雲のたまてばこ~ゆうすげびとに捧げる詩とひとりごと

窓の雨つぶのような、高原のヒグラシの声のような、青春の日々の大切な箱の中の詩を、ゆうすげびとに捧げます

ガラス

2013年11月01日 | ポエム

 ガラス


透明なガラス
僕をつつむガラス
薄くて強いガラス
触ることのできないガラス

花が枯れる
枯れないうちにガラス詰め

青空を映すガラス
夕焼けを映すガラス
夜の闇を映すガラス
硝子戸の中のグラス
真っ黒なカラス
ガラスにぶつかる
だけど
僕はガラスに触れない

ガラス詰めの花
枯れない花
ガラス人間
(1973.10.12)
コメント
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