有限会社 人事・労務の志村です。
今回は、私たちが運営している田心ファームで、これから実際に学びながら実践していく自然農法を通して伝えていきたいことについて書かせて頂きます。
つい先日、田心ファームの一角で自然農法の試みをスタートしました。
持ち込まない、持ち出さないという心構えを軸に畑の雑草を狩り、畝に雑草マルチを敷きました。
この2メートル四方の場所に、5か所に種を植えました。
雑草マルチは、土の乾燥を防ぎながら虫の住処となり、さらに虫は雑草を分解し、土の栄養にしてくれます。まさに循環。
草たち虫たち一つひとつがメッセージだと感じました。
今まで大変な作業と感じていた雑草を刈ることに、大きな意味を感じた体験でした。
雑草の上から種を蒔くという初の試みで、うまく発芽するか不安だったのですが、数日して畑を見に行った際、無事に発芽しておりました!
今、私たちが実践している農法は、自然農法の中でも菌や微生物を軸にして考える「菌ちゃん農法」です。
菌ちゃん農法とは、
森の生態系のように、落ち葉や木の枝や、枯れた草木などが土に戻り、微生物の力を活用して植物が育つ。そんな自然の循環に沿って育てる方法です。
畑では発酵させた生ごみまたは雑草と発酵を促す微生物たちを一緒に投入し、畝に雑草マルチをかけて、外部から雑菌が入りにくい状態にします。
すると、土壌全体が発酵の方向に働くようになり、土着の菌たちが一緒になって生ごみを発酵分解し、様々な有用な成分を作りだしていきます。そうなると、土はますます完全な発酵状態に近づき、野菜は化学肥料なしに、青々と育ち、病気も虫の害も少なくなり、元気で美味しく育ちます。
管理された畑とは違い雑草も野菜も皆が共生する。
自然の中で一番共生関係の高い生物は細菌・微生物だと言われています。実は人間の臓器一つ一つにも、その機能を助ける特有な細菌が何万種類も生息しています。
健康のために乳酸菌・ビフィズス菌・納豆やキムチなどの発酵食品を食べると良いと聞くのは、そのためです。
これは腸の働きを助けるからであり、腸は体外から必要な細菌を取り込んで、自身の機能を整え、さらにその細菌を全身に回す役割があります。
つまり腸は細菌がなければ腸の機能が落ち、健康に大きな影響を及ぼしてしまいます。
この働きは、土ととてもよく似ています。
土には、土壌細菌と言われてる微生物が多く生息し、その微生物たちが、土壌を豊かにし、生態系豊かな森や、元気いっぱいの野菜を育てる基盤を作ってくれます。
微生物や虫たちは私たち人間では取り込めない腐敗している有機物(死骸や生ゴミ)を生活していくために必要な豊かな自然環境や食べ物を変換する手助けをしてくれてます。
畑に農薬を撒いてしまうと、地中の微生物が死んでしまうため、上記のような働きが失われます。
微生物が心地よく生きる環境を考えることが自分たちの健康につながり、私たちの健康を考えることが実は微生物の居場所を作ることにつながっているんです。
農薬や化学肥料を使わない自然農法や自然栽培のお野菜を栽培することは、私たちの健康維持と自然界に生きる多様な生物が共生していくために有用な手段だと思います。
自然農法で作ったお野菜を食べることで、土に生きている、微生物・菌も一緒に身体に取り入れる。
現代のような個で力を持ち、効率性即金性を重視した分断を生む関係性ではなく、お互い複雑に関わり合いながら、おかげさまの関係性が土と腸の関係性から学びます。
私たちは「菌ちゃん農法」を通して、さまざまなコトやモノが複雑に絡み合って、私たちの健康や環境は成り立っていることを認識し、お互いに支え合いながら暮らしていることを肌で感じていければと思います。
ぜひ少しでも興味があればホームページを覗いてみてください⤵︎
https://hatarakuba.com/903cityfarm/
※参考文献
NPO法人大地といのちの会・菌ちゃんふぁーむ 吉田俊道さんのPDF資料
NPO法人大地といのちの会・菌ちゃんふぁーむ 吉田俊道さんのYouTube動画
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます