今まで思いも寄らなかったが、娘がいうには、どうやらぼくは手がかかる存在らしい。
一例をあげると食事がそうだ。
「おーい、めしっ」
とはなかなか行かない。その訳は…。
我が家は、基本的に、玄米食だ。白米は食べない。試行錯誤の末、娘が編み出したやり方に則(のっと)る。
- 玄米……5合
- もち米…1合
- 赤米……大さじ4杯ぐらい
- 水………7合という割合。
配合はこんなだが、仕込みがなかなか面倒なのだ。
- 玄米は炊く前に3日ほど水に浸ける。水は常温でよろしいとのこと。
- もち米と赤米は、炊く前日の晩くらいに水に浸しておく。
- 水に浸けておく玄米は発酵してくるので、炊くとき、しっかり洗う。
3日間、水に浸しておいた玄米は、発芽前になっていて栄養たっぷり。特別な道具は用いず、玄米が持つその機能だけで炊飯器で充分美味しくいただける。
3日がかりのご飯、ペロッと平らげるぼくに、娘はおかんむりだ。よく噛んで、もっと味わって食べるようにと語る、語る。もっと丁寧に生きなきゃあとも…。
こうした献身がぼくを支え、永らえさせてくれている。
ご飯がそんなに大がかりだと知らなかったぼくは痩せる思いで居る。
ところで、玄米の産地だが、品質の良い農作物が獲れる磯部町築地にある、
さんちの田んぼ。水清く、澄んだ空気が育むお米は格別の味わいだ。まして栄養たっぷり玄米もまたしかり。
桜が散って、まもなく田んぼには水が張られた。蛙の鳴き声も聞こえてる。間違いなく春だよね、今日は少し冷えるけど。今日のBGMは、マール・ハガード。カントリー歌手で、渋い、美声を響かせる。刑務所暮らしが長かった人だが、アメリカって国は凄い、こんな歌手がいるのだ。