスが彼らについてきている、彼らがぺリオスを囲む、朝の挨拶を交わす。
 アエネアスがぺリオスに声をかける。
 『おう、おはよう、いい朝だ!領主、目覚めはいかがかな?』
 『おう、!おはよう。目覚めはいいに決まっている。昨日は祝宴の催行に手を貸してくれてありがとう。謹しんで礼を述べる』
 『謹しまなくていい。俺らも久しぶりに充分に楽しませてもらった。いい祝宴であった。お前も俺も感動感動であったな』
 『そうであったな。あの頃以来の久しぶりの感動であった。お前に感謝感謝だ』
 ぺリオスがアエネアスの傍らにいるイリオネスらと目を合わせる。
 『イリオネス軍団長、祝宴の催行に関して大変に世話になった、ありがとう!厚く礼を言う』と言って、目線をパリヌルスらに移す。
 『君らにも厚く礼を言う。パリヌルス隊長、ありがとう!』
 『オキテス隊長、ありがとう!』
 『アレテス隊長、ありがとう!』と言って、手をさしのべて握手を交わす。
 オロンテスと顔を合わせる。
 『おう、オロンテス隊長と呼んでいいのかな。久しぶりだ、元気そうだな。このたびはたいへん世話になった、このうえない旨いパンを祝宴に参加している者ら全員分を焼いてくれた、その労に深く感謝している、熱く礼を言う。ありがとう』
 ぺリオスは、オロンテスに礼を言い握手を交わてす、祝宴の催行に労を尽くしてくれた者らに礼を言い終える。
 続けてぺリオスが船団の者らに体を向ける、口を開く。
 『アエネアス船団の諸君、このたびの祝宴催行にいろいろ世話をしてくれました。ここに領主として心から一同に礼を言う!ありがとう!』
 門前に集っている一同から盛大に拍手が沸く。
 イリオネスがぺリオスに言葉をかける。
 『ぺリオス領主殿、私らもこの祝宴を大いに楽しみました。ありがとうございました』
 門前の広場のにぎやかさに気がついたアンドロマケが姿を見せる、一同が拍手をもって迎える、遠慮の風情を漂わせてぺリオスの傍らに立つ、口を開く。
 『アエネアス殿、このたびは祝宴の開催にたいへん世話になりました。この上ない盛会でしたね。本当にありがとうございました。謹んでお礼を申し上げます』
 『おう、アンドロマケ殿、そのように丁寧な礼を言わなくていい。俺ら一同も大いに楽しんだ』
 『そうですね、過ぎたあの頃を思い出しました。ありがとうございました』
 祝宴催行の謝礼の交歓が終わる。
 工事現場へ出立の頃合いにさしかかっている、ぺリオスが終結している一同を見わたした。
 

 

[Remembrance of Aeneis] Ⅳ To founding land of nation 『建国の地へ』 第2章  プトロトウムにて  29

2020-02-13 06:06:40 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 祝宴の行事として行う競技大会が始まる。
 始まりの競技は、スタジオン走り抜き競技である。その要領を示す必要がある、オキテス隊が要領を示すために走る。
 隊の半数の50人がスタートラインに並ぶ、スタート合図の旗が振られる、1スタジオン向こうのゴールラインに向けて走る、ゴールに先着の半数の25人に分ける、続いて残りの50人がゴールめがけて走る、この組の先着25人と先にゴールした25人と合わせて50人がゴールラインをスタートラインとして、スタートしたラインをゴールとして50人が走る、ゴールにおいて1着~10着までを決める、この10人がぺリオスの立ち台の前に並ぶ、ぺリオスが彼ら10人にオリーブの冠をかぶせて握手を交わして表彰する。
 感動の場面である、会場に喊声と拍手が沸く、これに見入る一同が感激する場面が展開する、会場が感動に沸いた。
 最終組にぺリオス領主とアエネアス統領が参加する、一同から二人を応援する声が飛んでくる、ぺリオス領主が10着以内で入着する、会場が大歓声で沸く、この組の表彰をアンドロマケがする、またもや歓声が起こる、心にくい演出である。
 アエネアスがぺリオスに声をかける。
 『おう、ぺリオス!やったな!若さだな、ハッハッハ!』
 このようにして各組のスタジオン走り抜き競技がが終わる。
 次の競技はレスリング競技である、この競技は、勝ち抜き方式で各組の対抗競技として展開される。
 全員が会場の浜全面に場をとって2回のとりくみで各組あたり25人の勝者を決定して各組対抗でレスリング競技をやるのである。
 各組の勝者による選手が決まったところで昼食タイムとする、オロンテスが焼きあがったスペッシャルパンを全員に配る、彼らは初めて口にするオロンテスが焼いたスペッシャルパンに感動の舌つづみを打ちながら食し味わう、その旨さを堪能して昼食を終える。
 このレスリング競技には、オロンテスの組も参加している。選手決定の競技を終えて、90人の選手の顔がそろう、各組対抗のレスリング競技に会場が沸きあがる。
 城壁建設組のA組とパリヌルス隊組、港湾工事組と城壁建設組のB組、アレテス隊組とオロンテス組、アレテス組とオロンテス組の勝ち組とオキテス隊組の対抗組み合わせで競技を展開して勝者を決定して、最終戦の対抗組み合わせをくじ引きで決める。
 会場の者らが自組の選手にやんやの声援をおくる、一同が見守る場で90人の選手がとっくみ合いを展開する、勝利した者が雄叫びをあげる、歓声が飛ぶ、拍手が沸く。
 ぺリオス領主にアンドロマケが手伝って、勝者45人にオリーブの冠をおくり、その勝利を称える、握手を交わす、参加者全員が和気あいあいの競技大会を終えた。
 会場の浜にしつらえられた40数基の焚火のシマに火が入る、夏の日差しのもとで焚火が盛んに炎をあげる、一同が焚火のシマに就く、
 参加700人を超える大宴会である、ぺリオスが宴会開始のメッセージを述べる、ぺリオスが乾杯を告げる、続いてアエネアスが祝詞を述べて2敗目の乾杯を行う、場が大歓声に沸く、浜がどよめく。
 彼らは、準備された食材を炎にかざす、塩をふり、口に運ぶ、酒を汲み、杯をあおる、酒食を心ゆくまで堪能する、よく食べ、よく飲み、祝宴を心から楽しんだ。
 

[Remembrance of Aeneis] Ⅳ To founding land of nation 『建国の地へ』 第2章  プトロトウムにて  28

2020-02-12 06:08:22 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 ぺリオスが思案していた考えと彼らの意向の合致を得る、施工の意を固める。
 『君らの意向を理解した。その考えの具体策を考えてくれ!祝宴を終えた翌日にその件について話し合う。具体化に向けて、即、とりかかる。いいな!』
 ぺリオスが一同と目を合わせる、うなずき交わす。
 『そういうことだ。君らも身体を休めてくれ。明日、催行する祝宴を全員で楽しもう!これにて今日を終える。ごくろうであった』
 ぺリオスと監督らが挨拶を交わして散会する、彼らの心は明日の祝宴に飛んだ。

 プトロトウムの浜に祝宴の朝が明ける。
 ぺリオスは、朝の水浴をすませて身を整える、アンドロマケと今日を打ち合わせる。
 『アンドロマケ、解っているな!今日は、港湾工事の完了完成の祝宴を行う。俺は一足早く会場の浜に行く。お前は、召使いたちを連れて、祝宴が始まるころまでに会場の浜に来るといい、待っている』
 『解りました。そのようにします』
 ぺリオスは、門前に待つ監督らとともに会場の浜に向かう。会場の浜は、アエネアスの船団が停留している浜に隣接している浜である。
 ぺリオスが浜に着く、会場を見渡す、イリオネスが会場設営の指示を飛ばしている、競技大会の準備に大忙しである。
 『おはようございます、ぺリオス領主殿。このうえない、いい朝です』
 『おう、おはよう。競技大会には、俺も参加する。よろしく頼む』
 『それはいいですね!そうあるべきです!彼らとの一体感です』
 ぺリオスの傍らにアエネアスが静かに歩み寄る、目を合わせる、朝の挨拶を交わす、二人は会場を見まわす。
 『アエネアス統領、世話をかけている、お前がいればこそ出来る祝宴だ、このうえなく感謝している』
 『おう、お前も俺もだが、一同と祝宴を楽しもう!』
 さんさんと射しかける陽光がまぶしい、二人は、いい日であることを願って会話を交わす。
 会場の一隅ににわかづくりの幕舎が建てられ、簡単なしつらえのデスクと長椅子が置かれている、その前に領主の立ち台が整えられている、申し分のない設営といえる。
 祝宴開始の刻限が迫る、一同が顔を見せ始める、一同がそろう、一同の着座区画が定められている。
 午前半ばに到って総員が会場に集結し終える、ぺリオス方の総員300人超が監督配下別に定められた区画におちつく、アエネアス方はオロンテス配下の者らを除いて工事に参加した者ら300人足らずが各隊ごとに区画におちつく、アンドロマケが召使いたちを連れて顔を見せる、アエネアスの父アンキセスは顔を見せていない、アカテスがユールスを連れて会場に来ている、アンドロマケら、ユールスとアカテスは、簡易仕立ての幕舎の椅子に腰を下ろしている。
 いよいよ祝宴開始の時となる、イリオネスが幕舎の前に立って全員を招集する、ぺリオスが立ち台台上に立つ、開会の辞を述べる、場に喊声があがる。
 『おう!全員元気か?!』ぺリオスの第一声である、『おう!』『おう!』『おう!』場の歓声である、ぺリオスが全員と目線を交わす、口を開く。
 『港湾の砂の除去作業そして船だまりの岸壁の拡張工事がアエネアスの船団の者らの手を借りて完了完成した。その完了完成祝いと諸君ら一同の日々の働きに心から感謝の意を込めて慰労の祝宴を只今より行う、力いっぱい楽しんでくれ!一同っ!日々の働きごくろう!ありがとう!』
 『おう!』『おう!』『おう!』
 喊声でどよめく。
 ぺリオスが開会を宣言する、祝宴がスタートする。
 夏の盛りの太陽が力の限りを尽くして、陽光を射しかけてきていた。

[Remembrance of Aeneis] Ⅳ To founding land of nation 『建国の地へ』  第2章  プトロトウムにて  27

2020-02-11 06:06:31 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 祝宴催行の要領等の打ち合わせを終えたイリオネスは、パリヌルスとアレテスを残して、オキテスを連れて停留の浜に戻る。
 彼は、事の次第をアエネアスに報告する。
 オロンテスとパンの焼きあげについて打ち合わせる。
 『パンの焼きあげについては、統領の心遣いであり、たいへんであるが引き受けてほしい』
 『解りました。小麦は、粉の状態で午後半ばには到着しますね。それから、パンに混ぜる具材も一緒に届きますね』
 『おう、その具材だが、オキテスがあてづっぽうに手配している、調味に使うものも一緒に届く、吟味して処理かたを頼む』
 『了解しました』
 イリオネスがオロンテスとの打ち合わせを終える。
 続けてオキテスと打ち合わせる。
 『おう、オキテス、君の隊に頼みたいのは、オリーブの木が午後半ばに届く、それを使ってオリーブの冠を造ってくれ。数は100個くらいでいい!』
 『解りました』
 『それから頼んでおきたいのは、明日やる競技大会全般の運営を君の隊で担当してほしい。大会の始まりに君の隊が第一の組で範を示す、それで大会の封を切って運営する!いいな』
 『了解しました。そのあたりのことも冠を造りながら隊の者らに徹底しておきます』
 『おう、たのんだぞ!よろしく頼む』
 『軍団長、今日は朝からたいへんでしたね!』
 『おう、オキテス、俺のたいへんが解るか?』
 『解ります解ります』
 『こいつめ!』二人が笑顔を合わせた。

 城壁構築建設工事の現場が昼で作業を終える。
 パリヌルス隊、アレテス隊が現場を引きあげる、停留の浜に戻ってくる。
 ぺリオス方の作業員らも作業を終える、監督らが明日の祝宴の催行を一同に伝える、それを聞いた一同が大きく歓声をあげる、場を解いて帰途に就く。
 作業を終えた監督らがぺリオス領主を囲む、昼食の一時を過ごす。
 イリオネス軍団長と打ち合わせた明日の祝宴催行計画について語り合う、どのような祝宴となるかと期待を語り合う。
 全員が参加して行う競技大会がどのようなものかとその大会の模様を想像して話し合う。
 話し合いが一段落したのを見計らってぺリオスが一同に声をかける。
 『おう、祝宴の話に花を咲かせていたのが終わったかな』
 『はい、落ち着くところにおちついて終わりました』
 『先ほど君らに言った相談事の件だ』と言って一同と顔を合わせる、一同が怪訝なまなざしでぺリオス領主を見つめる。
 ぺリオスが口を開く。
 『君らも工事の現場を見てわかっていると思うが、アエネアス船団の者らの手を借りて工事を進めている。その効果があって工事が格段に進んだ。その分、工事の現場が遠くなっている。それが実情だ。それで毎朝、作業者らが集合して出発するのだが工事の現場に到着するのに時間がかかり、作業の始まりが遅れるといった現状だ。この現状を解消しなければいけない。解るな!祝宴が終われば、港湾の仕事に従事していた者らもこちらの作業に加わる。この事態を解消しなければならん!解るな!どのように対応対処するかを考える。その件について話し合いたい』
 『領主の言われることがよくわかりました。私どもに相談される。私らにとってありがたいことです。私どもは力いっぱい領主殿に尽くします。良策を考えます』
 監督の一人が手を上げる、意見を述べる。
 『領主殿、この件については難しく考える必要はありません。私が考える対処は、場所を選んで現場の至近の場所に簡易な宿舎を建てて対応していけばと考えます。この季節です、屋根さえあれば充分と考えます』
 『おう、それはいい考えだ!』
 ぺリオスが思案した考えに監督らが賛同の意を示してくれた。

[Remembrance of Aeneis] Ⅳ To founding land of nation 『建国の地へ』 第2章  プトロトウムにて  26

2020-02-10 06:25:50 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 イリオネスは、ぺリオスと言葉を交わして四半刻くらい待ったであろうか、城下から業者が顔を見せる、五人である。
 ぺリオスと挨拶を交わし、イリオネスに引き継がれる。
 『これはこれは、どうも。ぺリオス領主殿から、こちらと話し合ってくれと言われました。用件を言ってくだされば、私ら五人が用命通りの品を準備の上届けます』
 『おう、解った!』
 イリオネスが業者と祝宴の食材、酒等の注文について話し合う。
 『食材の件については了解しました。酒と言ってもぶどう酒ですが、幾樽くらい準備したらよろしいですかな?』
 『30人に1樽として25樽、35樽もあれば足りると思う。35樽を頼むとする。余れば引きとりかたを頼む』
 『その件了解しました。聞くところによれば、パンはこちらで焼かれると伺いました。それで小麦の件ですが、小麦を小麦でもってきますか、それとも粉にしたものでもってききますか、どちらにしますかな?』
 『粉にしたもので頼む!』
 『量はどのくらいでしょう?』
 『そうだな、量は、このくらいの大きさのパンを1500個分だ』
 イリオネスがパンの大きさを手で示す。
 『お~お、これは大量ですな、了解しました。注文をいただきました品物の届ける刻限と場所について聞かせてください』
 イリオネスは、『おう!』と応えて、酒と食材の処理仕様を説明して、刻限と場所を指示する。
 小麦粉は、今日の午後半ばまでに船団の停留の浜へ届けるよう指示する。スペッシャルパンの製作に必要とするパンにまぜる具材もオキテスと話し合って手配する。
 事前準備の手配を終えて、イリオネスが業者にたずねる。
 『ところで聞きたい!このあたりの山地でオリーブの木が繁茂しているところを知らないかな?』
 『オリーブの木がたくさんはえているところですかな?』
 『そうだが』
 『オリーブを何に使われるのですかな?』
 『オリーブの冠をつくりたい』
 『オリーブの木で冠をつくられる。どれくらいつくられるのですかな?』
 『冠の数は、100個くらいつくる』
 『そんなにたくさんつくられる、いいでしょう、オリーブの木、それも私らが準備しましょう、任せてもらいます。このように大量の注文をいただきました、サービスでやります』
 『小麦の粉を持ってくるときにもってこれるかな?』
 『はい、大丈夫です。届ける品物と一緒に届けます』
 『それはありがたい。よろしく頼む』
 『了解しました。このように大量の注文をいただき誠にありがとうございました』
 業者ら五人が場を辞そうと立ちあがる、イリオネスが声をかける。
 『お~お、忘れていた!追加だ。大皿50枚とそれに盛る塩、そして、酒杯を800個、地面に突き立てて立てれるやつだ。それの納入もよろしく頼む』
 『解りました。それで忘れ物がありませんね』と業者が念を押す、業者らが辞していく、イリオネスは発注の手配を終える。
 イリオネスが業者らに発注の手配をしている間にパリヌルス、オキテス、アレテスが監督らに対して、祝宴の役務と作業要領を詳しく説明して祝宴催行の打ち合わせを終える。
 イリオネスが空を仰ぐ、太陽が高く南中している、昼を告げている、一同に声をかける。
 『おう、諸君!祝宴催行の要領を納得してくれたな。よろしく頼む。競技大会の運営は我らが責任をもって行う。諸君らも参加して大会を盛りあげてくれ!これにて打ち合わせを終える。よろしく頼む』
 イリオネスは祝宴催行の打ち合わせ終了を告げた。

[Remembrance of Aeneis] Ⅳ To founding land of nation 『建国の地へ』 第2章  プトロトウムにて  25

2020-02-07 06:39:18 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 イリオネスの祝宴の催行計画を聞いた城壁構築建設工事の現場の監督の一人が手をあげる。
 『イリオネス軍団長殿、祝宴催行の次第は了解しました。担当、係りの決定、祝宴催行の段取りの指示等について、また、どのように手配りするか、指示ただければいいのですが』
 『おう、よう聞いてくれた!それは出来ている。それについては、これから打ち合わせる。それで前もって言っておくが、全員参加の競技会は祝宴とは別要領で運営されると心得ておいてもらいたい。これについての詳細をも打ち合わせる』
 イリオネスは、まず祝宴に関する役務を各自に割り当てる、役務の内容を説明する。
 祝宴に関しての指示、打ち合わせを終えたイリオネスは、ぺリオスに話しかける。
 『ぺリオス領主殿、食材と酒の調達について打ち合わせたいのですが。それに加えて、昼食と祝宴の全員に手渡すパンの件ですが、当方のオロンテスが焼いて一同に供給します。それで焼きあげるパンが大量ですので、それに使う小麦のほうを支給していただきたいのですが、その2件についての取り計らいはどのようにすればいいかを相談したいのですが』
 『了解した。祝宴の総人数が700人ぐらいになるという大人数だ。城下の業者をここへ呼ぶ、注文してくれればそれでいい。準備支度の問題がある、受け取る刻限の指示をぬかるでない。それをキチツト業者に指示してくれ』
 『解りました。それからですが、この近くの山にオリーブの林がありませんか?』
 『それについては、俺は詳しくはない。業者と打ち合わせる時に業者に聞いてほしい』
 『解りました。そのようにはからいます』
 イリオネスはぺリオスとの打ち合わせを終える。
 ぺリオスは監督の一人に指示して、食材及び酒の業者を呼び寄せる手配をする。
 ぺリオスがイリオネスに声をかける。
 『なあ~イリオネス軍団長、このような大きな祝宴を自前でやったことがない、初めてだ。采配のほうをよろしく頼みます』
 『任せておいてください』
 『それにしても祝宴に食すパンを焼いてくれるとは感謝以上のものがある。ありがとう。心から礼を言う』
 『どういたしまして!アエネアス統領の心遣いでもあります。受け取ってください』
 『そうか、そうであるか。感謝感謝だ!』
 ぺリオスが深く感謝の心を込めたまなざしでイリオネスと目を合わせてくる、二人はジイ~と見つめ合った。

[Remembrance of Aeneis] Ⅳ To founding land of nation 『建国の地へ』 第2章  プトロトウムにて  24

2020-02-06 06:58:39 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 ぺリオスは、解決せねばならない課題を持っている。
 城壁建設工事の工事現場がグングン遠くなっていく、この事態への対処である。
 城壁構築建設工事の工事の進みによって手掛ける現場がだんだん遠くなっていく、作業に従事する者らが現場に到着するのに時間を要するようになってきている、館からの出発の刻限を早めてはいるが限界に来ている。
 ぺリオスは、その対応について考えている、その対策に脳漿を搾っている。それについて考える、決断に到る時間がほしかったのである。
 彼は、港湾工事の完了完成の祝宴を機に思考を尽くし、港湾工事に携わった者らを城壁構築建設工事の現場に動員することも範囲にいれて頭をひねって対策を考える、何とか立案にこぎつけた。
 彼は工事現場の幕舎に港湾工事の完了完成祝いの祝宴催行の責任役務を担当する者らを召集して打ち合わせのミーテングを開く。
 イリオネス軍団長を総責任者として招集されたメンバーは、城壁構築建設工事部の監督二人、港湾工事を担当した監督二人、パリヌルス、オキテス、アレテスの7人である。
 ぺリオスが一同7人を前にして口を開く。
 『おう、諸君!日々、炎天下においての活動ごくろう!また、この暑さ厳しい夏の日に作業現場の作業に従事している者ら一同に大いに感謝している。港湾における工事及び作業が昨日、完了完成した。そのようなわけで、明日、港湾工事の完了完成の祝宴を催行する!各工事の現場で作業してくれている者らへの感謝と慰労の意をもって港湾工事の完了完成の祝宴を催行する!』
 一同から拍手が沸く、ぺリオスが感謝の心のこもったまなざしを一同と合わせる。
 ぺリオスが言葉を継ぐ。
 『この祝宴を催行するに当たって、我々に手を貸してくれているアエネアス統領の率いる船団のイリオネス軍団長に催行の総責任を担当してもらうことにした。イリオネス軍団長と催行要領等を打ち合わせて、完了完成祝いの祝宴の催行をよろしく頼む』と打ち合わせに集まっている一同に指示の言葉を結んだ。
 ぺリオスが各工事の監督の四人に伝えるとことわりを入れて用件を伝える。
 『君らに工事に関する相談事がある。祝宴催行の打ち合わせが終わったら、その段取りをしてくれ』
 『解りました』
 ぺリオスが監督らに通達を終える、

 イリオネスが中心になって祝宴催行の打ち合わせを行う、彼が催行計画を述べる。
 『祝宴は、午前半ばころより開始する。各人が体力を競う競技会を催す、第一の競技は、1スタジオン走り抜き競走、50人くらいで走りを競う、1位から10位までを表彰する。2番目の競技はレスリング競技を行う。各競技は全員参加でこれを行う。それらの競技は大体午後半ばには終わる。それから祝宴となる。祝宴は、浜焼きスタイルで焚火のシマを造って各人が食材を焼いて食べる。一つの焚火のシマに15人くらいとして、焚火のシマを40シマ余りを造って全員に対応する。そのようにして祝宴を催行しようと考えている。準備支度には、港湾工事作業に携わった者らに担当してもらえばありがたい。そのように考えているのだが、質問、要望等があるかな。あれば聞いてほしい』
 イリオネスが一同に問いかけた。
 
 

[Remembrance of Aeneis] Ⅳ To founding land of nation 『建国の地へ』 第2章  プトロトウムにて  23

2020-02-05 06:24:26 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 イリオネスの率いる2隊が今日の作業を終えて停留の浜に帰ってくる、彼らの帰りを待っていたアエネアスがイリオネスを呼ぶ。
 『おう、軍団長、ごくろう!作業のほうの進み具合はどうだ?』
 『はい!各工区とも順調に進んでいます』
 『そうか、それは重畳!何よりだ。俺が担当している港湾の作業、岸壁の補強、拡張の工事は今日で完了、完成した』
 『そうですか、予定工期より早い完了完成ですね。それは重畳、このうえなしですね!』
 『それでだが、その工事完了完成祝いということで工事についている総員で工事完了完成祝いをやろうということになった。その件については、お前が担当している工事現場の監督らにはぺリオスが話しているはずだ。明日、彼らと話し合って完了完成祝いの行事催行の段取りを話し合ってほしい』
 『その完了完成祝いをやる日はいつですか?』
 『おう、その日か、明後日だ。朝からはじめて一日をその日に当てている。準備には港湾の作業に従事した者らにさせればということになっている。200人もいるのだそれで充分だろう。その催行の総責任者は、イリオネス、お前に担当してもらうことになっている。補佐にオキテス隊長の手を借りればいい』
 『解りました』
 『明日、作業現場に行くときオキテス隊長を同道して行くといい。向こうの現場でぺリオスと現場の監督らと話し合って打ち合わせればいい』
 『了解しました』
 アエネアスとイリオネスの打ち合わせが終わる。
 彼らの今日が暮れていった。

 船団の者らがプトロトウムの停留の浜に停留して三か月。
 朝が明ける、船団の者ら一同は、浜での日暮らしに慣れてきている。
 イリオネスの率いる作業隊が出発していく。
 港湾の作業隊は今日から休日である、オキテス隊長はイリオネスに同道していく、彼らの今日が始まる。
 ぺリオスの館に着く、ぺリオスが彼らの到着を待っている。
 二人の現場監督、イリオネス、オキテス、港湾の現場監督二人が加わって、今日の予定を打ち合わせる。
 ぺリオスが一同に声をかける、用件を伝える。
 『諸君!解ったな。そう言うことだ。イリオネス軍団長を総責任者として、明日、午前半ば頃からいつもの浜で完了完成祝いを盛大にやろう!その準備方及び催行をよろしく頼む』
 『了解しました』
 一同が返事を返す、ぺリオスが言葉を継ぐ。
 『会場の設営には港湾の作業に携わった者ら全員がこれに当たる。城壁構築の作業現場は、今日は午前中で作業を終わらせて休ませる。その方が君らも明日の準備、段取り、手配に集中して事に当たれる!以上だ』
 『おう!』『おう!』
 ぺリオスの言う言葉を耳にした者らが喊声をあげた。
 

[Remembrance of Aeneis] Ⅳ To founding land of nation 『建国の地へ』 第2章  ペトロトウムにて  22

2020-02-04 06:02:54 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 ぺリオスが施工している工事は、ギリシアとアルバニアの国境線に沿って施工が進められている。
 土塁城壁の構築は、軍事上における防衛のためである、プトロトウムの起点には、簡易ではあるが砦が築かれ、5スタジオンの間隔をあけて物見やぐらが造られ、終点にも簡易な砦が造られるといった土塁の長い城壁である。
 誰にでも出来るといった簡単な建設工事ではなかったのである。
 ぺリオスが請け負っているこの建設工事の詳細を作業を終えて帰ってきたイリオネスがアエネアスに報告する。
 アエネアスは、港湾の作業の詳細をイリオネスに語る。
 潮流の関係で海底に砂が堆積する、その砂の除去作業、船舶が停留する船だまりの岸壁の補強と拡張工事の詳細を話す。
 『港湾の作業の進捗が順調にいけば、3か月くらいで完工といった運びだ』と告げる。
 イリオネスが話しかける。
 『統領、いずれにしても我々がぺリオス領主に手を貸すことで工期が短くなることがあきらかですね』
 『まあ~、そういうことだ。いずれにしてもいい仕事をしてやらねばな!』
 『そうですね、心がけます』二人の話し合いが終わる。
 
 アエネアスの船団の者らがぺリオスの仕事に手を貸す、工事が順調に進捗する、3か月がまたたく間に過ぎる。
 アエネアス暦の7月中旬に至る。
 アエネアスの携わっている港湾の堆積した砂の除去が終わり、岸壁の補強、拡張工事が完工する。
 季節は、夏の真っ盛りである。
 アエネアスとぺリオスが汗を滴らせて、出来あがった岸壁の上で話し合う。
 『アエネアス統領殿、たいへん苦労をかけました。港湾の作業、岸壁工事が完工した。俺が考えていた工期よりも2か月近く工期を短縮して業務の一切が完了した。うれしい限りだ、ありがとう!』
 ぺリオスが手をさし伸ばす、のばされた手をガシッと握るアエネアス、二人がうなずき合う。
 ぺリオスが続けて声をかける。
 『これを機に工事に携わっている全員で夕食の宴でもやろうと考えている』
 『おう、それはいいな!夕食会といわずに一日をかけて港湾工事の完成祝いをやれ!』
 『そうだな、城壁構築のほうも順調に進捗している。お前が手を貸してくれている関係でうまくいっている。感謝感謝だ!お前の言うようにする。軍団長と相談して行事をやる手配の一切を任せる』
 『おう、そうか、解った!日はいつにする?』
 『明後日でどうだ!』
 『おう、了解した』
 二人の打ち合わせが終わる。
 夏の太陽が力の限りを尽くして、陽光を射しかけ海と陸地を灼いていた。