伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

議員だよりで市の原爆パネル展示を紹介します

2019年07月23日 | 平和・戦争







原爆パネル市5施設で展示
平和と戦争を考える機会に



 日照不足で農作物の成育への影響が懸念される日々が続き、7月13日に開いた海水浴場への客足に、涼しい日々の影響が懸念されます。梅雨明けは7月22日から31日の間と予測されています。梅雨が明けると、一年でもっとも戦争と平和を考えさせる8月を迎えます。本市は今年も、公共施設に原爆パネルの展示を実施します。


平和と緊張の共存

 7月13日、勿来海水浴場で、いわき市海開き式が挙行されました。昨年までの、勿来、四倉、薄磯に加え、本年度から久之浜・波立海水浴場が開かれることになりました。

 海開き以降、涼しい日が続いていますが、迎える8月は天候の回復と多くの人出が期待されます。

 海開き式では市内3高校のチームがフラを披露しました。感謝と祈りを込めたフラの舞いに、平和と穏やかな時の流れを感じます。

 しかし、フラを舞う砂浜と海でつながる、遠く離れたホルムズ海峡にはきな臭さと緊張が漂います。つながる海に、平和と緊張が共存しているわけです。


自衛隊をホルムズに

 緊張はトランプ米大統領によってもたらされました。

 米国は、核軍縮の受け入れの代わりに、イランに対する欧米等の経済制裁を解除する目的のイラン合意を一方的に破棄しました。これにイランは、ウランの濃縮率を高め、核兵器製造の能力を誇示するなど対抗。緊張が高まる中、米無人機の墜落や、船舶の海上拿捕(だほ)が横行するなど、各国とイランの関係が悪化してきました。

 トランプ大統領はツイッターで、さらに情勢を緊迫化させる爆弾をもたらしました。

 「(ペルシャ湾の石油に)中国は91%、日本は62%、その他の国の多くも依存してきた」「なぜわれわれは何年もこれらの国のために無償でシーレーンを守っているのだろうか。危険な船舶の航行は自分の手で守るべきだ」

 関係各国は、自衛隊をはじめそれぞれの軍隊を派遣してホルムズ海峡でのシーレーン防衛を担えと言い出したわけです。

 米国の要求について政府は、「参院選後に検討を本格化させる方針」(読売新聞オンライン=7/20)とされています。

 岩谷防衛相は、「自衛隊を派遣することは考えていない」とする一方、「エネルギーの安全保障上極めて重要な地域で、本当に必要な場合は、さまざまなことを考えなければならない」(NHK政治マガジン)と事態を注視していく考えを示し、自衛隊派遣を否定していません。

 かつて日本は、「オン・ザ・ブーツ」と米国に要求され、イラク特措法を強行し戦争状態のイラクに自衛隊を派遣しました。今度は、ホルムズ湾のシーレーン防衛の名目が、自衛隊派遣の拡大に利用されかねない事態が進行しているのです。


原爆・平和考える

 このような情勢のもとで、原水爆禁止世界大会は8月7日から9日まで長崎市で開かれ、核兵器の廃絶や平和を国際的にアピールします。7月7日付本紙で既報の平和行進は、市内を通過する際に市民が寄せた核廃絶と平和の思いを大会に届け、終結します。

 この行進のいわき市実行委員会がいわき市に要望書を提出しましたが、その際明かされた原爆パネルの展示詳細が分かりました(文末で紹介)。

 市は、展示を通じて「原爆の悲惨さや恒久平和について考えていただく場を設けることで、非核平和思想の普及・啓発を図る」としています。読者のみなさんには、展示される原爆パネルを見学して、この8月を核兵器と戦争・平和について考える機会にしていただきたいと思います。


原爆パネル展示施設

■市役所本庁舎市民ロビー
■総合保健福祉センター
■総合図書館
■勿来関記念文学歴史館
■小名浜支所(新)

期間=8月1日から16日までの16日間。



文=伊藤浩之


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