平成版徒然草

自由気ままにその時々の感想や写真などを残しておきたいと思いBLOG作成を思い立ちました。作成から早9年経過・・

自衛隊の災害派遣活動【おんぶにだっこされる自衛隊】

2011-09-25 05:03:12 | Weblog
夢を見て目が覚めた。その夢は10数年前、郷里の下関での災害派遣訓練の一部が重複するものだった。当時私は基地隊の警備科長として勤務しており、下関基地隊は北九州一円、山口県一帯の広範囲の防衛、警備等が主任務である。警備科長は平時から、対外的には福岡県・山口県の防災担当者と、対内的には、陸自山口、海自小月、空自防府部隊等との連携、調整に当たる職務である。今回の東北大地震での陸海空自衛官の活動状況が日々報道されていたので、それに関連し夢を見たのであろう。夢は、私が災害派遣部隊の現地指揮官で命令により九州方面に移動していたのだが、大災害のため基地を出るとすぐに、倒壊家屋から火の手が上がり助けを求めて来る声が各所から聞こえてきた。命令による目的地は九州の○○とされている、今せっぱつまった要救助者が何人もいる。すぐ傍にいた人は助けたが、まだ沢山の声が聞こえ、そんなことをしていたら九州に着かない。上級指揮官からは何をやっているとの督促、どうしようかと悩み、混乱した状況下で夢が覚めた。「あっ 夢か」と安堵したのだ。今回の大地震救助でも、そのような状態におかれた現地指揮官が相当いたであろう。大地震の災害派遣期間中に中国の領海侵犯、領空侵犯や韓国の竹島基地強化等々、隣国は大震災に同情的のように見せかけ、裏では相当汚い行為、行動をしている。これが避けることができない現実なのだ。今回の災害派遣活動では政府はほぼ無力状態、自治体は大規模な被災で命令も、自治体との連携もまさに「想定外」であり、災害派遣の諸活動に関しては現場の指揮官が全て判断し対応したようである。倒壊家屋からの救助活動、がれきの撤去、救援物資の輸送支援、給食・入浴支援等々想像をはるかに超える雑用をもやらざるを得なかったようである。私が思うのは、「自衛隊は何でも屋」ではない。「使い勝手のいい、使い甲斐のある集団」ではないのだ。それを政府などの上級組織、被災地の被災民が余りにも頼り過ぎては、もっと喫緊な重要な「国家防衛」には役に立たないのではと危惧する。一般にいざとなれば自衛隊が守ってくれるという、自衛隊への期待は有難いが、この大地震の教訓から政府も健全な命令、指揮系統を樹立し、国民も有事の際は「守ってもらうのではなく」自衛隊と一致協力し外敵に立ち向かう、この気慨が戦後66年過ぎた今の日本に戻ってほしいと思う。被災民の皆さんには死人に鞭打つようではあり申し訳ないが、戦前の日本人は軍隊に【おんぶにだっこ】ではなかったし、国民の意識が今ほど堕落していなかったと思う。【写真は自衛隊災害派遣から拝借】