近畿旅客鉄道 佐倉線

明日の鉄道員を夢見る男の物語

相次ぐ寝台列車の廃止~意外な盲点

2012年02月01日 | 5番線「気になる○○○…」

今年の3月17日のダイヤ改正では300系新幹線などと共に「きたぐに」と「日本海」が姿を消します。
今回はそれらに関する話題です。


大阪発着の夜行列車では「銀河」などが次々に廃止される中でも「日本海」は最後まで生き残っていました。
「日本海」は夏休みや年末年始などでは比較的好調な利用率を持っていました。
一見良さそうに見えますがこれでは駄目です。必然的に廃止または臨時列車に降格する道を辿る結果になります。
問題は「いかに通常期に安定した高い利用率を維持出来るか。」という事です。

上記で挙げた問題ですが日本国内の殆どの寝台列車はこれを満たしていないと言って良いでしょう。
「トワイライトエクスプレス」などの場合、ロイヤル・スイートは連日、満室ですがBコンパートなどは空席が目立っています。
つまり豪華寝台だけの利用率が好調でも編成全体で見れば利用率はそれほど高くない事を意味します。


ちなみに臨時列車化後の「きたぐに」は3段B寝台とグリーン車のみで構成されると表記されていました。
自由席を廃止した場合、かえって利用率が大きく下がる可能性も考えられます。
「きたぐに」は他の夜行列車と異なり寝台車の他に4両の自由席車両を連結しています。
これは割安な急行料金と乗車券のみで利用出来るが故に繁忙期を中心に非常に高い利用率を持っていました。
また中距離を中心に区間利用も多く存在しました。故に臨時列車化後も自由席を連結するべきだと私は思います。


では「これ以上夜行列車の廃止を進ませない」方法は何か?答えは簡単です。
最善の方法は「開放B寝台などの寝台料金を大幅に値下げする」事です。
開放B寝台であれば2000~3000円程度、ソロであれば4000円程度には少なくとも値下げするべきです。
(枚数限定で発売するだけでも大きく利用率は変わるはずです。)


近年は夜行バスなどに押されて寝台列車は次々と廃止されつつあります。
鉄道会社はこの状況を黙って見ているのではなく何らかの「テコ入れ」を行う事が必要とされます。



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