先週の山歩きで、ようやく秋のキノコが出始めたことが分かったので、本日も出かけることにした。
目的地は『キノコ山』。前回と同じだ。
同じと言っても違う、といったらよいのかどうか、同じ山なのだけれども、目指す木が違うのだ。
今回目指す木は、前回の木よりもさらに奥地に進んだところにある。
ちょっと物騒なのだが、 奥地に進む=人間界を離れる=獣の世界に踏み込む という図式になる。
それでも出かけるのは、『そこにマイタケがあるからです』と言ってよいでしょう。今回目指す木は、毎年マイタケが発生するハズレ無しの木なのだ(時期さえ合えばです)。
今回も同行者はA氏である。前回と同じく、午前4時に出発した。
日の出時刻の少し前に車止めに着いた。今回は先行者がいなかったのですごくホッとした。
キノコ採りで、先を争って抜いたり抜かれたりするのは、面白くない。収穫の多少に拘わらず山遊びの楽しみが半減してしまうからね。
歩き始めて1時間弱。前回の木に到着。『見置き』していた株の様子を調べるためだ。過去に何度か解説した気がするのだが、一応、念のため。『見置き』というのは、前回見付けたけれど、何らかの理由で採らずに置いてきたことです。
さあて、どうかな?
分かりますか?
地面の色と同化したような黒舞茸です。『黒』は、品質が良いと言われ、珍重されます。ただ、株が小さく分裂している感じ。まあ、贅沢言ってないで戴きましょう。
ここから奥に進んで、本日の本命の木を目指します。
到着、そして、A氏が見つけました。
「出始めてるね。」
「どれどれ?」
この時、巨木の反対側から回り込んでいこうとして、痛恨のミス。足元から出ていたマイタケの株を見逃して踏んじゃった(後で回収させてもらいました)。
それはそれとして、巨木の周りには、
こんなのとか
こんなのが出始めていました
ここにも、遅れていた秋がようやく来たんですね。いよいよ本番が近づいてきた感じで嬉しくなります。
ただし、この株たちも、まだ小さいので『見置き』にします。
ここで終わらずに、尾根登りを始めます。なんだかんだ言って、この山の舞茸については、遥か上、天空にそびえるミズナラの巨木に生えている確率が高いからです。
しかし、・・・。
足が上がらん。 息が切れる。 なんだ、この辛さは!
先行するA氏は、気合の声を上げながら登っていくのだが、ついていけない。
・・・理由は分かっているんです。
初夏のタケノコ採り以降、身体をいじめるような運動を殆どしてこなかった報いが、ここに現れたんですね。
仕方がない。A氏には申し訳ないけど、秘技を使いましょう。
それは、『マイペースの術』。
今の自分の体力に合わせたペースで進むべきでしょう。と言うか、それしかない。
天空の巨木
なんとかかんとか尾根を登ったり渡ったりしながら探してみたけれど、天空の城は、まだ眠っているようでした。
この苦行による収穫物は、ゼロでした。
本日はここまで。山を下ります。この山に、マイタケの尾根は、まだまだあるんだけど、もう無理です。
渓の紅葉は、まだまだ先みたい
下り道になると、あがった息も落ち着いてきます。
また、1時間余りかけて車に戻りました。
ようやく日が射し始めました
「(キノコの最盛期まで)もう少し時間がかかりそうだね。」
「うん。まだまだかかりそうだ(体力を戻すまで)。」
「次にどうするか。また連絡する。」
「了解!」
秋は確かに始まっている
山の現状、そして、自分自身の体力の現状を確認できる山遊びになりました。
正直、例年の尾根登りが、これほど辛いものになっているとは思ってもみませんでした。
それでも、気持ちの良いひと時になったのは、季節が夏から秋へと移り変わってきたおかげだと思います。
明るい日差しと、爽やかな風とに癒されて帰ることができました。
多分、次に来るときには、尾根登りも少しは楽になっていることでしょう。
山の神様、その時には、またよろしくお願いします。
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