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健康数値を正常に近づける努力をした方が死亡率が高まる…エラい医師ほど無視したがる"衝撃データ"

2023年09月11日 23時03分05秒 | 医療のこと

健康数値を正常に近づける努力をした方が死亡率が高まる…エラい医師ほど無視したがる"衝撃データ"(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース 



健康数値を正常に近づける努力をした方が死亡率が高まる…エラい医師ほど無視したがる"衝撃データ"

4/18(火) 17:17配信
29コメント29件
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/simpson33


高齢者は健康状態を示す数値とはどのように向き合うべきか。医師の和田秀樹さんは「フィンランドの保健局が15年にわたって行った大規模調査では、介入的な健康管理によって血圧やコレステロール値などが数値的には改善していた人たちが、逆に死亡率が高くなっているという結果が出た。医者のいう正常値は平均値であり、長生きできる根拠があるわけではない」という――。 


【この記事の画像を見る】  ※本稿は、和田秀樹『70歳からは大学病院に行ってはいけない』(宝島社新書)の一部を再編集したものです。 

■9割以上の医者が陥る「正常値絶対主義」という問題点 

 先の記事では、大学病院の医師たちの多くが、臓器別診療という専門分化の弊害により、「臓器は診れども人は見ず」といった診察になりがちで、トータルでみると高齢患者のリスクを高めるような治療・投薬に陥りやすいことを指摘しました。 

 なぜそのような「患者のリスクを高めるような治療や投薬」が平然と行われているのか。その背後にあるのが、9割以上の医者が陥っている「正常値絶対主義」とでもいうべき現代医療の問題です。 

 とかく、私たちは何かというと「正常値(基準値)」以下、「正常値」以上というように、自分の健康状態のバロメーターを正常値で判断しようとします。多くの人がせっせと受けている健康診断もそうですね。 

 基準値が常に示されて、それよりも高かったり低かったりするとC判定やD判定がついたりします。血圧が高いとか、コレステロールが高いとなると、医師から運動や食事についての厳しい指導をされたり、薬を処方されたりします。 

 あるいは、厚生労働省が2007年に義務付けて翌2008年からスタートしたのがメタボ健診ですが、このメタボ健診において肥満度の尺度としてたびたび持ち出されるのがBMIという数値です。体重(kg)を身長(m)の二乗で割ったもので、世界保健機関(WHO)の基準では「18.5~25未満」に収まるように指導されます。

  しかし、世界中のさまざまな統計においても、実はBMIが基準値の25を少し超えたあたりが一番長生きだという結果が出ています。 

 2006年、アメリカで29年にわたって国民の健康栄養を追跡した調査結果が発表されました。これによると、いちばん長生きなのはBMI25~29.9の「太り気味」の人たちで、一方、18.5未満の「痩せ型」の死亡率はその2.5倍も高くなっていました。 

 日本でも、厚労省の補助金を受けたある研究結果によると、40歳の時点での平均余命がもっとも長かったのは、男女ともにBMI25~30未満の「太り気味の男性が41.6年、女性が48.1年でした。 

 一方、もっとも余命が短かったのは18.5未満で、こちらは男性が34.5年、女性が41.8年。痩せ型よりも太めの人の方が、平均で7年ほど長生きするという結果が出たのです。 

そうなると、そもそものBMI「18.5~25未満」という基準値にどのような根拠があるのか、ということになってきます。メタボ健診とは真逆になりますが、ややぽっちゃりめのほうが、よほど長生きできるという結果が出ているのですから。 

 数値のことばかり指摘してくる医者に、振り回されてはいけないのです。



■正常値とはあらゆる世代を含めた「平均値」  

多くの人が疑いを持たずに健康のバロメーターとしている「正常値(基準値)」ですが、実際には、「この値がもっとも健康を維持できる」あるいは「長生きできる」という根拠があるわけではありません。 

 では正常値とは何かというと、「平均値」のことなのです。しかも多くの場合、年代別の平均値ではなく、あらゆる世代をひっくるめた平均値が「正常値」として設定されています。

  しかし、平均値が正常値となってしまうなど、本来はおかしな話です。

  たとえば、成人男性の身長の平均値はおよそ170センチ。では、その前後10センチを加えた160センチから180センチを「正常値」にしましょう。それ以下とそれ以上は正常値から外れた異常な数値です、と決めてしまうようなものです。  

さらには、全世代における平均値ですからさまざまな機能が低下してきた高齢者が、そのように決められた「正常値=平均値」から外れやすくなってくるのも当然といえば当然です。 

 高齢者の場合、血管の弾力性が失われてくるため血流が悪くなり、血管に対して血流の圧がかかりやすくなってきて数値としての血圧は高くなる傾向にあります。 

 しかし、その人の健康を本当に考えるのならば、正常値まで下げることを優先するよりも、血管を太く元気にすることを考えたほうがいいのに、「正常値絶対主義」に陥った医師たちには、血圧という数値を下げることが主目的化してしまうのです。 

 もちろん、糖尿病におけるヘモグロビンA1cのように、病気のリスクを高めるという根拠がある程度明確になっている正常値もあります(それであっても、後述するように、正常値が必ずしも死亡率を下げるわけではないという試験結果が出ているわけですが)。

 繰り返しになりますが、正常値というのは多くの場合、全世代の平均値から導き出された数値でしかなく、そのうえ、さまざまな機能が低下してきた高齢者にとって何を「正常値」とすべきかというのは、実は「よくわからない」というのが正解なのです。 

 高齢者の場合はとくに、数値に過度に惑わされることなく、その人の暮らしやすさ、人生の晩年をいかに快適に過ごせるかということをもっと優先した治療を行うべきです。

 ■糖尿病の正常値に関する欧米の調査  

ところで、前述した糖尿病の治療におけるヘモグロビンA1cの正常値の扱いについても、「正常値」を厳しくコントロールしすぎることの弊害を明確に示した試験が存在します。 

 米国の国立衛生研究所の下部組織が主導して2001年に開始したアコード(ACCORD)試験です。計1万人の糖尿病患者に対して行われた大規模なものでした。  

ヘモグロビンA1cを、当時正常値とされていた6%に抑える「強化療法群」と、それよりも少し緩い基準の7.0~7.9%までに抑える「標準療法群」という2つの群に分けて調査をしたところ、わずか3年半の観察期間で、死亡率に有意な差が出たというもの。それも、正常値の6%に抑えた「強化療法群」のほうが死亡率が高いという驚くべき結果が出たのです。

  当時、糖尿病治療の権威というべき医師たちをはじめ、日本の医学部の教授たちはこの試験結果を見事に無視しました。しかし、正常値まで数値を下げたほうが死亡率が高くなるなど、どう考えてもおかしなことと思われることでしょう。 

 実際、このアコード試験の結果を見て、欧米の研究者たちは同様の調査を実施してさらなる検証を試みました。エビデンスに基づいて合理的に治療をすべきだと考えるならば、当然の反応だと言えます。なかでも本格的な調査を行ったのが、イギリスのカーディフ大学のブレイク・ハリー博士でした。



ハリー博士は4万8000人を対象に調査を実施、その結果、死亡率がもっとも低くなるのは、ヘモグロビンA1cが7.5%の時であるという結果を得ました。この数値を比較基準としたとき、11.0%まで上昇すると死亡率が79%上昇することがわかりましたが、一方で、6.4%まで下げてしまっても死亡率が52%上昇することが判明したのです。 

 のちに日本では、厳格にヘモグロビンA1cをコントロールしすぎると重症低血糖を起こしやすくなり、これにより心不全などの合併症リスクが高まるようだと分析され、やみくもに数値を下げればいいのではなく、コントロールの質が重要なのだという認識につながっていきました。

  「正常値絶対主義」がいかに危ういものであるかを思い知ることになった調査結果だったのです。

  しかしいまだに、糖尿病の権威として君臨しているような医学部の先生方のなかには、正常値になるまでインスリンを打たせ続けるような治療をしている人も少なくないようです。

 ■正常値の「基準」を上げることに反対する医師 

 かつて、血圧の基準や血糖値の正常値(基準値)をもう少し上げても大丈夫であるということが、人間ドックを受けた人たちの予後調査から見えてきたと人間ドック学会が発表した時も、循環器学会などがその発表をデタラメ扱いして基準を上げることに反対したということがありました。

  日本の医師の世界というのは、きちんとしたデータを持っている人よりも肩書のほうが勝ってしまうというおかしな世界なのです。人間ドックの医者が言っていることが、大学医学部の教授の言い分よりも正しいなどということがあってはいけないというわけです。  

「正常値絶対主義」に凝り固まって人間を見ない医師、患者の死亡率を上げてしまうかもしれないというエビデンスに対し、謙虚になろうともしない医師たちが一日でも早く引退していくことを願うばかりです。


以下はリンクで 



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〈四谷大塚・盗撮講師逮捕!本人直撃あり〉「退塾したら誘拐なりご自由にお使いください笑」…ロリコン仲間に教え子の個人情報と動画をばらまいた鬼畜講師がついに逮捕!

2023年09月11日 21時03分50秒 | 事件と事故

〈四谷大塚・盗撮講師逮捕!本人直撃あり〉「退塾したら誘拐なりご自由にお使いください笑」…ロリコン仲間に教え子の個人情報と動画をばらまいた鬼畜講師がついに逮捕! 証拠隠滅を図ったハードディスクも押収され、捜査は“同志”にも…(集英社オンライン) - Yahoo!ニュース 




〈四谷大塚・盗撮講師逮捕!本人直撃あり〉「退塾したら誘拐なりご自由にお使いください笑」…ロリコン仲間に教え子の個人情報と動画をばらまいた鬼畜講師がついに逮捕! 証拠隠滅を図ったハードディスクも押収され、捜査は“同志”にも…
8/19(土) 12:24配信


集英社オンライン
逮捕された森容疑者(24)/集英社オンライン


首都圏に広く中学受験進学塾を展開する「四谷大塚」(本部・東京都中野区)の教室や施設内で女子生徒を盗撮、その動画や個人情報をSNS上に投稿したとして、警視庁は、同塾に勤めていた元講師・森崇翔容疑者(24)=東京都日野市=を、東京都迷惑防止条例違反(盗撮)などの容疑で逮捕した。
集英社オンラインでは、森容疑者が現役講師の立場を悪用して盗撮を繰り返し、撮りためた動画や女子生徒の住所や氏名を、自身がSNS上に集めた小児性愛者グループに閲覧させていたことを報道、これを受けた同塾は、森容疑者を即時懲戒解雇していた。


【画像多数】森容疑者が“同志”に送っていた数々の鬼畜LINE。記者の直撃では猛省する素振りを見せていたが…


「お仕置きの内容は、はだかでおしりぺんぺんです」
逮捕されたのは、中学受験塾大手「四谷大塚」の元社員で、講師を務めていた森崇翔容疑者(24)。教え子の女子生徒の下半身を盗撮、その画像や個人情報をSNSのグループチャットに投稿していた疑いもあり、警視庁が詳しい経緯を調べている。


四谷大塚の都内西部にある教室に勤務していた森容疑者は「キッド」というハンドルネームを駆使して、ロリコン趣味の“同志”をインターネット上の掲示板から複数のSNSに誘導。塾生である女子生徒の下半身をローアングルで盗撮した動画などを連日投稿しては「どの子が一番かわいいか投票してください」「1人だけ誘拐できるならどの子を誘拐してエッチしたいですか」などと呼びかけていた。


また、動画では女子生徒に「お仕置き」と称して、「お仕置きの内容は、はだかでおしりぺんぺんです」といった卑猥な言葉を言わせたり、でんぐり返し姿を撮影したり、太ももや足を触る様子も残されている。


さらに複数の女子生徒の氏名や自宅住所、通っている小学校や保護者の携帯電話番号などをSNSにさらして「家の近くで待ち伏せしたら、本物の○○ちゃんに会えるかもです」「退塾したら強姦するなり誘拐なりご自由にお使いください笑」などといった内容の文面を仲間たちに送っていた。


「キッド」の教育者としてあるまじき常軌を逸した行為と、こうした“煽り”を受けたロリコンたちが「輪姦しましょうw」「いや、マジで輪姦したいですよ」などとSNSで“盛り上がる”ことに危機感を覚えた参加者の1人が今月上旬、集英社オンラインに情報提供。取材班は証拠集めや足取りの追跡、被害児童の保護者への情報提供などを進めた末、9日夜に森容疑者を直撃して一部始終を認めるのを確認、四谷大塚側にも事実を説明して謝罪するよう促した(#1、#2、#3を参照)。


共犯関係のあぶり出しなどは現在も続いている
当初、取材班は四谷大塚側に事実確認を求めたが反応が鈍かったため、10日午後に森容疑者が所属する教室に直接取材を申し入れたところ、校舎長が森容疑者を伴って対応した。ところが森容疑者はこの時点で塾側に何の説明もしていなかったとみられ、記者から概要を聞かされた校舎長は「えーっ!」と絶叫しながら狼狽。あわてて森容疑者本人への事実確認を済ませた四谷大塚は即時に懲戒解雇を決定し、警視庁に通報。翌11日には編集部にもメールで回答を寄せた。それが次の文書である。


「残念ながら、このたびの森社員の件、御社からの連絡をいただくまで弊社は全く把握しておりませんでした。森社員本人に事実確認を行ったところ、盗撮と個人情報漏洩の事実を本人が認めたため、即時、懲戒解雇処分としました。また昨夜、警察署の方2名に校舎までご足労いただき、その時点でのスマホの任意提出をしてもらった後、森社員に弊社担当者も同道して警察署まで行き、本人より罪を申告しました。更に森社員の自宅に本人、警察官、弊社担当者と行き、森社員がパソコン1台、ハードディスク1台を任意提出いたしました。
本人の言動は、まことに講師としてあるまじきことであり、信じられない思いです。かかる人物を雇用してきた弊社としても、当然使用者としての責任を自覚しております。
今後については、弊社としても全面的に警察の捜査に協力させていただき、捜査を進めていただきます。もちろん、被害届を検討しておられるご家庭には、十分な協力をさせていただくつもりです。


今回の件については、生徒を預かる弊社として、絶対にあってはならないことであり、まずは被害に遭われた生徒の皆様と保護者の皆様はじめ弊社を信頼していただいてきた全ての皆様に、心からお詫び申し上げます。
さらに弊社として最も心配しているのが、被害に遭われた生徒の皆様の精神的なダメージです。当該生徒のご家庭には、警察の捜査の進行に差し支えない範囲内で今回の事実を正しくお伝えし、謝罪を申し上げるとともに、いつでも専門の精神科医に相談できる体制を早急に整え、生徒の心のケアを全力で行ってまいります。
今後、弊社は、警察にご指導をいただきながら、原因の究明と再発の防止に努めるとともに、二度とこのような犯罪を発生させないように対処してまいります」


この時点では、直撃してきた記者に「感謝」の気持ちまで伝えるメールを送り、雇用主の聞き取りにも「素直」に完全“自供”して猛省していたはずの森容疑者。しかしロリコン仲間に対しては「(グループは)廃止するつもりはありません」と宣言したうえで「東京都にお住まいの方で、どなたか私の動画が全て保存されているハードディスクを保管してくださる方はいらっしゃいますか?」などと、証拠隠滅を図るとともに自分の“コレクション”への執着を見せていた(#4を参照)。


保護者らの処罰感情も強く、森容疑者の悪質性やロリコン仲間との共謀性なども考慮し、警視庁は玉川署に捜査本部を設置、捜査を進めていた。森容疑者から押収したパソコンやスマホなどの解析、共犯関係のあぶり出しなどは続いており、全容解明が待たれる。


※「集英社オンライン」では、今回の事件をはじめ学校や塾にまつわる事件、トラブルを取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。


メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com


X(Twitter)
@shuon_news


取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班





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駐車場の西陽ですね

2023年09月11日 20時03分41秒 | 日々の出来事
外気温は37℃の猛暑日ですね⭐


8・13・2023
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芙蓉の花が開きますね!

2023年09月11日 19時03分30秒 | 日々の出来事
これは、旬の長い花です


8/20/2023
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ハダカデバネズミが持つ長寿遺伝子を移植したマウスで実際に寿命を延ばすことができることが判明、人間の長寿と健康に役立つ可能性が

2023年09月11日 13時03分23秒 | 医学と生物学の研究のこと

ハダカデバネズミが持つ長寿遺伝子を移植したマウスで実際に寿命を延ばすことができることが判明、人間の長寿と健康に役立つ可能性が示唆される (msn.com) 






長寿遺伝子は:
>ハダカデバネズミは他の哺乳類と比べて高分子ヒアルロン酸(HMW-HA)の量

ハダカデバネズミが持つ長寿遺伝子を移植したマウスで実際に寿命を延ばすことができることが判明、人間の長寿と健康に役立つ可能性が示唆される
13 時間


ハダカデバネズミが持つ長寿遺伝子を移植したマウスで実際に寿命を延ばすことができることが判明、人間の長寿と健康に役立つ可能性が示唆される
ハダカデバネズミが持つ長寿遺伝子を移植したマウスで実際に寿命を延ばすことができることが判明、人間の長寿と健康に役立つ可能性が示唆される
© GIGAZINE 提供

by Smithsonian's National Zoo 地中で生活するハダカデバネズミが持つ、長寿に関わると考えられている遺伝子をマウスに移植した結果、マウスの健康状態が改善し、寿命が延びたことがロチェスター大学の研究チームによって報告されています。 Increased hyaluronan by naked mole-rat Has2 improves healthspan in mice | Nature https://doi.org/10.1038/s41586-023-06463-0

ハダカデバネズミが持つ長寿遺伝子を移植したマウスで実際に寿命を延ばすことができることが判明、人間の長寿と健康に役立つ可能性が示唆される
ハダカデバネズミが持つ長寿遺伝子を移植したマウスで実際に寿命を延ばすことができることが判明、人間の長寿と健康に役立つ可能性が示唆される

© GIGAZINE 提供
Naked Mole Rat’s Longevity Gene Gives Mice a Longer Life – ScienceSwitch https://scienceswitch.com/2023/08/25/naked-mole-rats-longevity-gene-gives-mice-a-longer-life/

ハダカデバネズミが持つ長寿遺伝子を移植したマウスで実際に寿命を延ばすことができることが判明、人間の長寿と健康に役立つ可能性が示唆される
ハダカデバネズミが持つ長寿遺伝子を移植したマウスで実際に寿命を延ばすことができることが判明、人間の長寿と健康に役立つ可能性が示唆される
© GIGAZINE 提供

Longevity gene from naked mole rats extends lifespan of mice : News Center https://www.rochester.edu/newscenter/gene-transfer-hmw-ha-naked-mole-rats-extends-mice-lifespan-565032/ 

東アフリカ原産のハダカデバネズミは、体長約10~13cmのげっ歯類で、基本的に地中で生活しています。ハダカデバネズミは、同じサイズのげっ歯類に比べて並外れた寿命を持っており、同じサイズのげっ歯類のほぼ10倍の約40年生きると考えられています。 また、ハダカデバネズミは他の動物と異なり、加齢とともに生じる神経変性や心血管疾患、関節炎、がんなどの病気にかかることはほとんどありません。 

ロチェスター大学のベラ・ゴルブノワ氏やアンドレイ・セルアノフ氏らの研究チームはこれまで、ハダカデバネズミが老化や病気から身を守るためのメカニズムについて数十年にわたる研究を行ってきました。これまでの研究で、ハダカデバネズミは他の哺乳類と比べて高分子ヒアルロン酸(HMW-HA)の量が多いことが報告されています。 研究チームによると、他のマウスや人間と比較して、ハダカデバネズミは体内に約10倍のHMW-HAを蓄えているとのこと。以前の研究では、ハダカデバネズミの細胞からHMW-HAを除去すると、ガン細胞の発生リスクが上昇したことが明らかになっています。

ハダカデバネズミが持つ長寿遺伝子を移植したマウスで実際に寿命を延ばすことができることが判明、人間の長寿と健康に役立つ可能性が示唆される
ハダカデバネズミが持つ長寿遺伝子を移植したマウスで実際に寿命を延ばすことができることが判明、人間の長寿と健康に役立つ可能性が示唆される


by Jean Ogden Just Chaos Photography 研究チームはハダカデバネズミの寿命の長さについて、HMW-HAが鍵を握っていると推測。そこで研究チームはHMW-HAの生成に関与する遺伝子であるヒアルロン酸合成酵素2遺伝子をハダカデバネズミからマウスに移植しました。 ハダカデバネズミの遺伝子を移植されたマウスはHMA-HAレベルの上昇を示し、通常のマウスと比較して平均4.4%長生きしました。また、遺伝子を書き換えたマウスはがんの発生率が低く、加齢に伴う炎症が減少し、腸のバリア機能が改善したことが報告されています。 ゴルブノワ氏によると、遺伝子を移植されたマウスのHMW-HAは、マウスの免疫系を直接調整し、細胞を酸化による損傷から保護したとのこと。その結果、マウスの寿命が延びた可能性が示唆されています。今回のマウスでの結果は、ハダカデバネズミの長寿遺伝子が別の種類の動物に移植できる可能性があることを示しています。

ハダカデバネズミが持つ長寿遺伝子を移植したマウスで実際に寿命を延ばすことができることが判明、人間の長寿と健康に役立つ可能性が示唆される
ハダカデバネズミが持つ長寿遺伝子を移植したマウスで実際に寿命を延ばすことができることが判明、人間の長寿と健康に役立つ可能性が示唆される

© GIGAZINE 提供
ゴルブノワ氏は「ハダカデバネズミにおいてHMW-HAの量が多いことが発見されてから、今回のマウスでの実験結果が得られるまでに約10年かかりました」と述べ「次なる私たちの目標は、今回の実験結果を人間に適用することです」と報告しています。 研究チームによると、人間にハダカデバネズミの長寿遺伝子を適用する際には、

「加齢に伴うHMW-HAの分解を遅らせる」もしくは「体内でのHMW-HAの合成を強化する」の2つの選択肢があるとのこと。 セルアノフ氏は「私たち研究チームはすでにヒアルロン酸の分解を遅らせる分子を特定し、前臨床試験でテストを行っています。今回の私たちの発見が、人間の長寿と健康に利益をもたらす手段となることを願っています」と述べています。










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