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ワクチン接種数時間後に急死 「息子は浴槽に沈んでいた…」国の結論はまたも“評価不能”

2023年09月30日 03時03分58秒 | 感染症のこと 新型コロナウイルス
ワクチン接種数時間後に急死 「息子は浴槽に沈んでいた…」国の結論はまたも“評価不能”


(父親) 「血液が凝固した跡があるということで最初に溺れて心臓がとまったわけではなく心臓が何かしらの原因で動きが悪くなって、死に至ったという説明を受けた」


8・25・2022


新型コロナワクチンを接種したその日に息を引き取った13歳の少年。少年の搬送先の病院はワクチンの副反応と関係があるのではないかという報告書を国に提出しました。しかし、厚生労働省が出した結論は「評価不能」でした。

少年の両親が今、国に求めることとは? ワクチン接種数時間後に13歳息子が急死 一体なぜ!?【元動画へ】

最期は家族全員で心臓マッサージを…ワクチン接種の夜に亡くなった少年心臓に異変が


「ワクチンを打ったその日になぜ息子は息を引き取ったのか。国にはとにかく究明して欲しい」 

  こう語るのは2021年10月、自宅の浴槽で溺死した神奈川県に住む13歳の少年の両親。少年は亡くなったその日に新型コロナワクチンを接種していました。

   2歳頃まではぜんそくの発作があったものの現在は症状もなく、健康だった少年。その日も普段と変わらない様子でした。 

(父親) 「健康状態に全く問題はなく、いつも通りの朝でした」   その日、中学の野球部の試合に行き、午後4時半に集団接種会場でファイザー製ワクチンを接種。帰宅して午後8時半ごろ、風呂に入った少年。 そして、いつもより入浴時間が長いと感じ母親が風呂場に行ったところ、浴槽に沈んだ息子を発見しました。 

  (母親) 「看護師さんがお風呂に入って大丈夫ですからねと言っていたので、私が息子をお風呂に入れてしまいました。いつもより入浴時間が長いと思い声をかけましたが返事がなかったのでおかしいなと思って、浴室の扉を開けたらすでに浴槽内に沈んでいた」  

 (父親) 「妻が心臓マッサージをしながら『救急車!』と叫んだので、慌てて救急車を呼んだような状態でした」


「副反応と関係があるのでは」医師はワクチンとの関連性報告


少年はすぐに救急搬送されましたが、約1時間後に死亡が確認されました。  

 (母親) 「医師に『もう戻ってこないから心肺蘇生を中止してもいいですか?』と言われましたが、それでも『はい』と言えなくて…。

私、夫、娘の家族全員でおそらく1人1分間くらい息子の心臓マッサージをさせていただいたが、そのまま死亡宣告されました。すぐにワクチンが原因だと感じました。もうその場で」  

 (大石アナウンサー) 「ご主人はなぜ息子さんにそのような症状が出たと思いましたか?」 

  (父親) 「やっぱり、ワクチンによる影響だと思いました。ただ、何でこんなに健康でまだ若い年齢の子どもがそういった状況になってしまうのか。未だに受け入れられません」 野球が大好きだった少年、その将来はワクチンを接種したその日に絶たれました。 

  (母親) 「『野球が強い学校に行くんだ』といくつか下見に行ったりしていたんですが、こんなことで夢もなくなってしまうなんて…」 

  (大石アナウンサー) 「高校球児になって甲子園とかに出ていたかもしれないですし、本当に残念です」   

(母親) 「そうですね。高校までは自分たちもできるとこまで応援しようと思っていたんですけどね…」 原因がはっきりしない死亡の場合に作られる「死体検案書」には、少年の死因は溺死と記載。父親は解剖結果についてこのような説明を受けました。   

(父親) 「血液が凝固した跡があるということで最初に溺れて心臓がとまったわけではなく心臓が何かしらの原因で動きが悪くなって、死に至ったという説明を受けた」



8/25(木) 17:51配信


少年の死とワクチンとの因果関係は“評価不能” これまで接種後に死亡した1796人のほぼ全てが同様の評価


搬送先の病院は「少年の死はワクチンの副反応と関係があるのではないか」という報告書を国に提出しました。しかし、厚生労働省が出した結論は“評価不能”。ワクチンとの因果関係は分からないというものでした。 

  コロナワクチン後の死亡報告はこれまでに1796人にのぼりますが、国はこれまでずっと、“評価不能”と結論づけてきました。

 しかし、7月初めて、接種後に亡くなった91歳の女性について死亡とワクチン接種との因果関係を認め、遺族に最大4420万円の死亡一時金などが支払われる救済認定を出しました。

 ただ、このケースについても国はワクチン接種がどのような作用を及ぼし、死に至ったのかは解明していません。 

  (母親) 「お金の問題では救済認定がされたいのではなく、なぜ息子が亡くなってしまったのかとにかく原因を究明して欲しいです」

5歳~11歳へのワクチン接種が“努力義務化”へ 


遺族が求めるのは「原因究明」と「情報の提供」


一方で、子どもへのワクチン接種を推し進める動きは加速しています。第7波による感染拡大の中、厚生労働省の専門家会議は5歳から11歳の子どもへのワクチン接種について、これまで科学的知見を整理する必要があるとしていたものを「努力義務」に変更しました。 

しかしこれは、接種を強制するものであってはいけないと専門家は指摘します。

   (長崎大学・森内浩幸教授) 「ワクチン接種が怖いと言う人の気持ちを十分受け止めて、その人たちが納得できるようになるまでは圧力をかけるようになってしまっては決していけない」

 国が安全だと言って打つように勧めたワクチンが、我が子の命を奪ったのではないか。その疑念が晴れない中、10か月経った今も母親は自分を責め続けています。  

 (母親) 「私みたいなのが母親でごめんねってずっと謝っています。だからこれ以上あなたのような辛い思いをする子ども、私たちみたいな家族を増やさないように見守っていてねと毎日声をかけています」 

  (大石アナウンサー) 「ご両親が国に求めることは何ですか?」   

(父親) 「因果関係の有り無しをはっきり解明してほしい。それでワクチン接種のリスクが明らかになると思う」  

 (母親) 「有効性だけでなく、実際におきていることを見えるような形で情報提供してほしい」
CBCテレビ


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博多の「謎の性サービス店」とは?いまもアツい福岡の裏側

2023年09月30日 00時03分29秒 | 女と男のこと
博多の「謎の性サービス店」とは?いまもアツい福岡の裏側


2020年、大都市の広域で再開発ラッシュが起こっている。超高層ビルが立ち並び、クリーンな街づくりが進む一方、都会の街は夜になると顔を変え、大麻や殺傷事件など物騒な話題が世間を騒がせた。今回は福岡編。そんなヤバいニュースのさらなる裏側や、ニッチだが知っておきたい情報を、夜の街のプロフェッショナルから総ざらいする。 


2・12・2020

“謎の店”やキャバガールズバーが充実する中洲。屋台は暗黙の了解とされてきた“代替わり”がNGとなり減少傾向に
暴力抗争は落ち着いてきたが…中洲の夜は熱い

  “修羅の国”と揶揄されるほど、暴力抗争や発砲事件の印象が強い福岡。福岡で活動する弁護士の向原栄大朗氏に実情を聞いた。 「北九州の工藤會本社ビルは解体が始まり、暴力団問題は以前に比べ落ち着いている一方、田川市で1歳児にエアガンを撃ち、その後虐待死させた凄惨な事件がありました。行政支援から孤立するとこうした虐待が起こりやすい。旧産炭地で高齢化、過疎化が顕著な上地で、地域社会の支えが困難な面もあるのかも」  

福岡の夜といえば中洲だが、キャバクラでも風俗でもない謎の店があると語るのは福岡在住の芸人、マサル氏だ。 「中洲三丁目に“王様ゲーム専門店”があります。男が王様になると指令をメニューから選ぶのですが、“女のコ3人の生乳で顔面を圧迫”“おっぱいをわしづかみにする”など、おっぱい推しであることは間違いないが、サイトもなく情報がほとんど出ていないんです」  

博多駅のほど近く、住吉エリアにはゲイバーが立ち並ぶ。 「若い男が住吉通りでベロベロに酔いつぶれていると、ガチムチ系の店員さんが『一杯飲もうよ』と声をかけてくる。知り合いは、気づいたらゲイバーのカウンターでゲイ専門のエロ本を延々と見せられていて、何とか帰ったそうです」  修羅の看板は下ろせそうにない。 


<夜の福岡ニュースランキング>
 1位 暴力団は弱体化したが一般人の暴力が頻発 1歳児にライフル型エアガンを発射、その後虐待死させた事件。そのほか、2019年11月には県内のヤマト運輸営業所での従業員による暴行も報じられるなど、暴力の街の印象は強い。 

2位 謎の王様ゲーム専門店がある 男性2人から入店可能。キスと下半身への接触はNGとか。 

3位 住吉通りでゲイにいざなわれる ゲイバー、ハッテン場、ゲイショップが集まるゲイシーン活発地帯。 

4位 仮想通貨セミナー詐欺が事件化 5位 中洲の屋台が減少傾向に

 【弁護士・向原栄大朗氏】 福岡・天神の法律事務所「向原総合法律事務所」代表。情報番組コメンテーターとしても活躍。企業法務から不倫問題まで幅広く扱う


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中学校の「理科室」から身元不明の人骨「推定年齢10~20代の女性」 鹿児島であいつぐ謎を追う

2023年09月29日 22時03分40秒 | 社会のことなど
中学校の「理科室」から身元不明の人骨「推定年齢10~20代の女性」 鹿児島であいつぐ謎を追う











鹿児島市の中学校で10~20代とみられる若い女性の頭蓋骨が、昨夏に発見されていたことがわかった。今年7月に入って、その情報が公開された。 2016年にも県立高校で人骨が見つかり、全国に驚きが広がった鹿児島で、なぜまた新たに骨が見つかるのか。 その謎を解明すべく取材をすすめる中で「院内学級のつながり」というキーワードが浮上した


 ●2016年以来、5つの中学高校で人の骨が見つかっていた 7月11日に発行された官報の「行旅死亡人」欄では、鹿児島市の市立中学校から、推定年齢10代~20代前後とみられる女性の頭蓋骨が見つかったとし、事情を知る人がいないか呼びかけている。 


官報によると、2021年8月5日、鹿児島市立甲東中学校の1階倉庫で発見された。性別と推定年齢以外、氏名など身元はわからない。すでに頭蓋骨は火葬され、市営墓地に埋葬されているという。 鹿児島随一の繁華街「天文館」からもほど近い、「都会の学校」で人の骨が見つかったことになる。 頭蓋骨といえば、2016年には県立鶴丸高校でも生物室から発見されて、複数のメディアに大きく報じられた。 この「事件」を受けて、各地の教育委員会も「学校の人骨」について調査をすすめ、大阪府などいくつかの学校で、「本物の人間の骨」が複数見つかっている。 鹿児島県教育委員会も、県内の学校で人骨が見つかったケースをピックアップ。鶴丸高校のケース以降、今回の甲東中学校を含めて計4件が示された。 


「鶴丸高校の発見以降、教育委員会で学校の骨について調査がおこなわれ、鹿児島県の県立高校で3校ありました」(県教委) そのうちの1校、甲南高校(2018年6月発見)では、美術室で30~40歳の女性と推定される頭蓋骨が見つかった(鹿児島市が回答) また、南九州市の川辺高校(2018年12月)、指宿市の指宿高校(2019年1月)でそれぞれ人骨が発見されたという。 川辺高校では美術室から頭蓋骨が出てきたという。指宿高校では生物室から人骨が出たそうだ。時間が経っているため、当時のことを知っている職員も少なくなったが、各高校が回答してくれた。 

いずれも、性別や年代、学校にあった経緯など詳細は不明だった。 県の教育委員会でも、学校から人骨が見つかった背景は「結局のところ、わからなかった」という。 

●病院からやってきた? そんな中、甲東中学校では人骨が学校で見つかった経緯の「ヒント」のようなものがもたらされた。 甲東中の人骨は、官報には「1階倉庫」から見つかったという説明だったが、校長によると、「2階の理科室から出たと聞いています。用途は理科の標本だと思いますが、実際に使っていなかったのではないかと思います」とのこと。 段ボールのような箱の中で、新聞紙にくるまれていたという。 

ほかに経緯を示すようなものは出なかったそうだ。ただ、心当たりはあるという。校長は「ここから先は推測になってしまいますが」との前置き付きで話を聞かせてくれた。

●院内学級でうまれた職員同士の交流から骨が流れてきた? 甲東中学校の建物の前には、かつて鹿児島市立病院があったことから、学校に通えない子どものための「院内学級」に教師を派遣していたという。

 病院が2015年に別の場所に移転するにあたって、院内学級を担当していた学校職員と病院職員のつながりから、病院から骨がわたったのではないかという情報があるそうだ

 学校で見つかる人骨の扱いについて、文部科学省が法的な考え方を説明する。 もしも学校で人体模型が見つかって、あとで本物の人骨と判明した場合、そのまま保存できるのかというと、法的には可能だという。 

死体解剖保存法(19条)にもとづき、遺族の承諾を得たうえで、かつ、都道府県知事や市長などの許可を得た場合であれば、保存できるそうだ。 鹿児島県の学校で見つかった人骨は身元不明のため、「遺族」の承諾は得られない。ただし、そのような場合でも、同法では遺族の所在が不明の場合は承諾を必要としないと定められているため、知事らの許可さえ取り付ければ、そのまま保存できることになる。 

(この法律がつくられた1949年より前から保存されている骨に関しては、そのまま保存が可能だ) ただ…。 「私見ですが、あえて新たに本物の人骨を使う必要性もあまり考えられず、骨が見つかったときにそのまま保存し続ける学校はなかなかないのではないでしょうか」(文科省教育課程課の担当者

 ●病院史にも載っていない情報だった さて、『病院から中学校に頭蓋骨が渡った説』について、鹿児島市立病院に問い合わせると、担当者は「骨を外部に提供するケースはなかなかないんですが…」と言いながらも、後日、編集部に回答を寄せてくれた。

「公文書として信頼性のある『鹿児島市立病院史』を調査いたしましたが、鹿児島市立病院から甲東中学校に骨が渡った事実は確認できませんでした。この件につきまして、何か、進捗がございましたら、改めて、お知らせいたします」 謎が深まる学校の人骨について心当たりがある読者がいたら、ぜひ情報を寄せてほしい。


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万博建設費1850→2300億円上振れに「おかしい」>立民・泉代表

2023年09月29日 19時03分56秒 | 政治のこと
立民・泉代表 万博建設費1850→2300億円上振れに「おかしい」 夢洲を推した大阪府・市の負担に言及 (msn.com) 




立民・泉代表 万博建設費1850→2300億円上振れに「おかしい」 夢洲を推した大阪府・市の負担に言及

© よろず~ニュース
立憲民主党の泉健太代表が29日、国会内での定例会見で、2025年開催予定の大阪・関西万博の建設費が現行の1850億円から2300億円に膨らむ見通しについて「おかしいと思いますね。ちゃんと検証し国民に説明すべき。国民が納得するかどうかってのはまた別の問題」と述べ、450億円程度の上振れに異を唱えた。


泉氏は、誘致当初の建設費が1250億円だったとして「1250億円が1・5倍になって、1850億円になった時があった。2018年ぐらいの時にも、当時の大阪府の松井知事が『今後の様々な物価の高騰とかもあえて厳しく見積もっている』と。去年の年末にも、大阪市長になった松井さんが徹底的に1850億円のラインを守ってやっていきたいと。それが1年も経たずに、なぜこんなことになっているのか。経費増で、単に認めれば国民の負担が高まる」と批判した。


物価高は2022年から進んでいたとし「何も想定外のことがそれ以降に起きたという話ではない。おかしいなと思うのは、なぜ計画通りにさまざまな手続きや建設が進んでいないのか。段取りのまずさがあったのではないか」として、発注などの手法ミスが資材などの価格高騰を招いた可能性を指摘した。


泉氏は「とにかく1250(億円)から1850になり、2300億円になるというのをただ許容していくということでは、いけないんじゃないでしょうかね。政府だって、ちゃんと予算の管理をしなければいけませんし、運営側の課題についても今から修正をしていかなければいけませんし、経費で削れるところが何かないか検討をするべき」と主張した。


日本維新の会の馬場伸幸代表は28日の会見で、万博建設費の増額分を国が主体的に負担するべきとの考えを示している。泉氏は「そもそも増額が、果たして妥当なものなのかということがいま問われていますから、まずそちらを問うところが先」とけん制した。


大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)を万博開催地にしたことが、建設費の上振れを招いたのではとの記者団からの問いに「あの場所を選んだのは、大阪側の意向もかなり強かったと聞いている。場所を選んだことによる経費負担があったとすれば、それは当然、その場所を推した方々の責任」と話し、大阪府・市の負担に言及した。


(よろず~ニュース・杉田 康人)




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赤木雅子さんが私に送った「決意のメール」古賀茂明: 国に忖度して森友事件を隠蔽する裁判所の愚 

2023年09月29日 15時03分09秒 | 事件と事故
国に忖度して森友事件を隠蔽する裁判所の愚 赤木雅子さんが私に送った「決意のメール」古賀茂明(AERA dot.) - Yahoo!ニュース 




国に忖度して森友事件を隠蔽する裁判所の愚 赤木雅子さんが私に送った「決意のメール」古賀茂明
9/26(火) 6:32配信

 森友学園問題は、時間の経過とともに真実に近づくどころか、全てが闇のまま、国民の関心も薄れつつある。
 実は、雅子さんが恐れているのはその点だ。頼れるものがどこにもない彼女にとって、国民が関心を持ち、頑張れと励ましてくれることが心の支えになっている。それがなくなったとき、この戦いは、本当に彼女と天国の俊夫さん二人だけの戦いになってしまう。

AERA dot.
古家茂明氏


 森友学園事件のことを思い出す機会が減った。そう言われると、そうだなと思う人は多いのではないか。


【写真】「1億円を支払うべき」と指摘された元官僚はこの人


 そもそもの発端は、森友学園に財務省が国有地を不当な安値で販売したことだった。その過程で安倍晋三元首相の夫人昭恵氏が財務省に対して、森友側に便宜を図るように働きかけた疑いが濃厚なのだが、

安倍元首相は、国会で、「私や妻が関係していたということになれば(略)間違いなく総理大臣も国会議員もやめる」と答弁した。


 この答弁により、財務官僚は、安倍元首相夫妻の関与を徹底的に否定せざるを得なくなった。認めれば安倍氏辞任、政権崩壊に直結するからだ。


 そこから、昭恵夫人の名前などが記された公文書の改ざんが始まった。その陣頭に立ったのが当時の理財局長の佐川宣寿氏だ。


 佐川氏の責任は、財務省の調査報告書でも認められたが、具体的にどのような形で改ざんが行われたのか、財務省や政権幹部の関与があったのかなどは一切明らかにされていない。


 組織ぐるみの犯罪なのだが、財務省は近畿財務局職員の赤木俊夫さん一人に責任を負わせようとした。赤木さんは、本件に関わった数十人の財務官僚の中で、唯一、改ざんに異を唱えて上司に直訴した。しかし、他の官僚は同調せず赤木さんは孤立。結局、改ざんを強要された。深い自責の念に囚われてうつ状態に陥った赤木さんを追い詰めたのは、財務省と結託した検察当局だった。本件を小さな事件で終わらせるという政権の意思が明確に働いた。主治医が止めたのにもかかわらず、検察は赤木さんに接触し、その結果、赤木さんは、自分が全ての責任を負わされるのだと悟り、「最後は下部がしっぽを切られる」というメモを残して命を絶った。


 財務省の望み通りの展開だ。改ざんに唯一反対した赤木さんがいなくなれば、死人に口なしで、好きなように口裏合わせができる。財務省が流したのは、赤木さんが非常に心の弱い人間だったこと、そして改ざんに手を染めた罪の意識で勝手にうつになり命を絶ったというシナリオである。


 私は、経済産業省の官僚時代に会計課や経済産業政策局の課長などの立場で財務省主計局の官僚と嫌になるほど折衝を行った。同年代の主計局の官僚との「懇親会」などにもよく参加した。佐川氏もよく見かけた。


 私がそこで得た財務官僚のイメージは、「鉄の規律を守る軍隊組織」である。ただし、この規律を支えるのは高邁な使命感ではなく、出世と他の官僚たちが羨む退官後に用意された高級天下り生活への期待である。決済文書をときの首相のために改ざんするという「犯罪行為」を行えという上からの指示に抵抗した者が、赤木さんただ一人しか出なかったのは、この鉄の規律によるところが大きい。


 改ざんが行われた当時だけでなく、赤木さんという尊敬すべき同僚が命を絶った後でも、さらには、安倍元首相が凶弾に倒れた後でさえ、なお、口を開く人が出ない。鉄の規律がいかに強力なものかを物語る。逆に言えば、それに立ち向かった赤木さんがいかに勇敢だったのかもわかる。


 こうした背景を知れば知るほど、なんとかして鉄の規律を打ち砕き、真相を明らかにして欲しいと思う国民は増えるはずだ。民主主義がどうのこうのと言う前に、人間ならこんな不公正をそのままにしておくわけにはいかないという気持ちが湧き上がってくるだろう


 ましてや、公文書改ざんを行ったという汚名だけを着せられ、トカゲのしっぽ切りという政権の意図によって、夫を「殺された」赤木雅子さんが「真実を知りたい」と心の底から思うのは当然のことだ。国民のほとんどは雅子さんの思いを実現してあげたいと思うだろう。


 そこで、最も期待がかかるのが司法である。


 雅子さんが、いくつかの訴訟に一縷の望みをかけ続けてきたのも、自民党が牛耳る国会や内閣には期待できず、司法しか頼るところがないからだ。


 しかし、司法は、か弱き雅子さんに味方することをせず、巨大な権力の側につく姿勢をとり続けている


 雅子さんは、公文書改ざんを強要して俊夫さんを死に至らしめた国(財務省)の責任を問い、損害賠償請求訴訟を起こした。しかし、国と裁判所は驚くような対応をした。


 当初、責任を全面否定していた国がある日突然1億700万円の損害賠償請求の支払いに全面的に応じた(認諾という)。国が自ら責任を認めて1億円もの損害賠償に応じることは異例中の異例である。


 では、どうしてそんなことをしたのか。


 実は、審理が本格化して佐川氏や他の財務官僚への証人尋問により、様々な事実関係が明るみに出るタイミングだったので、それを防ぐために訴訟を終わらせたのだ。


 このとき私は、政府の卑劣な仕打ちを批判するツイートをした。すると、雅子さんから「心にぽっかり穴が開いたみたいです。一つ終わりましたが肩の荷は一層重くなった気がします」というショートメールが入った。彼女がどれだけ落胆したのかが伝わってきた。


 国が責任を認めたということは、誰かその責任者がいたということになる。責任者不明だが、責任があるというのはおかしい。そして、その責任者に対して、国は雅子さんに支払った1億円を請求して然るべきである。


 国家賠償法第1条第1項では、「公務員が職務で他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が賠償責任を負う」という内容の規定がある。公務の執行にあたり、ちょっとした過失で他の人に損害を与えた場合に大きな賠償義務を課すのでは、公務員が安心して職務を執行できないからという趣旨である。


 しかし、一方で、同じ法律の第1条第2項には、「故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する」と書いてある。公務員に故意や重大な過失があれば、国がとりあえず払った賠償額を本当に責任がある公務員に弁償させる(求償)という意味だ。「わざと悪いことをしたのなら、国ではなく、そいつに払わせろ!」という自然な国民感情を表した条文である。


 公文書改ざんには、明確な「故意」それも重大な犯罪行為の故意がある。財務省の報告書では、当時の理財局長だった佐川氏に責任があることを事実上認めている。だとすれば、国は、赤木さん側に支払った1億700万円を佐川氏に求償すべきだ。その求償権が行使されなければ、赤木さん側の被害者感情を著しく損なうことになる。したがって、これほどの例外的な悪質事例では、赤木さん側が直接損害賠償請求をする道を認めるべきだと考えられる。そこで、雅子さんは、佐川氏に対しても損害賠償訴訟を起こしていた。もちろんお金のためではない。訴訟で佐川氏に真実を語ってもらいたいという願いがあるからだ。

しかし、大阪地裁は、佐川氏への尋問を行うことを認めず、何も明らかにしないまま、雅子さんの訴えを全面的に退けた。真相を隠したいと考える国に忖度した訴訟の進め方だった。雅子さんは再び落胆した。それでも気を取り直して、控訴したが、高裁でも厳しい戦いが予想される。


 そんな状況にある雅子さんだが、最後の望みとも言えるもう一つの裁判がある。


 公文書改ざんは犯罪だ。検察庁はその捜査の過程で財務省に大量の文書を提出させた。そこで、雅子さんは情報公開法に基づいてその文書の開示を請求したが、財務省は、どういう文書があるのかも含めて開示できないと答えた。これに対して、雅子さんが開示を求めて訴訟を起こしたのだ。


 これは十分勝てる訴訟だと思われた。雅子さんが求めたのは、捜査当局が作った供述調書などではなく、財務省の通常の行政文書であり、そもそも公開が原則である。政府側は、どのような文書があるかを答えるだけでも今後の犯罪捜査に支障があるという理由を挙げて拒否したのだが、そんな理由で文書の存否すら隠せるのであれば、刑事事件に関わる可能性がある行政文書は全て出せないと言っているに等しい。そんな理屈が通るはずはない。したがって、全面開示は無理でも、部分開示が認められるだろうというのが大方の見方だった。


 ところが9月14日、大阪地裁は、国側の主張を全面的に肯定する判決を出した。赤木さん側完全敗訴だ。


 この判決を聞いた雅子さんは、聞いているうちに耳に膜がかかったようになり、判決後、床に倒れ込んでしまった。それほどショックだったのだ。


 心配になった私がその夜メールすると、こんな返信があった。


〈もー本当に酷い判決でした。傍聴席から抗議の声がすごく上がりましたが、裁判長は判決文を無理やり読み上げて、傍聴席を静止することもなく退廷しました。
でも私は負けません。
控訴審に向けて委任状にサインしてきました。
もう先に進んでいます!〉


 床に倒れ込むほどのショックを受けても、すぐに心を立て直して再び戦いに挑む。雅子さんの凄まじいと言っても良いこの闘争心。一人の戦いのように見えるが、彼女にとっては、夫の俊夫さんとの二人の戦いだから決して折れることがないのだろう。いつもながら感服してしまう。


 それにしても、日本の司法はどうなっているのか。


 9月12日の本コラムに書いたとおり、最高裁は、国の重要な政策について、国の主張が間違っている場合でも必ず政府の側についてきた。最高裁は、そういう機関である。そして、その最高裁の姿勢は、末端の地方裁判所のレベルにも蔓延しているということが、森友関連の訴訟にも表れている。


 森友学園問題は、時間の経過とともに真実に近づくどころか、全てが闇のまま、国民の関心も薄れつつある。


 実は、雅子さんが恐れているのはその点だ。頼れるものがどこにもない彼女にとって、国民が関心を持ち、頑張れと励ましてくれることが心の支えになっている。それがなくなったとき、この戦いは、本当に彼女と天国の俊夫さん二人だけの戦いになってしまう。


 雅子さんの戦いは、日本の民主主義を守る戦いでもある。彼女が負けたとき、それは我々国民の敗北でもあるのだ。


 それを心にしっかり留めて、雅子さんの戦いを応援していこうではないか。


古賀茂明





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