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パソコン教室アイラブハイパークラブです。
教室に流れるBGMなどを紹介します。

あ~、だから今夜だけは~

2005-10-10 23:59:20 | 音楽
 DVDを借りるようと、息子に連れられて新しくできたレンタルショップに行って来た。自分でも驚くのだが、最近、こういう形が多い。昔はアクティブなオヤジだったのが、すっかりモノグサになって、システムの説明やら登録の手続きといった類をアクティブな末っ子に任せてしまう。第一、誘ってくれなければ動こうとしないのだから。アコギに熱中するあまり80年代のニューフォークのオムニバスを探してせがれはCDのコーナーから離れない。
「あんた、それ、懐メロやんか」
と突っ込みたくもなるが、拓郎や長渕やチューリップなんぞに熱心だ。

 父は思い出している。
「通らばリーチ!」
と端牌を捨てた途端、
「あっ、それ、ロン、九蓮宝燈ねっ!」
あまりのショックにぼくは悲鳴代わりに歌い出していた。
「あ・~・だ・か・ら・こ・ん・や・だ・け・ワ~」
チューリップには苦い思い出がある。それを就寝前のひと時に聞かされるのか。

 ぼくはクラシックのコーナーに注目する。フランク・キャプラの作品があり、ギャグニーのギャングものがあり、「イヴの総て」、「グランドホテル」、「我が谷は緑なりき」まである。ボギーの「三つ数えろ」、「アフリカの女王」を見つけて微笑んでしまう。モノクロの作品が多く、若者に敬遠されそうだが、なかなかどうして、ぜひ見てみるべきである。最近の映画は、CGや宙吊りを駆使してジェットコースターのように目まぐるしく、アクションのみに目が奪われがちで、ストーリーが妙味に乏しいものが多い。その点、伏線が微妙に張られ、ストーリーの起伏にわざとらしさやあざとさが見られない昔の作品は、秋の夜長、じっくり鑑賞するにはもってこいである。それと白黒の魅力は、色彩を自分の頭のなかで作り出すことが出来るし、照明に工夫が凝らされているから、コントラスト、彩度、明度が絶妙のバランスで保たれ、独特の雰囲気をかもし出している。色彩に頼らずとも映像美が際立っている。

 クリスマスにはまだ早いが、「34丁目の奇跡」や「素晴らしき哉、人生!」は12月の定番であろう。

 「毒薬と老嬢」を借りることにする。フランク・キャプラ監督、1944年の作品である。学生時代、これを観たのはどこの映画館だったろう。映画館ではなく、どこかのホールだったかもしれない。キャプラの世界は、落語の人情噺に通じるところがあって好きなのだ。人の温もり、思わずニヤリとさせられるユーモア…、すべてがいい。このコーナーで見つけたキャプラの作品は、前述の「素晴らしき哉、人生!」、「毒薬と老嬢」の外にも、「我が家の楽園」、「或る夜の出来事」がある。気が向いたら手にとって欲しい。 


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