伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

「遠野高校」最後の卒業証書漉き

2023年12月08日 | 学校教育
 いわき湯本高校遠野校舎には現在3年生だけが通学している。福島県の県立高等学校統合計画により、現在の湯本高校に遠野高校が統合し新たにいわき湯本高校が設置され、遠野高校にはいわき湯本高校遠野校舎が設置された。これにともない同校舎での生徒募集は停止され、それまでに遠野高校に入学した生徒が卒業するまで校舎を存続することにした。現在は、この校舎の最後の卒業生となる生徒だけが在校している。

 遠野校舎で行われた卒業証書漉きは、旧遠野高校の時代から行われている。詳しい事情は知らないが、おそらく地域おこし協力隊員が遠野で活動をはじめて以降、どこかの時点から高校生自身の手で卒業証書の作成が行われるようになったと思う。これが事実なら10年程生徒自身の手で卒業証書が作成されてきたことになる。

 今回の卒業証書漉きは昼近くの時間から始まった。在校生が3つのグループに分かれ、順次1人2枚の卒業証書用紙を漉く。


画像はTUF・Nスタより


 揺すりの大きい生徒、小さい生徒など、それぞれの個性が表われた紙が漉き上げられていったと思う。

 紙漉きには多くのマスコミが取材に入り、生徒たちの紙漉きや感想を取材していた。生徒たちは、「難しかった」「伝統に携われてうれしい」などと答えていたよう。生徒たちには、卒業しても和紙作りに関心を持ってほしいと思う。

 さて、今日は同校に植樹されている楮の伐採をした。
 生徒たちが育ててきたもので、保存会としては刈り採り方などを教えた。




 太く育った楮の刈り採りには女子生徒は特に苦労していたようだが、昨年も作業に参加していた生徒の様子を見ているとこの1年で少し力をつけたよう、苦労しながらもスムーズに刈り取っていた。1時間ほどで終了した作業だったが、生徒の成長を実感できて頼もしくも思える機会になったのはうれしい。

 最後に生徒の皆さんと集合写真を撮って作業は終了した。たぶんこれが同校舎の生徒たちとの活動の締めくくりとなる。そう思うとつくづく残念。


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