お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
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 突然の悲劇に見舞われ、14年間で約12万2000キロをともに走った相棒「青のフェルトくん」(FELT F5C 2006年モデル)とお別れすることになった。山北方面へのライドの帰りの国道246号でまさかの「サンキュー事故」。事故そのものはたいしたことはなかったのだが、その直後にとんでもない事態に…。

 お正月休みの4日のこと。この日は孫娘とたこ揚げや羽子板などお正月遊びをする予定だったが、前夜に40度近い高熱を出したためキャンセル。天気が良かったので、近いうちに訪れようと思っていた尺里峠(ひさりとうげ=標高468.7メートル)へ行ってみることにした。ルートは寄(やどりき)から上るもので、山北側からは何度かあるがこちらからは初めてだ。

 国道246号を西に走り、善波峠を越えると右手にはヤビツ峠への分岐。もう2年ぐらい行ってないかな、なんて思いながら直進し、堀川入口を右折し、緩い坂を上ってまずは三廻部(みくるべ)方面へ向かう。突き当たりを左へ曲がり、すぐの堀川交差点を右折するとほとんど車もこない、のんびりとした雰囲気となる。サイクリングを満喫でき、好きなコースのひとつだ。


三廻部付近


 老人施設の菖蒲荘の先を道なりに左へ曲がる。カーブのところに右へ入る細い道があり、ここを上ると三廻部峠を越えて寄へ抜けられるのだが、以前走った時に途中で通行止めとなり引き返した経験があったので回避した。あとで地図で確認すると通行止めは続いているようだった。

 少し上ったところに乗馬クラブがあり、駐車している車の数が半端ではなく、お正月とあって大繁盛の様子だった。

 この道のピークは中山峠というらしいのだが、それらしい標識もない。左手にはゴルフ場が広がっており峠越えという気はしないが、茶畑のはるか向こうに丹沢の山々が臨め、気持ちのいい風景がピーク付近で見られる。


林道土佐原線で三廻部から寄へ



ピーク付近。手前に茶畑、はるかに丹沢の山々



中津川


 下り切ると寄の郵便局。そこを右へ曲がってなお下ると中津川とぶつかる。川沿いに南下して突き当たりを右へ行き田代橋を渡り、突き当たりを左へ。事前に「ride with gps(RWG)」でコースを引いた通り途中の右への分岐へ行くと、人家があるというのにとんでもない急坂が続いた。こう配は20%前後。ダンシングで必死に上る。ピーク付近に聖心丹沢学舎(20年4月で閉館だそうだ)への案内板があった。下ると再び川沿いの道に出る。後で地図を見ると、中津川に流れ込むこの虫沢川沿いにずっと道が続いており、そこを行けばたぶん平たん。無駄にひと山越えたようだ。次からはこっちのルートにしよう。適当にRWGでルートを引くもんじゃないね。こう配も確認しないと(^_^;


ひと山越えて下ると虫沢川



川を渡った先に急坂と平たんな道。急坂はショートカットで同じところに出る


 川を渡って右折し、あとはほぼ道なりにいけば尺里峠へたどりつく。途中に近道らしきものがあるが、近道だけあって激坂のもよう。素直に「高松」方面へ行った方が無難。5キロ、こう配7%の登坂で多少きついが、車が通ることはなくのんびりと気持ち良く上ることが出来る。上り始めに自治会館みたいなものがあり、ピークまでの最後のトイレというハイカーのための案内があった。

 尺里峠で富士山まで200メートルという看板があり、絶景が拝めるのかと行ってみたが途中からダートになったのであきらめた。


尺里峠


 山北方面に下るが、途中でT字路に出る。最終的に合流するのでどっちでもいいのだが、高松分校跡へ行きたかったので左へ。途中からダートになって焦ったが、しばらく走ると舗装に戻る。ここもT字路にぶつかるので右へ。すると人家が現れるようになり、高松分校跡の前に出る。ずっと舗装道を走りたいなら、最初のT字路を左へ行き、次ぎのT字路を左へ行けば良い。距離的にはこちらの方が近いとあとで地図を見て気がついた(この部分は備忘録(^_^;)。


高松分校跡


 高松分校とは山北町にあった学校。昭和31年に開校され、平成22年3月に閉校された、神奈川県では最後の分校。付近は戦後開拓により入植がなされた土地で、集落のシンボルとして管理・保存されているという。

 下りはピークから東名高速をくぐった先の国道246号付近まで約7キロ。こう配は約6%なのでこちらから上るほうが楽かも。

 ちょうどお昼時となった。ランチでもと思って山北駅方面へ向かったが、当てにしていた駅前の定食屋はお正月で休み。「ぽっぽ」という非常に古めかしい外観の食堂は開いていたが、ちょっと入る勇気がなかった。しかし後になって調べて見て後悔。ここ山北は明治22年に東海道線の開通で駅ができ、昭和の初めに御殿場線ができるまでは鉄道の町として大いに賑わい主要駅として栄えていたという。鉄道公園も近くにある。あ、それで「ぽっぽ」なんだ。なんとも鉄道の町らしい名前じゃないか。店内には鉄道のジオラマもあるようでブログネタにもなった(^_^; 次はぜひ入ってみよう。

 帰りは南足柄へ南下し、開成を経由して少し遠回りし、松田付近から国道246号を行くことにした。その途中でラーメン屋を発見。ロードバイクが1台止まっていたので「外れじゃないだろう」と思い、迷わず入った。


チャーシュー麺



大井町にある吉六家。これが元気なFELTくんの最後の勇姿になった


 寒かったのでチャーシュー麺で暖まる。好きな豚骨味で美味だった。

 ここまでは楽しいライドだった。自宅まであと40キロぐらい。何も起こるはずがなく、帰宅後のビアを楽しみにしていたのだが…。

 国道246号はお正月とあって渋滞していたが、まったく止まっているというわけではなく、そこそこ動いていた。善波峠を下り、東名高速とクロスする桜坂交差点を過ぎ、伊勢原への緩い上りを走っていると、突然、目の前に車がいた。ブレーキが間に合うはずもなく車の前部に接触して転倒した。ちょうど飲食店の駐車場入口。相手の車は対向車線から右折で入ろうとし、こちら側の直進車が渋滞で進めないので間を空けて譲った、いわゆる「サンキュー事故」。気をつけてはいたのだが、見えなかった。相手の車もこちらが見えなかったらしい。

 お互いにスピードも出ておらず、転倒して両膝を打ったようだが頭も打ってないし重傷ではなさそう。自転車も多少のキズはついたかもしれないが、たいしたことはなさそうだった。

 ところが! 何と相手の車が何を思ったか前進し、倒れている自転車の後輪付近に乗り上げてしまったのだ。道をあけようとでも思ったのだろうか? これでフレームを始めリア部分がゆがんで再起不能となった。後日、自転車屋で査定してもらったが、フレームが曲がっている可能性があるのでパーツを入れ替えても危険なので「全損」となった。あのね、半年前に新車を買おうかなと思ったが、北は猪苗代湖、南は御前崎、西は紀伊半島一周など14年間乗って愛着があり、8年前に亡くなった妻ともツーリングした思い出のFELTくんなので、新車はあきらめ、10速を11速に変更して大幅なパーツ交換とオーバーホールも行い、ほぼ新品に仕上げたばかりだったんだよ(T_T) 自転車がタイヤに踏んづけられ「ばきばき」という音を聞いたときは悲鳴を上げたよ。

 ケガは大したことはないと思ったが、大事を取って近くの病院まで救急車で緊急搬送してもらった。自転車は救急車に乗せることができたが、ずっと支えている必要があった。ママチャリはダメだがロードなら乗ると救急隊員の方が言っていた。伊勢原の病院で膝のレントゲンを撮ってもらったが異常なくひと安心。単なる打撲だけで全治5日間の診断だった。その後、警察の方が病院に来て自転車の写真など撮り事情聴取を行い、この日の事故処理は終了。診断書は休日とあって出してもらえず、後日、警察に提出した。

 自転車はリアブレーキ、リアホイールがゆがみ回らなくなっていた。つまり無理して頑張っても乗って帰れない。あとで車で取りに来てもいいが、ロードサービスが付いているauの自転車保険に入っていたので搬送を依頼した。

 病院は休日とあって閑散としており、雨も降りだして寒々とした雰囲気。冷えた体で数時間もの間、ロードサービスの搬送のトラックが来るまで待つのはつらかった。ヒマだしね。ずいぶん待ってトラックが来た時は心の中で歓声を上げたが、すげー大きいトラックだったのでびっくりした。確かに基本は車の搬送だからね。自転車用なんてのはあるはずないよね。

 14年間で約12万5000キロ。ブルベ完走は200キロ24回、300キロ11回、400キロ8回、600キロ7回。ヒルクライムレースは草津、会津、表富士、スバルライン、乗鞍、美ヶ原、ターンパイクなど。栄村、一生に一度の新東名、浜名湖などのファンライドにも参加した。思い出は尽きないが、さらばFELTくん。ありがとう、FELTくん。

さて、次はどうしよう(^_^;

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