お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
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 ようやく指に力が入るようになりました。でもしびれた感じはまだ取れません。来週の「日産スタジアム CYCLE PARK FESTIVAL」がちょっぴり不安です。

 <その5><その6>をアップしました。

<その1> スタート(神奈川県座間市)
<その2> ~PC1(山梨県南アルプス市) 113.54km地点
<その3> ~富士見峠~PC2(長野県茅野市) 177.60km地点
<その4> ~麦草峠~PC3(長野県南佐久郡) 233.89km地点
<その5> ~三才山トンネル~PC4(長野県北安曇野郡)~塩尻峠~富士見峠~PC5(山梨県南アルプス市) 426.93km地点
<その6> ~PC6(静岡県富士市)~御殿場~ゴール(神奈川県座間市) 615.15km地点


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<その4>より続きます

 PC3には AJ神奈川のスタッフのFさんが巡回に来られていて、PC2ですでに5人ぐらいの方がDNFしていると教えてくれた。「上ったけど途中で引き返しちゃった人も」いるらしい。麦草峠恐るべし。これを越えるかどうかが勝負の分かれ目となっているようだ。昼間の暑さもこたえたしねぇ。

 さて、ほぼ同時にPC3に到着したbossさん、座間のランドナーさんはすでに出発している。私も走りだそう。

 下り基調のR141を跡部で左折し、R142へ。最初は平坦だが、道の駅「ほっとぱーく」があるあたりから上りとなる。ウインドブレーカーを脱ぎ捨て、ゆるやかな上りと格闘を始める。

 この区間R142はR254と重複している。ふたつの国道の標識が並んだ状態であれば正しい道を走っていることになる。

 やがてローソン発見。これを目印にしていて、次の信号がR254の分岐点となるはずだ。お、あったあった。

 R254に入った途端、きつい上りがいきなり続く。途中からは国道とは思えないような細い道になり不安が走るが、センターラインが現れてほっとする。

 上りきった後は有坂のT字路まで快適な下り。そして右折してR152の平坦ロードを走り、再びR254に分岐する般越上から上田市に入るのだが、ここからまた緩い上りが始まる。

 暗闇にぼぅっと浮き上がっているものが見える。なんじゃ、ありゃ? え!? 人がこっちを見つめて立っているぞ! 3人いる? おまけに微動だにしない。何だ何だ。・・・・人形だった。それにしても夜だったからかもしれないが、リアルだったなぁ。他にも警察官の人形もあったりして、ナイトランするには心臓に悪い道だった。

 もう何度目になるのだろうか。bossさんの背中をまた発見した。パスするときに声を掛けたのだが、びっくりした様子だった。驚かせてすいません。


午後11時54分、暗闇の鹿教湯(かけゆ)温泉

 鹿教湯温泉のセブンで座間のランドナーさんがスタートするのを見た。私もそこのセブンで補給しようと思っていたので入ると、店員から「どこまで?」と聞かれた。詳細を説明するのも面倒なので「これから松本経由で神奈川の座間まで」と言うと、びっくりしない。あのね。300キロ以上あるんですけど。もっと驚いてよ。

 「あれ、さっきの人と同じなんですね」。なんだ。もう驚いた後だったのか。


午後11時58分、鹿教湯トンネル

 温泉手前の鹿教湯交差点を左折するとすぐに鹿教湯トンネル。そしてそこを出ると登坂車線が始まった。ここはきついと聞いていたが、半端じゃなかった。

 思いのほか早く登坂車線は終わる。やれやれとひと息つこうとするが、傾斜はさほど変わらない。何のことはない。登坂車線をつくるスペースがないだけだ。

 三才山(みさやま)トンネルまでに1度休憩した。


23日午前00時25分、三才山トンネル料金所

 つらいつらい坂を乗り越えてようやく見えてきた料金所。しかし、坂のピークにあるので、すぐそこに見えているのだがなかなかたどり着けなかった。

 50円を払い、おじさんに「気をつけてね」と送り出される。


23日午前00時27分、孫六トンネル

 まず短いトンネルを越える。そして、三才山トンネルへと向かうのだが、この間の坂もきつかった。

 1回休憩(笑)。思わず歩道に寝ころんでしまった。


23日午前00時36分、いよいよ三才山トンネルへ。不安な心が写真にも現れている(笑)

 深夜なので車の通行量は少ないが、その分車は猛スピードでぶっ飛ばしている。三才山トンネルは全長2511メートル。車が途切れたタイミングで突入する。

 幸い、トンネルの中は明るかった。しかし歩道もなく路肩も狭い。後ろを振り返りながら必死でペダルを回す。

 トンネルの中には距離表示がある。100、200と増えていくが、ゴールは2500。残りの距離がなかなか減らない。後続の車は、トンネルの半ばあたりでやってきた。大事を取って避難所となっているところでやり過ごす。直線的なトンネルなのでだいぶ先まで見通せる。車の姿がまったくないのを確認して再スタート。トンネルはだんだんと下りになってくる。こうなったらヘタに止まれない。後ろも振り向かず、ペダルを回し続ける。

 無事に脱出し、また暗い中へと放り出されたが、安堵の気持ちで一杯だった。

 そこからは豪快はダウンヒル。もう暗闇のダウンヒルはお手の物だ(笑)。遙か彼方に松本市街が光り輝くのを見ながら、下り続ける。

 R143に入っても下りは続く。ただ分岐を間違えないようにしないと、上り返しが待っている。

 キューシートとサイコンの距離がかなり違ってきていた。通行止めでの迂回があるが、ミスコースしたわけでもないのにこのあたりで4~5キロの違いになっていた(最終的には9キロ違っていた)。それに標識も暗くて見えづらい。トシのせいもあるかな? 県道へ分岐する大口沢とR19の塔の原はとくに何度も確認しながら曲がった。

 PC4への県道を走り始めたことからついに眠気が襲ってきた。きつい上りを切り抜けた安堵感もあったのだろうか。とにかく眠くて眠くて仕方なくなった。

 コンビニで寝よう。それだけを心の糧にして、ふらふらになりながらやっとのことでPC4へたどり着いた。
 
     ★PC4(長野県北安曇野郡) 
     到着時間 23日午前01時54分
     経過時間 18時間54分(貯金=1時間54分)
     距離   314.01km(残り300.99km)
     平均時速 20.8km/h


 予定では23日の午前0時半。1時間半ほど遅れているが、貯金は少し増えている。

 座間のランドナーさんが仮眠している姿があった。bossさんやリュックさんなど数人のブルベライダーの方がいたが、話題は「間に合うかな」ということ。「もう寝る時間はない」と言いながら走り出した人もいた。

 そのなかで「アウトになってもいいから健康ランドで寝る」と宣言している人がいた。この方は私の中学時代の友人の河内君によく似ていたので、以後カワチ君と呼ぶ。

 水分を補給した後、サドルバッグを枕に駐車場の片隅で寝ころんだ。だが、眠くて仕方ないはずなのに、眠れない。人や車の出入りがうるさい。体が汗でべっとりしていることもあるだろうが、気持ち悪くて寝る気にならない。

 コンビニの駐車場で寝たことなんかないし、野宿すらしたことはない。実を言うと、自転車に乗っているわりには、それほどのアウトドア志向ではなかったりする人なのだ。

 このまま目をつぶっていても眠れない気がしたので、仕方なく走り出すことにした。

 走り出すとまた眠気が襲ってくる。少しふらついたりし始めた。事故るかも、という心配も出てきた。こんな状態で走った経験もない。ともかく寝場所を探そう。

 R147を走っている途中で、道沿いに公園を見つけた。ベンチがあったので寝ころんでみる。しかし落ち着かない。すぐ近くに民家があって明かりがベンチのあたりまで漏れてくる。やはり寝付けない。また起きて走り出す。でも眠い。

 塩尻の健康ランドも当然考えたが、たぶんそんなところへ入り込んだら、朝まで寝てしまうだろう。この汗まみれの体ではファミレスに入るのも気が引ける。とにかく30分ぐらいでいいから眠ることができれば何とかなる。走りながらうまい寝床はないものかと目を皿のようにして探す。

 やがてR19へ復帰し南下を始める。

 バス停にベンチがあった。試してみようか。

 横になる。しかし眠れない。それもそのはず。隣はR19。トラックがバンバン走り、うるさくて仕方ないのだ。

 もうダメかな。そう思い始めた。眠いまま走っても危ないだけだし、残りの距離を思うとうんざりもしてきていた。

 実はPC4に到着したとき、「こんなに苦労して1日走ってきたのに、まだ半分かよ」と思い切り凹んでいた。残り300キロが途方もない数字に思えてきた。ただ、ヒザはまったく痛くないし、ケツもサドルにこすれて少し腫れているが沼津400のときのような悲惨な状態ではない。だからPC4からも走り出した。

 しかし眠らないで残りの300キロを走ることは私にとっては不可能だ。予定では夜が明けてから眠くなるはずだったのに、こんなに早く眠気が襲ってくるのは誤算だった。

 バス停のベンチで横になっている間に、頭の上からシャーという音が2回聞こえた。きっとブルベライダーだ。走っている人がいるよ。いかん、走らなくちゃ。気を取り直してスタートする。

 だが、走るモチベーションは上がらない。「リタイア」という言葉が頭をよぎる。麦草峠も三才山トンネルも越えてここまで走れた。充実感はすでにたっぷりある。

 もうやめてもいいんじゃない? 悪魔がささやく。

 そうだよね。もう十分だよね。あと300キロなんて走れないよね。弱い自分が答える。

 でも塩尻峠は上っておこうか。で、岡谷から帰るかな。少し意地っ張りの自分もいた。

 そんな思いを交錯させながら高出交差点を左折し、R20へと入る。しばらく上ると道の駅小坂田公園。もう時間も気にしなくていいし、ここで休んでいこう。

 午前5時1分、「リタイヤするかも」とカミさんにメールする。

 奥の方にテラスがあり、あやしい物体があった。あたりはまだ暗い。ライトで照らしてみると、モーターバイク乗りが寝袋にくるまって眠り込んでいた。

 私もそのテラスに寝そべってみた。ここで眠ることができれば続けよう。ダメならリタイヤだ。

 ダメだった。やはり眠れない。SRとなることはできなかったが、仕方ない。無事に帰ることが一番だ。

 出発しようと支度していたら、だんだんと明るくなってきた。少し元気が出てきたが、リタイヤする気持ちに変わりはない。


23日午前05時36分、塩尻峠へのアプローチ


 道の駅を出ると、ひとりのブルベライダーと出会った。塩尻峠で会ったので、以後塩尻峠さんと呼ぶ。

 「眠れましたか?」と聞かれたので、「そこの道の駅で横になってました」と答える。塩尻峠さんは「私はコンビニで少し目をつぶっただけなんですよ。時間がないから寝てられませんし」とにこやかに話す。

 え? 眠くないんですか? それに凄く楽しそうに走っている。本当に楽しそうに。

 「後半は楽だといいですね」。そう言って塩尻峠さんは屈託のない笑顔をみせる。この人は凄い精神力を持っている。本当にブルベを楽しんでいる。そう感じた。眠れなくて気持ちも凹んで走るのも面倒になり、リタイヤしようと思っている私が恥ずかしくなった。

 もう少し頑張ってみよう。塩尻峠さんの笑顔を見てそう思い直し、塩尻峠を上る。私の方が先行し、塩尻峠さんとの差は開いた。

 沼津400のときは苦しんだこの坂も、ヒザもケツも痛くない状態で上るとさほど辛いものではなかった。


23日午前05時59分、塩尻峠

 でも、やっぱ眠い。ダメだ。峠のピークでストップし、眠れそうな所を探す。ベンチぐらいあるかと思ったが何もなく、うろうろしていると塩尻峠さんが「あれ~?」と私の方を不審そうな目で見ながら下って行った。

 ここは標高1000メートル。寝るにしても寒すぎる。とりあえず岡谷駅まで下りて、もう一度考えよう。ルートの近くに駅はあったはずだ。

 岡谷インター東交差点から県道を下る。駅がどこにあるか分からないが、標識ぐらいはあるだろう。

 下っていると、視界に塩尻峠さんが入ってきた。下りだというのにそれほどスピードを出さず、慎重に下っている。頑張ってるなぁ。彼はきっと最後まで走り抜くだろうな。


23日午前06時24分、天竜橋

 ずっと下りなので気を抜いたのだろうか。気が付くと天竜橋まで来ていた。あれ? 駅はどこだったんだろう。まあ、いいか。じゃ、上諏訪駅にするか。


23日午前06時27分、諏訪湖

 そのままコース通りに走ると諏訪湖が見えてきた。


23日午前06時27分、釜口水門。天竜川の源流

 そして天竜川が流れ出す、釜口水門。

 天気は曇り。少し肌寒い感じがする。湖の近くに公園があったのでぶらぶらしていると、おぉ!


23日午前06時45分、諏訪湖べりの公園にあった「最高のベッド」

 やっと見つけたよ。寝心地の良さそうなベッドを。これで眠れるだろう。

 マリノスのタオマフを枕に寝ころぶ。ワンツースリープ・・zzzzzz

 冷たい風に頬をなでられて気が付いた。15分ほど気を失っていたようだ。でも気分は少しすっきりした。これで走れるかも!

 走り出すと眠気は少し収まっていたが、ほんの少しだけやっぱり眠い。それをクロレッツで無理矢理沈めてペダルを回す。途中にあったコンビニで補給中だった塩尻峠さんが私を見つけて大きく手を振ってくれた。ありがとう。あなたのおかげで元気が出たんだよ!

 富士見峠への坂はこたえた。ゆるいがだらだらと続いていく。でもこれを上れば、残りのコースに苦しい区間はない。

 そう思ってももう400キロ近く走っているので、一気には上れない。そばにベンチがある自販機があったので、反対車線だったがそこで休憩。少し寝ころんだ。その間に2人のブルベライダーが駆け抜けていった。1人は塩尻峠さんだっただろう。


23日午前08時09分、富士見峠を上り返す

 ようやくようやく富士見峠を越えた。ここからは天国の下り。テンションも思わず高くなり、歌も思わず口をついて出てくる。

 ♪どこまでもゆこう
  道はきぴしくとも
  口笛を吹きながら
  走り続けよう

 どこかのコマーシャルソングで、歌詞もあっているかどうか分からないし、こんな歌がなぜ急に出てきたのかも不明。でも、何度も何度も歌った。

 峠を上って長い距離を走るだけがブルベじゃない。眠気に耐えて、自分に打ち克って走り続けることが、ブルベなんだ。400から先のブルベの苦しさ辛さを知った。

 体調が悪いわけでも、ヒザが痛くなったわけでもなく、メカトラに遭ったわけでもない。ただ、気持ちが少し落ち込んできただけでリタイヤしようとした自分が情けなかった。

 沼津400のときもそうだったが、富士見峠からの下りは気持ちを高揚させてくれるダウンヒルだ。そのせいだろうか。ほんの少しだけ目頭が熱くなるのを感じた。

 「絶対に完走するぞぉ~~~~!」。そう雄叫びを上げながらR20を下り降りる。

     ★PC5(山梨県南アルプス市) 
     到着時間 23日午前09時56分
     経過時間 26時間56分(貯金=1時間16分)
     距離   426.93km(残り188.07km)
     平均時速 21.0km/h


 道の駅白州で休憩した後は、一気にPC5まで走った。もう眠気は吹き飛んでいた。

 なんとここでカワチ君が「間に合った~」と叫びながら到着した。健康ランドでシャワーを浴び、1時間半仮眠をしたのだそうだ。凄い人だ。塩尻峠さんはすでに先着していた。

 ここの予定到着時間が23日午前7時半。2時間半の遅れだ。貯金は1時間16分だが、実は到着時間というのはコンビニで買い物をしてレシートが出た時間なので、その後買ったものを食べる時間など考えれば、貯金は1時間を切っていることになる。

 残り188キロを13時間以内で走らなければならない。でもここまで来たんだ。タイムオーバーはしたくない。
 
<その6>へ続きます

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<その5>より続きます

 PC5に巡回に来ていたAJ神奈川のSさんに「行ってらっしゃい」と送り出され、最終のPC6へ向かって走り出す。

 ここからK12、R52と走って上沢まで行く約30キロの道のりは下り基調。ここで挽回しなければならない。

 帰りはK12の通行止めもなく、すんなりと小笠原橋北詰まで下る。R52の掘り返した跡だらけの悪路に耐えながら富士川沿いへと出る。

 あぁ、強烈な向かい風だ。青葉300のときと同じだ。時速は25km/hを出すのが精一杯。ヘタすれば20km/hも割ってしまう。さらに悪いことに、朝の曇り空は影を潜め、このころには昨日と同じような暑さとなっていた。

 平坦なのにヒルクライムだよ。辛いッス。おまけにこの道は川沿いが切り立っているため路肩も少なく、おいそれと休めるような場所もない。あ~、たまらずちょっとした空き地に入り込んで休憩。自販機も日陰もなかったが、少しでも休みたかった。

 このころから、右足の裏のクリートに当たる部分に痛みを感じてきて、連続走行だと20キロ程度しか我慢することができなくなっていた。

 波高島へと左折する上沢のヤマザキでガリガリ君休憩。さらにK10に入っても、日陰のある自販機で休憩していた。すると塩尻峠さんが元気に走っていった。


23日午後12時35分、富士川沿いのK10はアップダウン。塩尻峠さんの姿が遙か先に・・・

 川沿いなのに、県道は上り基調としか思えないアップダウン。下り車線は山側なので景色もそれほど見えないのも辛い。

 身延駅で塩尻峠さんに追いついた。ヒザをさかんに気にしている様子だったので聞いてみると、「初日からちょっとおかしかったんですよ」と言う。それでも悲壮感もなく明るく走り続けている。素晴らしいッス。

 富士川を再び右岸に渡る。また向かい風が激しく吹きまくる。富士川橋までの5キロが遠かった。

 富士川橋を渡るあたりでサイコンの表示は500キロとなった。キューシートとは8キロほど違っている。頭がぼ~っとしていているので、足し算引き算をするのも面倒になってきていた。

 で、富士川を渡って西へ向いても向かい風。なぜ?

 歩道を走るママチャリおねいさんをなかなか抜けない。もう、そんなスピードしか出ていない。
 
     ★PC6(静岡県富士市) 
     到着時間 23日午後02時42分
     経過時間 31時間42分(貯金=1時間52分)
     距離   508.80km(残り106.20km)
     平均時速 21.1km/h


 PC6にはカワチ君と同時に到着した。到着予定は23日午後12時半。2時間遅れだが、貯金は何とか2時間近くまで増やした。残り時間は8時間ほど。距離は100キロ。トラブルがなければ大丈夫な数字となったので、少しまともな食事をすることにした。

 ここでトップがゴールインしたことを知る。信じられない速さだ。100キロ違うんだよ。

 やがて塩尻峠さんも到着した。「ここでお昼の予定だったんですが、時間かかちゃいました」と言っていたが、私も同じ気持ちだ。

 ご飯ものは食べる気がしないので、そばを食べて、最後の100キロへとスタートを切る。

 沼津市内に入り北上を初めても向かい風。なぜ? 向かうところすべて向かい風じゃないか。

 そしてR1からK22へ入ると、また上りが始まった。あ~あ。

 それにしても、この道はどうみても路地裏。ほんとにこの道でいいのかなぁ? と何度も首をかしげながら走った。

 R246とほぼ平行に走る鮎壺から左折したK87~K394は、辛い辛い道だった。上っても上っても目の前に次々と坂が現れる。あのカーブを曲がると、きっと下りになる。そういう思いは次々と打ち砕かれる。御殿場の街は雲の上にある。きっとそうに違いない。だって、こんなに上ってるのに着かないんだよ。

 この坂を私はなめていた。というのは、御殿場には何度か行っているが、下った記憶しかない。だから御殿場へ行くのは下るものと思っていた。上るにしてもたいしたことないさと軽く考えていた。

 沼津から御殿場への道は、30キロ近い上りだったことを知ったのは帰宅してからだった。

 最初の内は時速18km/hぐらいで頑張っていたが、やがて17、16、15と落ちてくる。何とか15km/hはキープしないとタイムアウトしてしまう。でも終盤は12km/hぐらいでの登坂となった。いいや、タイムアウトしてもいいからゴールまでは走ろう。もう、ここまで走れただけでも満足だ。目標を大きく下方修正しながらも、とにかく前へ進む。

  上りの途中で2度目の夜を迎える。御殿場駅まで上りきったときはすっかり暗くなっていた。

 少し平坦な道が続き、小山と足柄との分岐から本格的なダウンヒルが始まる。麦草峠と違って、今度は少し明るい。

 時間を挽回するため、目一杯のスピードで下る。

 午後9時半ごろには帰還できるかなとメドがついたところでひと休み。するとカワチ君が通り過ぎ、私を見つけて「何とかなりそうだ!」と大声を張り上げてすっ飛んでいった。そう、もう大丈夫だよ、きっと。

 生土交差点から懐かしきR246。と思ったらいきなり登坂車線が現れた。もう笑うしかないッスね。どこまでも登坂させるこのコース。最高! あはは・・・。

 R246を回避しながら進むのだが、R246が渋滞中なのでこのルートは格好の抜け道。車の通行量は少ないのだが、そのかわり通る車はビュンビュンぶっ飛ばしてくる。これはこれで怖い。

 このころからシフトチェンジするのが辛くなってきた。手に力が入らなくなってきた。でももう多くのシフトチェンジの必要もない。さすがに足も回らなくなってきていた。フロントはインナー、リアは大きい方から3枚ほどあれば十分だ。

 R246旧道のアップダウンを乗り越えたと思ったら、堀川入口交差点からも上り。「ええかげんにせぇ!」。道に向かって怒鳴りつける。

 金目川沿いの道に入ってようやくフラット。もう上りはない。アップダウンもない。ようやく帰ってきたという実感が涌いてきた。久しぶりの巡航30km/h越えだ。気持ちよく走っていたら、後ろにカワチ君がついた。途中で休んだのかな。で、しばらくすると、私をパスして時速40km/hでぶっ飛んでいった。凄まじい速さだった。どこにそんな力が残っていたんだろう。

 小田原厚木道路に入ったところのコンビニで最後の休憩。残りは25キロぐらいで、時間は2時間以上あった。

 もうのんびり帰ろう。ゆっくりと相模大橋を渡り、河原町からK51へ。何度も走った道だが、夜は走ったことがない。何だか様子が違うぞ。疲れのせいもあるのだろうか。

 座間四ッ谷から西中学校ってこんなに遠かったっけ? K51へ入ったところでパスされたブルベライダーの尾灯を必死で追いかける。

 終盤はサイコンの数字ばかり見つめていた。何でこんなに減るのが遅いんだ。本当に1キロ走るのがしんどかった。

 最後の交差点を左折し、ようやく川べりにたどり着く。そして水辺公園にポツリと見える光に向かってゆっくりと走る。やっと終わったよ。

 午後10時、ゴールへ着いたとき「おめでとう~」という声とともに拍手が聞こえてきた。マヤさん、ありがとう。スタッフのみなさんもありがとう。ひとりではとても完走できない過酷なコースだったが、一緒に走った46人の仲間とスタッフの方のサポートがあったからこそ、走りきることができた。感無量・・・。


23日午後22時00分、ゴール!


 ◆サイコンによる記録(ブルベのみ)
       距離   615.15km
       平均時速 20.7km/h
       走行時間 29時間43分16秒
       最高速度 59.5km/h
       グロス走行時間 39時間00分
       グロス平均速度 15.77km/h


 このブルベの担当者の方のコメントに「信州を十分に堪能してください」とあった。えっとぉ、麦草峠から塩尻峠まで真っ暗だったんスけど・・・。明るいところはほとんど知っている道だったしねぇ。次は明るいうちに長野を走らせてね。

 ブルベカードを提出し帰宅する途中、コース上の自販機の前で最後の補給。まだ自宅まで10キロほどある。

 するとおいちゃんさんともう2人のブルベライダーが帰ってきた! 間に合った。良かった。続いてもう1人。もしかしたら塩尻峠さんだろうか。お疲れ様!

 自走帰宅はもうヘロヘロ。座間谷戸山公園への上りは押して上がった。午後11時半過ぎ、自宅に無事帰還し、46分の1の「それぞれのブルベ」はようやく幕を閉じた。

 ひたすら走り続けた2日間。でも最高の2日間だった。来年も200から始めよう。600まで行くかどうかはコース次第かな。もうどこでも眠れるような気がするが、2000メートル級は勘弁・・・。

 ◆サイコンによる記録(往復自走含む2日間のトータル)
       距離   635.15km
       ※07年の通算 9479.75km
              ロード 5001.45km
              BD-1  4097.27km
              MTB  0342.03km
           ママチャリ  0035.00km
           
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