伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

平和の思い伝わりました。学習発表会

2016年11月05日 | 学校教育
 いわき市内では本日、防災訓練がいっせいに行われましたが、遠野町は先週行われ、今日はその会場になった上遠野小学校体育館で、同校の学習発表会が行われ、招待を受けて拝見してきました。



 1年生のオープニングセレモニーと劇「おおきなかぶ」、5年生の縄跳びや跳び箱などのパフォーマンス、2年生の劇「王さまでかけましょう」、4年生の合奏と祭りをモチーフにした音楽表現、3年生の劇「ココロ星」、6年生の劇「あの陽見た空~ある家族と戦争~」と閉幕の言葉--プログラムの6年生の劇の解説に「戦争のことについてたくさん学んできた6年生。見てくださる方に平和への願いが届きますよう」にとあり、先だって医院にかかった際に、6年生に戦前、戦中、戦後のことを話してきたと話していた90歳を超えた兵役体験者がいたものですから、どんな劇なんだろうかと気がかりで、結局最後まで拝見することになりました。

 それぞれよく練習したことがよく伝わり、可愛く演じた1年生、大人びた演技も垣間見せた2年生、どんな心が一番良いのか問いかけた3年生、調和のとれたジブリ・メドレー(特にリズム部門、とりわけ天空の城ラピュタのテーマでのシンバルの効果音が印象に残りました)の演奏などを聞かせた4年生、日頃の体育での練習の成果を見せた5年生と、それぞれの学年が特徴をよく出していました。

 6年生の劇は、幸せに暮らしていた家族の父に赤紙・召集令状が送達され出征。父を待ちわびる家族と、迫り来る敵軍と対峙して戦傷者が出る惨劇が襲うなか、「みんな死ぬな。生きるぞ」という極限の中での励ましあいや家族のもとに帰りたいという父たちの切望など、戦争がもたらす悲劇が渾身の演技で描かれていました。


父の帰還を待ちわびる家族



戦場で敵と対峙する父の部隊


 軍に統制され自由な教育が縛られた当時の教育、奉仕作業に明け暮れた当時の生徒たちの日常の暮らしや、敵軍と対峙する中で司令官はいち早く戦場を離れたとの告発がストーリに折り込まれていました。そして、戦争体験者に聞いた、「上遠野小学校の防空壕に逃げ込んだんだって」「遠野で風船爆弾を作っていたんだって」「平の小学校に爆弾が落とされたんだって」など、戦中の体験もセリフに取り上げられていて、見ているこちらも学びの場になりました。

 森山良子さんの「♪ざわわ、ざわわ、ざわわ・・」で始まる「さとうきび畑」の歌で始まり、一青窈さんの「ハナミヅキ」の歌で終わった劇でしたが、平和への願いを十分に伝えてくれるすばらしい劇だったと思います。素晴らしい学習発表会でした。児童及び関係者のみなさん「ありがとうございました。


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