これから述べること、教室の生徒さんは懐かしがってくれるかも知れない。
入講してもらって最初の講義。
1. IME(日本語入力システム)は人工知脳を携えている。
2. IMEはまず述語に注目する。
3. (要は)こま切れ変換をするより、一文(句点「。」まで)を入力してから変換する。
4. IMEは辞書付だから賢い。学習してくれる。
5. (だから)自分に特化した辞書に鍛え上げよう。
6. (だからといって)IMEに委ねるばかりでなく、自分で御するのが肝要だ。
たとえば、「きしゃのきしゃがきしゃできしゃする。」と入力してスペースを押してみよう。
同音異義語の羅列、IMEは苦手にしない。
正しく、「貴社の記者が汽車で帰社する。」と、なるはずだ。
まず、
① IMEは「帰社する」に注目する。
② 次に、
主語「記者が」を見つけ出す。
③ 最後に、
述語と述語を修飾する「貴社の」と「汽車で」を見つけ出す。
あなたが入力しスペースを押す短い瞬間に、1、2、3と瞬殺で処理してしまうのだ。
ただ、例外もあるのが、「にっぽん語」の悩ましいところ。
同音異義語がある。文節の伸び縮みがある。
例えば
「今日歯医者に行く」と、一気に入力しようとしたら、
「今日は医者に行く」になってしまう。
ひらがなの「は」を「わ」と発音し、「へ」を「え」と読ませる日本語の微妙さと、「同音異義語」のなせるワザ。
もし、間違って勢いで「ENTER」キー押し確定してしまったら、すかさず「CTRL」+「BackSpace」だ。再変換できる。
「文節」の伸び縮み。
MS-IMEだと、
「文節」の伸び縮みは「シフト」+「矢印キー」。「今日」は「今日は」。
「文節」の送りは、「矢印キー」。
ATOKは、これが逆になる。
パソコンって、「いらーっ」としないだろうか?
それは、パソコンに使われてる感が、否めないからだ。
長い付き合いになるIMEを、一歩踏み込んで、自分で御していくのが肝要だ。
それを頭で覚えようとせず、指に叩き込むのだ。
パソコンが体育会系であるというぼくの持論だ。
教室で学ぶ例外の数々。
「彼女の目は水に浸すラムネを見ていた」と入力しようとたら、
「彼女の目は見ずにひたすら胸を見ていた」となってしまった。
「みんな燃えろ本気になって」が「皆もエロ本気になって」…。
もちろん、これはとって付けたネタである。
解決策、「句読点」を打てよ、だね。
G.W.突入。懐かしい顔が教室に現れてくれた。この春休みの間に教室に通ってくれた生徒さん。
サクサク入力していく彼女を見ていて、ほんわか懐かしく思い出したので書いてみた。