「映画」じゃないけど、わざわざ「落語」っていうカテゴリーを作るのも面倒なので。
以前、平尾CCのゴルフにご一緒させて頂いた(そして私をコテンパンにした)I さんから小三治師匠のCD(柳家小三治トークショー①)をお借りした。
タイトルは「めりけん留学奮闘記」。1990年1月31日に鈴本演芸場で収録されたものである。
ところで少し前に国選事件を受任した。被疑者の勾留されている警察署が私の自宅から車で15分くらいの所なので接見はいったん自宅に帰ってから車で行くことにする。国選事件なのでガソリン代(しかも私の車はハイオク指定)や駐車場代は当然出ないけど。
警察署への行き帰りの車の中でお借りした小三治師匠のCDを聞いてました。
不謹慎だと言わば言え。刑事事件の接見はともすると被疑者と一緒に暗~くなってしまうので、こうやって自らを気持ちを鼓舞するんですよ。被疑者と一緒に暗くなってても何も事態は好転しないでしょ。以前、その筋の方から聞いた話では、刑務所の慰問で一番好評なのも落語なんだそうです。
真面目な顔して、難しそうに眉間に皺寄せてやってりゃいいってもんじゃないのよ、弁護士の仕事は。
いかん、話がそれた。
いやぁ、やっぱり小三治師匠は面白い。凄いっす。上手い。
ちなみに、CD聞きながら、
「あれ?なんかこの話知ってる・・・? デジャ・ビュ?」
と思っていたら、以前、所属していたM事務所の後輩N弁護士がくれた「まくら」(柳家小三治・講談社文庫)に収録されていた話でした。こりゃ知ってるはずだ。
小三治師匠がCDの中で、
『新婚旅行、ヨーロッパ、幅がききませんよ。「ああ、ヨーロッパね」「グァム? かわいそうに」てなもんですよ。今、幅がきくところはどこか。ずばり、熱海です。「新婚旅行? 熱海です。」「熱海? すごーい」なんて、すごいんですから。そりゃ熱海に行く方がずっと高級です。』
と仰ってますが、
師匠。実は私、新婚旅行は熱海でした。えっへん。
ちなみに私が新婚旅行に行ったのは1995年。
あぁ、小三治師匠は私が熱海を新婚旅行先と見定める5年も前に熱海に目をつけておられた。さすがです、師匠。
あ、あと、CDで小三治師匠の声だけ聞いていたら、カクスコ(という人気劇団があったのです。昔)の役者、井之上隆志さんの話し方は小三治師匠をお手本にしていたんだ、と発見しました。
分かる人にしか分からない、分からない人にはさっぱり面白くもない話題でスイマセン。