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嫌なことから逃げる」はネガティブなことじゃない/レンタルなんもしない人

2024年12月24日 10時03分00秒 | メンタルヘルスのこと>心の健康

コロナ禍の影響で「在宅」が求められるようになった今、家に帰りたくない会社員“フラリーマン”たちは居場所や自由を求め、心をすり減らしている。彼らはどう立ち回るべきなのか。

外的環境に振り回されず、時には逃げることもいとわなかった結果、“なんもしない自分”が自然体であるという居場所を見つけ出した「レンタルなんもしない人」氏(以下、レンタル氏)に意見を聞いた。
「サラリーマン時代はちょっとでも時間ができればこんな感じに公園でなにも考えず過ごしていました」と回想するレンタル氏


「嫌なことから逃げる」はネガティブなことじゃない

 「まず、僕は基本的に何か嫌なことがあったら、ずっと『世間が悪い』と思うようにしています。そう思えるから、自分はダメージを受けないし、自分で自分を責めることもありませんでした」 

 考え方だけではなく、行動でも自分を逃がすことをしていたとレンタル氏は語る。 「発散できないほどのストレスがあったり、会社でも周囲や家でも、自分を追い詰める存在がいたりしたら、逃げていいし、意識的に距離を置けばいいと思うんです。『嫌なことがあれば逃げる』という助言がありますけど、それって別にネガティブなことじゃなくて、その時の自分に合った最適解を見つける行動なので。  

僕自身、会社員時代に、ひどいストレスを感じることが多くて。その日あったこと、感じたことをなんとなく書いて奥さんに渡して、感想やフィードバックをされるでもなく、ただ読んでもらってました。

  でもそれが次第に心のよりどころになっていたというか。その頃は僕が奥さんを『レンタルなんもしない人』として利用していたような気がします」  
   

回復している時間と思えればいい

  現在は、サラリーマン男性から「ただ悩みを聞いてください」と依頼を受けることも多いという。 「もし家に帰りたくなくて、例えば車の中で時間をつぶすのが嫌だったら、やめたらいいと思いますけど、嫌じゃないんだったら続けたらいいと思います。  逃げることをネガティブにとらえるってこと自体が、ストレスの原因ではないかなと。自分はそれを好きでやっていて、酸素ルームで癒やされているような状態、回復している時間だと思えればいいと思うんです」


会社や家に自分を追い詰める存在がいるなら、逃げていいと思います
  事実、フラリーマンのように、レンタル氏も家にいるより、依頼を受けて回っているほうが気が楽で、ほぼ毎日活動していると話す。 「以前の会社で心がすり減っていたときに、夕方の15分の休憩時間に僕は共有カレンダーに『散歩』って書いて、公園のベンチでぼーっとしてたんです。ほとんどの人は社内で過ごすので、周りからはちょっと笑われたりしましたけど。 

 さっきの車の話にしても、逃げた先がたまたま車だっただけで、なにもおかしくないというか。フラリーマンの人が言う『無駄、無駄じゃない時間』って、そう意識してしまっている時点で、別のところで無駄な時間だと思わせる何かが原因としてあるような気がするんです。  


フラリーマンだって無意識に危険を察知して、逃げているのかもしれない。だから、めちゃくちゃ大切な時間ではないかという気もしますね。実際、僕もそうだったような気はします」 

 これを見ているフラリーマンたちは、今の行動を省みることなく“最適解”だと自らをいたわろう。



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