伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

原発事故の損害賠償の継続に関する意見書を採択・いわき市議会2月定例会

2015年02月26日 | 市議会
 いわき市議会2月定例会は10時から本会議を開催し、市長から議案の提案説明などを受けて本日は終了しました。

 本会議は開会後、議会提出の「平成27年3月以降の商工業等に係る営業損害の賠償について継続的な支援を求める意見書」を全会一致で採択しました。



 通常、意見書は、定例会開会前日までに提出された分について、議会初日に意見書検討会で提示され、各派間での調整・検討後、会派の賛否が示され、全会派が賛成なら採択、反対が一つでもあれば継続(2回連続で継続扱いになると廃案)、態度保留の会派があれば廃案となり、全会一致分だけが定例会最終日に採択に付されます。

 今日の採択は前例はあるものの異例で、昨年、国・東電が今年3月からの対応について、避難指示区域外は本年2月、区域内は来年2月での打ち切りの方針を示す中、議会として急いで考えを示すことがあることから、初日の採択で各会派が一致し、採択をされたものです。

 日本共産党として2月16日に開かれた各派代表者会議で、損害賠償の意見書の初日採択を問題提起し、その後、各派間の調整をする中で自民党系の志帥会が案文を提案し、その案文で採択することが全会派で合意され、採択に至りました。

 国・東電には、この意見書を踏まえた対応をしっかりとってもらいたいものです。意見書全文は次の通りです。



平成27年3月以降の商工業等に係る営業損害の賠償について継続的な支援を求める意見書

 国と東京電力株式会社は、昨年12月25日、福島県内の商工団体に対し、東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う商工業に対する営業損害賠償について、本年3月以降は逸失利益の1年間分相当額を一括して賠償する素案を明らかにした。国はあくまで素案としているものの、県内の事業者からは、被害の現状とかけ離れているとして、多くの懸念の声が上がっている。

 県内の事業者には、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故により、地元からの避難を余儀なくされ、なれない避難先での営業活動に苦闘する事業者が多く、本市の多くの事業者も、根強く続く風評被害等のため、東日本大震災から4年が経過しようとする今もなお厳しい状況の中にある。事業者が早期に事業再建をしていくため、営業損害の賠償はその大前提となることから、被害の実情をしっかりと確認し、また、被害の実態に見合った賠償を最後まで確実に行っていくべきである。

 よって、国においては、東京電力株式会社に対し、被害者が事業を再開するなど、それぞれの将来設計が実現できるよう、商工業者や関係者等の意向を十分に反映した賠償を確実かつ迅速に行い、今後さらに誠意をもって対応させるとともに、被害者の一日も早い事業再建のため、継続的な支援を講ずるよう強く要望する。

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。

 平成27年2月26日

衆議院議長  町村信孝 様
参議院議長  山崎正昭 様
内閣総理大臣 安倍晋三 様
経済産業大臣 宮沢洋一 様
復興大臣   竹下 亘 様

     いわき市議会議長  根本 茂


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