滋賀県 建築家 / 建築設計事務所イデアルの小さな独り言

建築家・清水精二のブログ、何でもあり独り言集・・・。

オリジナル・ローテーブル

2009年10月09日 | 家具・照明
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キンモクセイの甘い香りが何処からともなく漂ってくる季節になりました・・・。今までにも何度も言いましたが、私はキンモクセイの香りがする季節になると去年の今頃は何をしていたのかな・・と思ってしまう習慣があります。(それで今日も、去年の今頃はこういう事になっていたなぁ・・と思い出しながら皇子が丘公園を散歩していました。)

以前、ローテーブルのデザインをスタディしているお話をしました・・。画像は、そのオリジナル・ローテーブルの完成品です。最終的には4つのタイプのローテーブルデザインを提案したのですが、お施主さんといろいろ検討した結果、このタイプのローテーブルになりました。(どうです・・?、なかなかシャープな感じに仕上がっているでしょ・・。)

今回使用している面材は、NTプライウッドSAというシナと南洋材を交互に貼り合せた合板で、木口の積尺面がきれいなストライプになっています。
見た目はすごくシンプルなデザインなのですが、それゆえに強度的な問題やディテールの納まりなどについて、最初に家具屋さんに相談したときには、製作不可能では・・と言われてしまいました。

それでも家具屋さんと強度上の補強方法やディテールの納まりについて、お互いにアイデアを出し合って・・さらに家具屋さんには手間のかかる作業をして頂いて、何とか造り上げることができました。
中でも特に難しかったのが、2分割されたテーブルが中央で10ミリの間隔を保ったまま接合されているように見せるデザインにする事でした。(どのようにして接合させているのかは、企業秘密なので公表できませんが・・。ちょっと大げさかな・・。)

このオリジナル・ローテーブル・・今回は製作しなかった同系統のほかのタイプも含めて、シリーズとして商品化しようとある家具屋さんと共同開発中です・・。
今回造ったローテーブルは、コストと手間を度返しして・・世界に一つだけのオリジナルとして製作しています。商品化するには、クオリティを保ちつつ、できるだけコストのかからない工夫が必要になってきます。
先日も、家具屋さんの方から幾つかアイデアが提案されていましたので、とりあえず年内に商品化に向けての試作第1号を造る予定になっています・・。

商品化すれば、当然・・記事でも紹介しますので楽しみにしていてください。(その前に、また経過報告する事にします・・・。)

[ Photo : 辰巳和良 ]





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ローテーブルのデザイン

2009年06月28日 | 家具・照明
梅雨だと言うのに天気のいい日が続いていますね・・。おかげで日中に現場に行くと汗だくになってしまいます。(工事現場にとっては、天気のいい日が続く方がいいのですけどね・・。)、でも今週の予報は雨マークが多いようなので、いよいよ梅雨本番となるのでしょうか・・・。

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という事で、私は先日お話した「SAINENJI-プロジェクト」のローテーブルデザインをスタディしているところです・・。すでに1つデザインを考えたので、現在家具屋さんにそのタイプの見積りをしてもらっているのですが、また違うタイプのアイディアが浮かんできたので簡単な模型を作っていろいろスタディしています。

今回考えているのは、ソファ用のローテーブル(食事はしない/お茶をする)なので、通常ならテーブル高さは40センチ程度まで(38~40センチが標準)ですが、もう少し高くして42~45センチぐらいにしようと思っています。
と言うのは、お施主さんの要望もあって(私自身もそう思うのですが・・)、ソファの座面高さを通常より高くしてソファの奥行きも浅くするつもりなので、ローテーブルもソファに合わせて少し高くしようというワケです・・。

座面が低くて奥行きがあるソファの方がデザイン的にはいいのですが、どうしても長時間座っていると疲れてくる(しんどくなる・・)ので、どうせ造るのなら・・そのあたりの問題も解消しようという事でお施主さんとの意見が一致しました。
(最近では、既製品のソファでも座面が高い目で座りやすいものも多くなっていますけどね・・。)

それで・・ローテーブルデザインの話に戻りますが、今スタディ中のタイプは、私が家具の扉などによく使う開口型の引手のデザインをローテーブルのトップ材や脚の部分に取り入れようというものです。トップ材の開口部の底には強化ガラスをはめ込んで物が落ちたりしないようにします・・。(そうすれば、ボールペンや眼鏡ケースなども収納できますしね・・。)

ただ、この形状のデザインだとローテーブルの強度上の問題があるので、スチール製のフラットバーなどを内臓して補強する必要があるでしょうね・・。その場合、面材を何にするか・・なのですが、得意のホワイトバーチ合板を使ってスチールのフラットバーを挟み込むという方法も1つですね。(当然・・このデザインだと小口のストライプはそのまま見せたほうがキレイでしょうしね・・。)
まぁ、コストも含めてもう少しスタディする事にします・・・。











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ルイスポールセン PH5プラス

2008年07月04日 | 家具・照明
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ルイスポールセン社(デンマークの照明ブランド)の「PH5プラス」という照明です・・・。ルイスポールセン社の照明器具は、かっこ良くて品があるので私は好んでよく使っています。先日の読売新聞でも「PH5プラス」が目に優しい世界的ランプとして紹介されていましたね・・。

PH5プラスは、デンマークの建築家ポール・ヘニングセンがデザインしたもので、その前身である1958年に発売されたPH5とほぼ同じデザインのものを器具効率をアップさせて1994年に発売されたものです。
ホワイト電球全体を隠すグレアフリーデザインで、暖かさと爽やかさを同時に醸しだす光を得るために、器具内部とリフレクターを赤と青で彩色して、自然光の美しい夕刻の時間帯を過ごすのにふさわしい人工照明になっています・・。目に優しいというのは、器具内部とリフレクターが赤と青に彩色されているため、人の目が強く感じることができる黄、緑色の光線を弱くし、感じにくい赤、青色の光を強調することで、セードに当たった光がまぶしくなくなるということです・・。

Photo

ポール・ヘニングセンは、その生涯において100種類以上のランプをデザインしていますが、彼が意図したのは単なる照明器具のバリエーションではなく、照らし出される人や物、あるいは空間を理想的に見せるための「良質な光」の追求にほかなりません。
光の色、グレア、陰影といったような照明の基本事項をキーワードとしたヘニングセンの光に関する考察は、今日の照明文化においてもなお、重要な意義を持ち続けているのです・・。

画像のPH5プラスは、先日リビングエレメンツ(アクタスの家具や照明を中心に扱っているお店です。)へ行ったときに、店内の展示品を撮影したものです。
それと・・意外なのですが、このPH5プラスは古民家などのコテコテの和風空間にも結構溶け込んで似合うのですよ・・・。







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リビングエレメンツ

2008年06月29日 | 家具・照明
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以前、私の事務所の掛時計(1000円もしない安物の時計です。)が壊れたお話をしました。それで今度は、どのような掛時計にしようかな・・と言っていたのですが、ずっと仕事でバタバタしていたので新しい時計を買いに行っていませんでした・・・。

掛時計が無くても、コンピュータの画面や電話の子機にデジタル表示の時計があるので(それに私は腕時計もしていますし・・)、時間がわからない訳ではないのですが、事務所で仕事をしていると無意識に掛時計があった場所に目を向けてしまいます・・。(やはり、長年あったものがあるべき場所にないと・・、どうもピンときません。)
という事で一昨日、仕事で湖西の方に行っていたので、帰りに堅田のリビングエレメンツに寄って掛時計を買おうと思い立ち、画像の掛時計を買って来ました・・。今度は、1000円以下じゃないですし・・、でも5000円以下ですけどね。画像では分からないですが、時計の外周部がバーチ合板の着色仕上で出来ていて、合板の木口がそのまま見せてあるタイプの時計です。(私は、建築設計でも好んで合板の木口を見せた家具やカウンターなどを造ります・・。)
今は無意識に目を移しても、あるへき場所に掛時計があるので、とてもしっくりきます・・・。

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話が変わりますが、リビングエレメンツ(左の画像2枚)はアクタスの家具や照明を中心に扱っているお店です。私も以前より、店長やスタッフの方々と親しく付き合せてもらっています・・。展示品も豊富で、私の好きなルイスポールセンの照明やアルネ・ヤコブセンがデザインした家具、照明なども展示されています。興味のある方は一度訪れて、北欧のテイストに触れてみてはいかがでしょうか・・。
ちなみに、リビングエレメンツのレジカウンターには、私の事務所(イデアル)のポストカードも置いて下さっています・・・。(いい人たちです。)






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ラワン合板の家具

2008年03月06日 | 家具・照明
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整骨院の改装工事の完成写真が出来上がってきました・・・。
先日お話しましたように、写真家の西岡さんに撮影してもらったものです。撮影した日は天候が良すぎて、室内でも直射日光が入ってきて明るかったので、色が飛んでうまく撮影できているかどうか心配だったのですが、そこはさすがプロです、きれいに撮れていました。

画像は、受付カウンターの内側から撮影したもので、カウンターや収納棚(扉付きのもの)及び引き出しなどは、以前よりお話していたラワン合板で造った家具です。扉や引き出しにある四角い穴が、デザインを兼ねた引き手になっています。この穴の開いた引き手は、私がよく使うパターンで、見た目のデサインも好評なのですが、それ以上に使い勝手がいいと喜んでもらっているものなのです・・。
と言っても、毎回引き手の穴の形や組み合わせ位置などは、変えていますけどね・・。穴の大きさは、親指以外の指4本が一度に入れられるサイズを基本にしています。(本当に、見た目よりも使いやすいですよ・・。)

新装開院した二日目に、治療ついでに(この整骨院は、長年私も通っている整骨院なので・・)様子をうかがいに行ってみると、先生(お施主さん)が、「来る患者さんが、みんな喜んでくれたはります・・、カウンター周りの家具も使いやすいしバッチリです。今晩でも清水さんにもう一度お礼の電話をしようと思っていたところですよ・・。」と言ってくださいました。
そう言ってもらえて、うれしかったです・・・。
[Photo : 西岡千春]








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セブンチェアのクッション

2008年01月14日 | 家具・照明
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セブンチェアという愛称で親しまれているアルネ・ヤコブセンのModel 3107は、1955年スウェーデンのヘルシングボォーで開催されたH55博覧会で発表されて以来、500万脚以上が製造され、50年を経た今日でも世界中で最も愛されている椅子のひとつです・・。

あまり知られていないのが、フリッツ・ハンセン社がセブンチェア誕生50周年を記念して発売したバー・スツール・タイプのセブンチェアで、高さは2種類あり、低いモデルの3187と高いモデルの3197とがあります。セブンチェアは、テレビや雑誌、世界中のホテルやレストラン、バーなどで目にするので、3年前までセブンのカウンターチェアがなかったことが不思議なぐらいで、セブンのカウンターチェアがあることを知らない人も多いのですが、逆に昔からあるだろうと思っている人も少なくないようです。

私も昨年、店舗改装したお寿司屋さんのカウンターに3187を8脚使いました。(既成のお寿司屋さんのイメージを変えたかったので・・、というかセブンチェアはお寿司屋さんのカウンターでも似合うのがスゴイ!)、施主さんも気に入ってくれていて、お客さんにも評判はいいのですが、弱点がひとつあります。それは、補強と足掛けを兼ねて脚に水平フレームが周っているため、3107のように積み重ねられないので、店内の掃除をするときや収納するときに不便だという事です。しかし、それ以上に、デザインや座り心地がいいので、納得できると施主さんは言ってくださってます。

前置きが長くなりましたが、前述した座り心地のお話です・・。成形合板で造られているセブンチェアは、その飛び抜けたデザイン性と優雅さにより、流行外れになることはない(飽きがこず、あらゆる空間にマッチする)のですが、材質が硬いため、私のようにお尻にあまり肉がついていない人は、どうしてもお尻が痛くなる傾向にあります。

そこで、私も昨年、お寿司屋さんに3187を使ったときに知ったのですが、アクタス(家具メーカー)よりセブンチェア専用のクッションが発売(1枚8190円で、色も何色かあります)されています。セブンチェア用に造られているので形も椅子にヒットしていて、セブンチェアと同色のクッションを使用すれば、ほとんど存在がわかりません・・。(椅子とちがった色のクッションを使うのは、あまりおススメできません・・、椅子と同色のクッションにしようとすると黒しかないのですが・・)、薄いとはいえ、このクッションを使うことにより、座り心地がぜんぜん違うと私は思います・・。

それにしても、セブンチェアは誕生100周年を迎えたときでも、今と同じように世界中で愛されているのでしょうか・・?
(知りたいような気もしますが、私はたぶん生きていないでしょうね・・・。)









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秋の夜長にキャンドルはいかが・・?

2007年10月21日 | 家具・照明
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昨日の夜は、親友のOさん[構造設計が専門]と雑談定例会議・・・。お互いの近況(おもに現在やっている仕事のこと)を話した後、改正建築基準法の事や業界(建築業界のこと)の抱えている矛盾などについて、いつものように言いたい放題言い合って、3時間ぐらい喋って帰ってきました・・・。

ところで、親友のOさんはアンド・アールというネットショップでキャンドルの販売もやっています。アロマキャンドル・デザインキャンドル・キャンドルアクセサリーなどなど・・、いろいろな種類のキャンドルが提案されています。(なぜか、和の器という陶器も販売されていますけど・・?)

秋の夜長に部屋の灯りを落として、キャンドルライトと好きな音楽を聴くのもよし、キャンドルの灯りで読書なんていうのもいいかも知れませんよ・・・。
興味のある方は、一度アンド・アールをご覧になってはいかがでしょうか。



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ルイスポールセンの光

2007年09月27日 | 家具・照明
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ルイスポールセン社(デンマークの照明ブランド)の「サターンマイクロ」という照明です。

ルイスポールセン社の照明器具は、点灯している時も消灯している時も、その光とフォルムは抜群なので、私は好んでよく使っています。中でもこの「サターンマイクロ」は、特に気に入っています。

どうです、かっこ良くて品があるでしょ・・!
私の建築には、品はあるのかな・・・?




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永遠の名作たち。

2007年09月20日 | 家具・照明
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昨日、フィラデルフィア美術館展に行ったお話をしました。
その隣で「北欧モダン」と題し、今日でも高い人気を集めている北欧の家具や家庭用品のデザインやクラフトを紹介する展覧会が開催されていました。

私も北欧の家具は、大好きなので誘われる様に入場してしまいました。(美術館展ですら、のん気に行っている場合か・・?と思いつつ、ここまで来れば五十歩百歩だと言う事で・・・)
ハンス・J・ウェグナーの「Y-チェア」やヴェルナー・パントンの「パントン・チェア」などなど・・名作のプロトタイプが展示してありました。

これらの家具は、50年以上も世界中で愛されているのですから、凄いです。私もがんばって、そのような建築を造らなければ・・・
では、今からがんばって現場に行ってきま~す。


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