滋賀県 建築家 / 建築設計事務所イデアルの小さな独り言

建築家・清水精二のブログ、何でもあり独り言集・・・。

SAINENJI-プロジェクト その6

2009年07月29日 | 建築
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以前よりお話している「SAINENJI-プロジェクト」(お寺の庫裏の建替工事です。)の続編です・・・。いろいろと手間のかかる作業が多い事もあって工程が遅れています。(当初より2ヶ月遅れて、9月前半の完成になりそうです・・。)
それで、先週ようやく外部足場が取り外されたので、外観がスッキリと見えるようになりました。

上の画像は、北西側の道路より見た外観です。敷地が北西側の道路より3メートル程度下がっているので、通常の建物とは違って屋根が道路からよく見えます。今回の「SAINENJI-プロジェクト」の屋根は、チタン亜鉛合金の一文字葺きと瓦葺きを組合せたいわゆる額縁葺きを採用しています。
額縁葺きとは、軒先やケラバ(切妻屋根の妻側端部)部分を板金葺きや板葺きにして軽くする・・または、軽く(うすく)見せる葺き方です。先日、お話した数寄屋造りの屋根にもよく用いられる葺き方で、「腰葺き」、「やっこ葺き」などとも呼ばれています・・。

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画像では分かりにくいかも知れませんが、2階の屋根などは瓦葺きの屋根の周囲をチタン亜鉛合金の一文字葺きが縁取りをしているので、文字どおり額縁のようになっています。
三州の銀いぶし瓦も美しく葺けているのですが、額縁葺きにする事で和風建築における軒先やケラバの繊細なラインがより美しく見えるのがお分かりになるでしょうか・・。
ちなみに、今回は軒樋とタテ樋にもチタン亜鉛合金(一部製作品)を使用しているんですよ・・・。







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2009 F1 第10戦ハンガリーGP

2009年07月27日 | F1
F1第10戦ハンガリーGP決勝の舞台は、ブタペストのハンガロリンク・サーキット・・・。前日の予選では、アロンソ(ルノー)が2007年以来のポール・ポジションを獲得。マシン性能に劣るアロンソは、燃料塔裁量を少なくして、ポール・ポジションを獲得し3ストップ戦略で表彰台を狙いましたが、1回目のピット作業でミスが起こり、アウトラップでアロンソの右フロントタイヤは脱輪・・レース早々にしてリタイアに追い込まれてしまいました・・。

今年のルノーのマシンは、外観のスタイルを見ただけでも・・到底速いとは思えません・・。昨年同様にアロンソの腕だけが頼りなのですが、今回のタイヤ脱輪事故でルノーチームは次戦出場停止処分となりそうです。次戦(ヨーロッパGP)は、アロンソの母国スペイン・バレンシアでの開催なので、何とか出場できるようになってほしいものですね・・。(ルノーは、出場停止処分について上訴中。)

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今回のグランプリは、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)の復活劇となりました。予選4番手からのスタートとなったハミルトンは、KERS(運動エネルギー回生システム)を使ってスタートダッシュし、レース序盤でトップに躍り出ると、そのまま最後までパーフェクトな走りを披露して今季初優勝、KERS搭載車としても初の勝利となりました・・。2位には、同じくKERS搭載車のライコネン(フェラーリ)がチェッカーを受けています。

他のチームが、マシンの重量バランスなどの問題でKERS搭載を見送ったり中止する中で、マクラーレンだけは開幕戦から終始KERSを搭載して戦ってきたワケですが、なかなか成績にはつながりませんでした。今回、圧倒的な速さで勝利した事は、マクラーレンがKERS搭載車として戦える(勝つ事ができる)ノウハウを獲得したという事ですから、ライバルチームにとってはかなりの脅威になるのは間違いないでしょうね・・。

今回のハンガリーGPを堺にして、KERS搭載車がレースの主導権を握りそうな予感がします・・。それにしても、ハミルトンとマクラーレンチームにとっては、遅すぎる今シーズンの開幕が訪れた・・というところでしょうか・・。(画像は今季初勝利となったハミルトンです。)

次回、3週間の夏休みをはさんでF1サーカスの舞台は、スペインの港町バレンシア市街地コースへと向かいます・・・。



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いろいろ独り言・・その8

2009年07月20日 | 独り言
むし暑くて、鬱陶しい天気が続いています。前回の記事でも言いましたが、いつになったら梅雨が明けるのでしょうね・・・。一昨日の土曜日は、近くのグランドで甥っ子(中学生です。)のサッカーの試合があるというので応援に行って来ました。日中の暑い最中、せっかく応援に行ったのに・・甥っ子はいいところナシのうえ、途中交代させられる始末・・。

チームは何とか勝ったので、次のトーナメントに進む事ができたのですが、その日の夜に甥っ子に「お前、ぜんぜんあかんかったやんけ・・!」と言うと、「お腹が痛かったんや・・。」っていう事でした。お前・・それは、冷たいものの飲み過ぎやろ・・!、そう言えば、ハーフタイムのときも試合が終わった直後にもトイレに走っていましたからね・・。(まったく、困った甥っ子です・・。)

それで私は、この連休中に先月から知人に頼まれていた「ドッグラン(dog run)」の計画をしていました。ご存知だと思いますが、ドッグランとは犬の飼い主が隔離されたスペースの中で、リード(引き綱)をはずして自由に運動させる事ができる場所や施設を言います・・。
そろそろ計画しないといけないなぁ・・と思いつつ、先月からずっとバタバタしていて、なかなか時間がとれなかったので、この連休をつぶして何とか計画する事ができました。(ドッグランと言われても、なかなかイメージできなかったのですが、私なりにいいアイディアができたかなぁ・・と思っています。)

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最後に、画像は先日散歩していて撮影した夕暮れ時の虹です。(部分的に虹が消えているので、分かりにくいかも知れませんが・・。)
まぁ、最近これだけ雨が降ったり止んだりで、その途中に日が差す事もしばしばですから、夕暮れに虹が出てもおかしくもないのでしょうけどね。夕暮れに虹を見たので、何かいい事があるのかなぁ・・などと呑気に思いながら散歩をしていましたが、そんな言い伝え聞いたことないですよね・・・。





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昼顔(ヒルガオ)

2009年07月16日 | 季節の花
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ここ2~3日暑い日が続いています・・。明日は祇園祭りだというのに、まだ梅雨が明けそうにないですね。画像は、わが家の向い側にある駐車場の一画で雑草にまじって咲いている昼顔(ヒルガオ)の花です・・・。
ヒルガオは名前のとおり、昼間に咲いて夕方にはしぼんでしまいます。アサガオと違って観賞用に栽培される事は殆んど無く、花の色は薄いピンク色だけです。地下茎で増えて駆除が難しいため、大半は雑草として扱われているそうです。

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画像のヒルガオは、わが家の2階の窓からよく見下ろせる場所に生えています。、一面が雑草の緑になっている中に少数の花ではなく、30~40ぐらいのピンクの花を咲かせていて、眺めていると健気に見えてホッとします・・。(なのに雑草扱いとは可哀そうな気がするのですが・・。)

ところで、野草と雑草の違いは・・?と言うと、野草は山野に自生する草(栽培されていない野生の草本植物。)の事で、雑草は人が管理している土地に生え、人の意図にかかわらず自然に繁殖する草本植物という事になります。
この違いから判断すると、駐車場の一画(人が管理している土地)に意図的に生えているワケではないですから、やはり雑草という事になるのでしょうね・・・。









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数寄屋造り

2009年07月11日 | 建築
今日は数寄屋造りのお話です・・。昨年からお寺の庫裏の建替え工事を手掛けている事もあって、和風建築の書籍を調べたり、和風建築の遺構を見学に行く機会が多くなっています。それで・・ここ数日は今までにも何度も見ている数寄屋造りの本(数冊)に再び目を通しています。(工事中のお寺の庫裏について確認しておきたい事があるのと、迷っている事のヒントを探すためです・・。)

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ところで、「数奇屋建築」とか「数寄屋造り」という言葉は、日本人なら誰もが聞いた事がある言葉だと思うのですが、実際に「数寄屋造り」がどのような建築様式の建物なのかを知っている人は意外に少ないように思います。
と言うのもその筈で、この数寄屋造りという和風建築は形があって形がない(定型化していない)ようなものなので、理解するにはある意味で日本建築の最難関と言えるかも知れません・・。
ですから、ここで数寄屋造りについて全てをお話するのは難しいので(上手く説明できないかも知れないので・・)、私の思うところを要点をまとめて簡単にお話します。

もともと数寄屋は別棟に造られた茶室の事で、室町時代に村田珠光が初めて造り出したと言われています。16世紀末期になると茶室建築の手法を採り入れた建物(主に住宅)が現れ、身分差を越えて流行し大名や貴族の別荘のほかに、料理茶屋などにも用いられます・・。
初期には弁柄(べんがら)と練墨で煤色(すすいろ)に色付けした事もあったようですが、通常は白木のままで塗装はしません。それまでの書院造が重んじた格式ばった意匠や豪華な装飾様式を極力排しているのが特徴となっています。

つまり、数寄屋造りを一言でいってしまうと数寄屋(茶室)建築を採り入れた建物(住宅)の様式という事になります・・。語源の「数寄」とは和歌、茶の湯、生け花など風流を好む事ですから、「数奇屋」は、好みに任せて建てる趣味的な空間(家)と言ったところでしょうか・・。
もっと平たく言うと、数寄屋造りの建物は自由な感性と表現で造られているという事です。使用する木材の種類や障子の組子のデザインなどにもルールはありません。逆に自由だからこそ、建主の知性やセンスが問われるという事になります・・。

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ただ私が思うには、数寄屋造りは自由な感性と表現(ルールはない)で造られている筈なのに、数寄屋造りに形式ばった意匠性があるように思えるのは、優れたセンスのものだけが残っていて(受け継がれていて)、その優れた意匠どおりにすれば風流がある趣味的な空間ができるだろうというちょっとした錯覚に陥っているからではないでしょうか・・。
(実際に数寄屋造りを建てるとなると、そのセンスのいい優れた意匠性を採り入れたくなるので、やはり数寄屋造りという形式の定義が存在するのも事実なのでしょうけど・・。)

という事で、上手く説明できなかったかも知れませんが、最初にお話したとおり数寄屋造りという建築は形があって形がないようなものという意味が何となくお分かり頂けたでしょうか・・・。
ちなみに、画像は2年前に設計させて頂いた「(財)膳所焼美術館 新世庵」です。耐震性を重視して鉄骨造になっていますが、お茶席なので内部造作は、長押を省いて面皮柱にするなどいわゆる数寄屋造りとなっています・・。











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木槿(ムクゲ)

2009年07月05日 | 季節の花
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最近、現場に行ったり、打合せに出て行く事が多いので、夕方遅くや夜に散歩をしていました・・・。夜の散歩も涼しくて・・ちょっと不気味なところもあって、それはそれでいいのですが、やはり暗くて草木の緑が見られないのは気分が今ひとつ癒やされませんよね・・。
それで昨日は、いい天気で風が気持ち良さそうだったので、久しぶりに明るいうちに散歩をしようと打合せに行く前に皇子が丘公園を散歩して来ました。

画像は、皇子が丘公園に咲いている木槿(ムクゲ)の花です・・。ムクゲは、夏の茶事の生け花として飾られたり、庭木として広く栽培されている他、胃腸薬や皮膚炎の薬としても用いられます。7~10月にかけて、白、紫、赤色などの花を咲かせます。
白居易(白楽天)の詩の誤訳から、一日花との誤解があるようですが、朝花が咲いて夕方にはしぼんで、また翌朝には開き、短いもので2~3日、長く咲くもので2週間ほど一輪の花が楽しめるそうです・・。

夏の花には、朝咲いて夕方にはしぼむ、逆に夕方咲いて朝には見る影もないという・・ほんの一時しか咲かない一日花が多いです。
「槿花一朝の夢」とは、栄華のはかない事を意味します・・。槿花(きんか)は、アサガオともムクゲとも言われているようですが、どうやらムクゲではなさそうですね・・・。





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