2~3日前から、何やらソワソワと気持ちが落着かない私でしたが、それもその筈・・オーストラリア、アルバート・パーク・サーキットで2009年のF1が遂に開幕しました・・・。今シーズンは大幅なレギュレーション変更があり、各チームが白紙からのスタートとなった事によって何が起こるかまったく分からない開幕戦で、いきなり新生チームのブラウンGP・メルセデスがやってくれました・・。
昨季限りでF1を撤退したホンダを引き継いだブラウンGP・メルセデスのジェンソン・バトンがポール・トゥ・ウィンで完勝し、2位には同じチームのルーベンス・バリチェロがチェッカーを受け1-2フィニッシュ。新チームのデビュー戦優勝は、1977年のウルフ以来の32年ぶり、デビュー戦での1-2フィニッシュは1954年のメルセデス以来の55年ぶりの快挙となりました・・。
シーズン前のテストでも好調だったブラウンGPですが、1ヶ月ぐらい前までは今シーズンの参戦さえ危ぶまれていたチームだっただけに、まさか開幕戦でいきなり優勝するとは驚きです。(予選、決勝を通じて完璧なレース展開でしたからね・・。)
同じくシーズン前のテストで好調ぶりを見せていたトヨタは、開幕戦でも優勝候補にあがっていましたが、リアウイングのレギュレーション違反で予選グリッドを剥奪され、ピットスタートと大きく出遅れる事に・・。決勝ではマシンの仕上がりの良さを生かして追い上げ、ヤルノ・トゥルーリが3位表彰台に上がるものの、レース後にセーフティカー導入中の追い抜きでペナルティとして25秒加算され12位に降格、代わりにティモ・グロックが4位に昇格する事になるも不満の残るレース結果となりました・・。
注目のKERS(運動エネルギー回生システム)を搭載した7台のマシンは、いずれも苦戦を強いられる結果になってしまいました・・。KERS搭載車の中で、最高位(3位)だったルイス・ハミルトン(マクラーレン・メルセデス)は、上位マシンのクラッシュやペナルティなどによる棚ボタ的なところはあるのですが、予選18番グリッドからのスタートを考えると大健闘と言ったところでしょうか・・。(この成績はKERSの効果というよりは、ハミルトンの器量によるところが大きいと思うのですが・・。)
一方、KERSを搭載したフェラーリは、最悪の開幕戦となりました・・。マッサは、48周目にスローダウンしてピットに戻るも、そのままリタイア、ライコネンもやっとの事で完走扱いというレース結果に・・。(KERSは、まだ熟成していない新しいシステムなので、今後シーズンが進むにつれて戦闘力や信頼性が上がってくる事に期待しましょう。)
こちらもシーズン前のテストや開幕戦でのフリー走行で好調だった中嶋一貴(ウィリアムズ・トヨタ)は、18周目に単独クラッシュしてリタイアと苦い開幕スタートとなってしまいました。(左の画像)
開幕戦で、圧倒的な速さを見せつけたブラウンGP・メルセデス・・。「このままなら、シーズン半ばに王座が決まるね・・。」とマッサもブラウン勢の別次元の速さに肩をすくめているとか・・。
ただ、「ディフューザー3」(トヨタ、ウィリアムズ、ブラウンGPの3チーム)のリヤディフューザーがレギュレーション違反しているのではないかという他チームからの抗議に対する最終結論(マレーシアGP後になる予定・・)がどのようになるか気になるところではあります・・・。