山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

タケノコ瓶詰め、ありがたや

2023年07月23日 | 山菜料理

 おひたしにして食べていたミズがなくなった。炒め煮のフキノトウもなくなったので、次の山菜料理と常備菜とを考えなければならない。

 ただ、昨日からずっと雨降り。たとえ、雨が止んだとしても高温多湿になるはず。この状況で山に出かけるべきではないよね。

 じゃあ、どうやって食材を確保するかってことになるんだけど、やっぱり、ここまで蓄えてきた保存食の出番でしょうな。

 保存山菜の種類も乾燥・塩漬け・冷凍等いろいろあるんだけど、今回は『タケノコの瓶詰め』を使うことにしました。

 この保存方法、保存期間も長いうえに『戻す』手間がほとんど無い(水煮に近いと思う)ので非常にありがたいのだ。

 ただ、開封することには、躊躇してしまうんだなあ。

 一つ目の理由が、量が多いこと。タケノコ(月山筍)の場合、瓶詰めにする場合には1ℓ瓶を使うんだけど、かなり大量に保存できてしまいます。そのため、一旦開けると、使い切るのが容易でなくなってしまいます。

 もう一つ厄介なのが、タケノコ様に対する恐れと言うか、畏敬の念なんです。ご存じのように、タケノコ様は、美味しいんだけど、マタギにとっては思い入れが大きいんですね。採って持ち帰るまでの過程に大きな感動と苦労とが詰まっている。それを軽々に開封するわけにはいかないみたいなブレーキがかかってしまいます。

 で、その結果どうなったかと言うと、1年以上のお蔵入り。

「しまった!」

気づいたときには、手遅れでした。だって、新しいタケノコが次々に押し寄せてくるんだから。

 そうして、タケノコシーズンが終わった今、この反省をもとに、積極的に瓶詰めタケノコを活用すべきだと考えたのです。

 それでは始めましょう。 ≪保存タケノコ料理≫

 

 下ごしらえ・調理の部

 まずは、緊張の瞬間からスタート!

 ・真空状態(蓋がへこんでます)の瓶詰の蓋に穴を開けます

 ・トンカチでトン。プシューッ

 ※空気が入り、真空状態から解放された蓋が、元の形状に戻ります。これで、蓋が開けられるようになりました。

 さて、まず作りたいのは、≪しぐれ煮≫です。

 何てったって、常備菜の補充が第一目的ですからね。

       このぐらいでいいかな?

 ・瓶詰めの場合、保存の過程で長時間煮てあるので、根元から頭まで全て食べられます

 ・斜め切りにしておきました

 ・今回はタケノコがかなり多いので、マイタケは使わず、牛コマと糸コンだけ

 ※高温多湿シーズンなので、このぐらいの量で限界じゃないかな

 ・サラダ油を敷いた中華鍋で糸コンを炒めたら、牛肉も投入

 あ、牛肉がこびりつくんだった。慌てて、

 ・タケノコも加えたら、調味液も入れてしまいます

 ・酒醤油みりん各大さじ2に、砂糖小さじ2と顆粒出汁

 ・水100mlも加えて煮詰めていき

 ・水分があらかた飛んだら、塩少々で味を整えて出来上がり

       これで暫くは、お弁当その他が安泰

 タケノコは、まだ、かなり残っています。

 大盤振る舞いで、タケノコ汁にたっぷり使います。

 それでも残っている分は、≪メンマ≫にしてしまいましょう。

 これはラーメンの友。間違いなく近日中に需要があるはずですからね。

 ・残ったタケノコを全て薄切りにして

 ・酒、醤油、砂糖、中華出汁各小さじ1/2をスタンバイ

 ・ごま油を敷いた中華鍋で第2弾

 ・油が回ったら、調味料と水100mlを加えて煮詰めていって

 ・最後にちょっとラー油をたらして出来上がり

       これが旨いんです

 ただ、欠点は、美味しいうえに食べやすいものだから、通りすがりの通行人から、どんどん食べられてしまうこと。

 ゴメンね、通行人さんたち。高温多湿ですからね。冷めたら、サッサと冷蔵庫に移動してしまいましょう。これは、しぐれ煮も同様です。

 おかげ様で、瓶詰めタケノコも一つ空けることができました。保存状態もよく、美味しく仕上がったのでほっと一息つくことが出来ました。

 タケノコちゃん、長らく待たせてごめんなさいね。

 今回の分を美味しく戴いたら、残りの瓶詰めも、来春までにはちゃんと食べ切るからね。



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