深い林の道、両脇にはさらに深い森が迫って蝉時雨が喧しい…はずなのだが、少し様子が違うことに気づいている。日盛りに肌から吹き出る汗のようにまとわりつく蝉の声が真夏のものじゃない。薄物のカーディガンをまとって高原を散策する時におなじみのもの。と、いえば秋の気配。まだお盆前じゃないか。冷夏ってほんとう? ペダルを漕ぐのに必死だった春先に比べ、周りの景色や気配に敏くなっている。
さて、どちらへ? 右は、細いとはいえ舗装された下り坂。迫子まで緩い下りが続く(ハズ…未踏)。左は、未舗装のラフな上り坂。しかも長そう。この前は追い越していく軽トラに誘われるように左の道を選んだ。で、今日も、やはり、荒々しい登りの道に一票。奥底にマゾっ気が眠ってるとしか思えぬ。雨上がりだったり、車の往来が激しければキツイ道だが、澄んだ空気に慰められる。ようやく息が荒くなる頃、きれいに整備された舗装道がぼくを迎えてくれる。
「まだ上りかよ。」
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