1000年に一度と言われる東日本大震災から3年の歳月が流れた。福島県南相馬市に住む知人は今だに仮設住宅での生活をしている。東北各地では3年経過した先日、早期復興と犠牲者への鎮魂を込めたイベントが行われた。大地震による直接の犠牲者、行方不明者は約2万人と言われているが、3年が経過し持病の悪化や前途に希望を失った遺族の自殺など関連死も見過ごすことはできないようだ。創隊始まって以来の大動員をした自衛隊も災害派遣後遺症が残っているらしい。現場での悲惨、無残な光景によるPTSDの隊員、発災時点に精神的、体調不良により災害派遣メンバーに加われなかった隊員の罪悪感、また、実際に参加した隊員の「もう少し・・・すれば、もっと命が救われたのに・・」といった反省等々で災害派遣終結後に、うつ病や自殺等に走った隊員も少なくないようだ。天災も戦争という人災も想像を絶する被害と悲劇を生むのだが、ある意味では今回のような天災は、自衛隊も全面的にバックアップできたし、被災していない各地からの被災地支援もできるので将来に一縷の希望もあるが、戦災で、しかも敗戦という結果は、全国土が焦土と化し、軍人のみでなく民間人も巻き添えになる。復員した軍人も悪者扱いにされ、多くの散華した将兵の献身的犠牲も軽んじられる・・・。 天災は不可抗力であり避けて通れないが、戦災はどんな理由があるにしても避けなければならない。戦争反対、永遠の平和を唱えれば隣の国も侵略してこないのであればの話だが、現実は甘くない。