大型重機が入ったとはいえ、本格復旧の道のりはまだまだ遠い。
立ち入り禁止箇所を通って、自宅に出入りしている状態です。
まだ、道路にはポストが埋まるほどの土砂が積もり、粉塵や匂いもひどい。
窓を開けることもできません。
砂防ダムの修復には4~5年はかかるだろうといわれています。
その間、雨が降るたびに、おびえる日が続くのでしょう。
未来を見ると少し息切れするけど、身近な明日のことなら、考えられるというところかな。
今回、とても不思議なことがあったのです。
6日の夜、オットもわたしも『逃げろーー』という男性の叫び声を、確かに聴きました。
その声に驚いて、外に出てみると目の前を大木と車が流されていくのを目撃し、あわてて避難したので、その声の主が命の恩人ともいえます。
一緒に避難した隣の家のご主人も、たしかにその声を聴いた、と言っています。
あんな豪雨の中で叫んだのは、当然ご近所の方だと信じて疑っていなかったのですが・・・・誰も『違う』『自分じゃない』といいます。
じゃあ、誰????
わが家のお向かいには、3年前に突然死でご主人をなくされた奥さんとお嬢さんの2人だけの所帯があります。
そのおうちは、砂防ダムから水がくるとすれば真正面からぶつかる位置。
オットと私は、お向かいの亡きご主人が守ってくれたんじゃないかな、と思っています。
逃げる時には、無意識に左側の道を進みました。
深い考えがあって左折したわけではないけれど、あの時右側に進んでいたら、逃げる途中に、土砂と激流に埋まるところでした。
なにが運命を分けるかわかりません。
ほんの偶然の積み重ねで、生かされたんだと、深い気持ちになります。
それを思えば、洗濯物が干せないなんて小さい小さい。
通勤に片道3時間かかるのは、小さくはないけど、生きてるもの。元気だもの。