日月神示の研究と実践

日月神示を中心に、神道、密教などを研究、実践するブログです。農薬不使用栽培などについても述べたいと思います。

映画『クラウド・アトラス』は観る価値がある  

2013-04-18 06:12:25 | 日月神示の実践

<今週のコラムより>

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クラウド アトラスの場面カット画像

 クラウドアトラス公式サイト

2013.03.25

映画『クラウド・アトラス』は観る価値がある

現在公開中の『クラウド・アトラス』という映画。

ご覧になった方もいるでしょう(まだという方は、公開が終了してしまわないうちに、映画館にお出かけください!)。

原作は、デイビッド・ミッチェルの同名小説で、2004年に発表されるやベストセラーとなり、ブッカー賞、ネビュラ賞を受賞、またアーサー・C・クラーク賞の最終候補作ともなりました。

監督は、『マトリックス』3部作で金字塔を打ち立てたウォシャウスキー姉弟(お兄さんの方が最近、性転換手術を受けて女性になった)とドイツ出身のトム・ティクヴァ。

主演はトム・ハンクス、ハル・ベリー。その他、ジム・ブロードベントやヒューゴ・ウィービング、ジム・スタージェス、スーザン・サランドン、ヒュー・グラントら、実力派俳優陣が固めています。

 

この作品における重要なテーマは、「生まれ変わり」。

仏教思想で言う輪廻転生であり、カルマ(業)についても盛り込まれているようです。

日本人にとって「生まれ変わり」は、有り得ない話でもないし、とくに宗教的な人でなくても、「そういうこともあるかもね」という認識でいます。

でも、西洋では違います。ハリウッド映画でこのテーマを扱うのは非常に珍しい。

キリスト教にしろユダヤ教にしろ、聖書信仰にもとづく一神教では「生まれ変わり」は認めないからです。

人生は一度きりで、死んだら天国に召される。悪人なら地獄に行く。

ただそれだけ。Simple as that.

 

ウォシャウスキー姉弟が、映画化不可能と言われたこの作品に挑んだのは、画期的なチャレンジであり、そこには映像クリエイターとしての並々ならぬ意欲が感じられます。

ただ、残念ながら、やはりアメリカ国内ではヒットはしなかったようです。

アメリカ人は、単純なストーリーが好きです。

善と悪がハッキリしていて、最後には善が悪を滅ぼす。

この作品は、そういう単純なものではありません。

もしかすると、一回観ただけではわからないかもしれないくらい、奥が深い作品です。

 

シノプシス(梗概)を簡単にご説明すると、19世紀から24世紀まで、500年に渡るスパンの中で、6つのストーリーが展開します。

1849年、南太平洋の島からサンフランシスコに向かう船に忍び込んだ黒人密航者と青年公証人との友情(「アダム・ユーイングの太平洋航海記」)。

才能ある若き音楽家と、隠遁生活を送る偉大な作曲家との奇妙な関係の中から「クラウド・アトラス六重奏」が誕生するまでの秘話(「ゼデルゲムからの手紙」)。

1970年代のアメリカを舞台に繰り広げられる、原発をめぐる石油メジャーの陰謀と闘う一人の女性ジャーナリストの物語(「半減記─ルイーザ・レイ 最初の事件」)。

2012年、インチキ出版社を営むさえない男が大儲けした後、老人介護施設に監禁されるというコメディタッチの冒険劇(「ティモシー・キャヴェンデッシュのおぞましき試練」)。

2143年の未来社会、全体主義が支配するネオ・ソウルで、クローン人間が自由解放のための革命戦士になるエピソード(「ソンミ451のオリゾン」)。

さらに280年後の2321年、人類文明の崩壊後、ハワイ諸島でプリミティブな生活を送る人々に迫る地球の危機と最後の選択(「スルーシャの渡しとその後のすべて」)。

映画ではこれら6つの物語が、同時進行で流れていき、細かいカットで入れ替わります。

しかしそうした手法が、2時間53分もの長丁場を飽きさせずにぐいぐいと引っ張っていきます。

 

時代が変わっても、場所が変わっても、想いはつながり、

愛する人と必ずめぐり逢える──。

6つの時代はつながりあいながら、やがて世界を変えてゆく。

 そこに生きる人々は、姿が変わっても引かれ合い、

何度も何度も出会っては別れ、争いと過ちを繰り返す。

親子、夫婦、兄弟、恋人、友人、あるいは敵同士となっても、

いつかはその愛を成就するために──」(公式HPより)

 

トム・ハンクスは、これに6つの物語の中で、まったく異なるキャラクターとして登場します。

彼の人生は、最初は悪徳医師として始まるが、最後には人類を救う鍵を握る人物となるまで魂が成長していく──と、この映画の公式HPの説明にはありますが、実際は善人になったり悪人に落ちたりと変遷します。

そして最後も、自分は正しいことをしているのか、間違ったことをしているのか、悪魔?にそそのかされつつ苦悩するのです。

こういう難しい役を演じるには相当の実力がないと無理でしょう。

ハル・ベリーも6つのエピソードに登場していますが、特殊メイクが施されていて、あの人物がそうだとはなかなかわかりません。

これは他の俳優たちも同様です。エンドロールで誰がどの役を演じていたかの種明かしがあるので、映画が終わってもすぐに席を立たない方がいいと思います。

彼ら俳優たちが異なる時代で演じる役が、生まれ変わりを意味するのか、それも、ハッキリとは語られているわけではありません。

各時代のエピソードでキー・パーソンとなる人物は、「体のどこかに彗星の痣を持つ」というのが、6つのエピソードを貫く共通項です。

 

2144年のネオ・ソウルで、ただの給仕係の複製種(クローン)だったソンミ451は、突然変異をきたし、急速に知能が発達します(これを原作では「次元上昇」と呼んでいる)。そのソンミ451が、処刑される前に語った言葉があります。

 

 Our lives are not our own.

  私たちの命は、私たちだけのものではない

From womb to tomb, we are bound to others.

  子宮から墓場まで、私たちは他の人々とつながりあう

Past and present, and by each crime and every kindness,

  過去、現在、すべての罪、あらゆる善行が

We birth our future.

  新しい未来を生むのだ

 

ハリウッド映画で、このようなメッセージをこめた壮大な作品が、1億ドルもの製作費をかけて作られたのです。

興業的には今いちだったとはいえ、この原作を映像化した試みには喝采を送りたいと思います。

そして、驚いたことに、『クラウド・アトラス』は日月神示とも不思議な縁で結ばれているのではないか・・・ということがわかりました。

そのトリビアを紹介しようと思ったのですが、だいぶ話が長くなったので、別の機会に書くことにします(『ザ・フナイ』5月号で書いていますので、ぜひお読みください)。

 

「クラウド アトラス」の画像4

 

 

 

<転載終わり>
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 福岡講演会と名古屋講演会で、クラウドアトラスについて中矢代表からご紹介いただいたので、是非観ようと思っていました。3月27日、たまたま西新宿の打ち合わせが予定より早く終わったので、東新宿まで来て、新宿ピカデリーで「クラウドアトラス」を観ました。
 
 あまりに複雑で、面白いので3時間があっと言う間でした。それぞれ別のストーリーが並行して進んで行くというスタイルは斬新で、飽きません。複雑なのと特殊メイクのため、誰の人生が繰り返されているのかがよく判りませんでした。最後に誰がどの役をやったかが明かされるのですが、みんな「へーっ、あの人!」と言ってました。もう一度観たいのですが、来週の水曜日までで終わりとなります。ちょっとムリですね。その内ビデオでじっくり観たいと思います。
 
 生まれ変わりをテーマにしていますので、輪廻転生について関心のある人には大変興味深い内容です。観終わって、自分と家内や子供、親や先生、友人などとの縁を感じました。今までに何度転生しているか分りませんが、このレベルですからたいしたことはないのは自分でも判ります(笑)。近年になく感動した良い映画でした。 
 
 
 
 
 
 
 
 

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