滋賀県 建築家 / 建築設計事務所イデアルの小さな独り言

建築家・清水精二のブログ、何でもあり独り言集・・・。

教会のリノベーション/教会を通じて2つの福祉施設をつなげる

2022年01月23日 | 建築

寒い日が続きますね・・。今回が今年になって初めての記事になります。今年も「滋賀県 建築家/建築設計事務所イデアルの小さな独り言」をよろしくお願いします。今回は数年前に設計させて頂いた教会のリノベーション事例を紹介することにします。

 

画像はリノベーションした教会の外観です。お施主さんの要望が「太陽のような教会にしたい」ということだったので、このような外観になりました。画像左に見えるライムグリーンの建物は、以前に設計せさて頂いた教会の寄宿舎を有料老人ホームに用途変更した建物です。教会のリノベーションに合わせて教会と用途変更した有料老人ホームを通路でつなげました。画像では分かりませんが、教会建物の裏側には私がリノベーションさせて頂いた有料老人ホームがもう1つ建っていて、裏側の有料老人ホームもリノベーションしたときに教会とつなげています。つまり、教会をリノベーションするこによって、2つの福祉施設(有料老人ホーム)が教会を通じてつながることを実現しました。

既存のキリスト教会をリノベーションして、教会としての機能を保ちつつデイサービス施設を併設し、また、隣接する2つの有料老人ホームの入所者がデイサービスの利用や教会行事への参加がしやすくなるように教会を通じて2つの有料老人ホームをつなげました。3つの既存建物(教会と2つの有料老人ホーム)には床レベルに高低差があるので、互いの建物への移動が容易になるように高低差の解消に工夫をしています(車椅子での移動や高齢者の移動について、お施主さんと何度もシミュレーションを重ねたことを思い出します)。

教会をリノベーションすることで、教会、デイサービス、有料老人ホーム入所者の憩いの場各々の利用者やスタッフの動線を整理し、3つの建物において合理的な施設運営が行えるようにしました。また、教会2階に設けた有料老人ホーム入所者の憩いの場は出来るだけ光を取り入れて明るくし、風通しが良くなるように配慮しています。3つの既存建物(教会と2つの有料老人ホーム)をつなげるには法令等のハードルがあり色々と苦労はありましたが、創意工夫を図ってクリアすることが出来ました。リノベーション後にお施主さんから「スタッフの夜間見回りがスムーズにできるようになり、入所者さんの各施設への移動も便利になりました」と喜びの声を頂いたときは、苦労した甲斐があったなぁ・・と私も嬉しくなったことを憶えています。

 

 

 

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