今日の教室、BMI…つまり、ボディ・マス・インデックス…「17」と「24.8015873」が並んでいる。計算式は、「体重÷身長÷身長」で、18.5~25未満が「標準」である。 かろうじて「標準」に指一本でぶら下がっている、ぼく。ふ~っ。「17」なんて、なぁ…。
ぼくのお気に入りのカントリー歌手に、ジョニー・ラッセルという男性シンガーがいた。過去形なのは、惜しくも、2003年7月に物故したからだ。ちょうど命日を過ぎたばかりだ。
巨漢、いわゆるデブだが、歌が滅法うまい。というか、美声だ。それと、シンガー・ソング・ライターとしても有名で、リリカルで、哀愁に満ちたいいメロディを書いた。あのビートルズのリンゴ・スターが歌った「アクト・ナチュラリー」を作曲した人である。ちなみに、この「Act Naturally」は、映画「地球交響曲第四番」の使用楽曲である。残念なことにぼくはまだ観ていない。例の、「ガイア・シンフォニー」です、魔法のじゅうたんさん。↓のアマゾンで試聴ができるので試聴をクリックしてほしい。
彼のステージは陽気というか滅法楽しいものでジョークが冴えている。だから、観客もMCも彼が歌い終わってそのまま舞台袖にハケようもんなら、必死で引き戻す。ジョークをおねだりするのだ。焦らしておいて彼はおもむろに語り出す。その話というのが、
この間、ワシントンDCに泊まったんだよ。スパイだらけの街だ。あそこじゃ至るところに盗聴マイクが仕掛けられてると聞いていたので、ぼくも部屋ん中必死で探したさ。そしたら、室内ど真ん中に置いてあるテーブルの真下に丸い円盤みたいなのが張付いている。思わず、
「これだぁ」
と、叫んで剥がそうとしたんだが、それがビクともしない。朝、早立ちなので焦りつつ、必死で作業したら、ようやく深夜近くに取っ払うことができたんだ。いやあ、安心して眠れたよ。快適にね。
で、翌朝早く、フロントに行ったら、ホテルのスタッフが大騒ぎしている。
「どしたんだい?」
って訊いたら、
「ちょうどあなたの一階下の部屋で、シャンデリアが落っこちて来て下敷きになったお客様を救出してる最中なんです」
巨漢、サングラスの似合う可愛いおっさんだった。こういう人って、ご他聞に漏れず糖尿病で苦しむことになる。独特のキャラクターでオープリーを沸かせた男の晩年、長い闘病生活。61歳とは惜しまれる。
医者が言うんだよ、目方を減らすか、一日、10マイル、歩きなさいよ、ってな。でも、なかなか出来んのよなぁ。でもさ、明日は今日の分のノルマも合わせて20マイルを課せばいいじゃないのか。
結局は、医者の言うことを聞かず、ノルマを溜め込み過ぎた挙句、終には両脚を切断する羽目に。でも、こういうおっさん、嫌いじゃない。おっと、でも、他山の石とすべき、だ。
Actin' Naturally 価格:¥ 2,191(税込) 発売日:2000-04-18 |